子どもの「やる気」をどう考えるか「やりたい」と言うまで待つのは、本当に正しいのか
「本人がやりたいと思うまで、待ちましょう」
そう言われるたびに、なんとなくモヤっとする。
うちに通ってくる子の中にも、
最初は「やりたくない」「無理」と
言っていたのに、
一度きっかけを与えたら、
急に夢中になった子がいる。
もしあのとき、
「本人の気持ちを尊重して」
とずっと待っていたら、
その子は今も「やりたくない」まま
だったかもしれない。
「やる気を引き出す」という言葉は、
とても優しく聞こえる。
でも実際の現場では、
この言葉が大人を縛っていることがある。
「無理にやらせてはいけない」
「本人の意思を待つべき」
その結果、
子どもが「やりたくない」と言った瞬間、
大人が全部引いてしまう。
正直に言うと、
子どもの「やりたくない」は、
本当に「やりたくない」だけとは限らない。
「怖い」
「失敗するのが恥ずかしい」
「今日はなんとなく気分じゃない」
いろんな感情が、
ひとまとめに「やりたくない」
という言葉になって出てくる。
それを全部「本人の意思」として受け止めて、
「じゃあやめておこうか」
で終わらせてしまうと、
その子が本当は持っていたかもしれない
「できた」の経験を、
大人が先回りして奪ってしまうことがある。
もちろん、
無理やりやらせることが正解だとは思わない。
強制されて嫌いになった習い事も、
世の中にはたくさんある。
「やりたくない」を無視していいわけでもない。
ただ、
「やりたい」が出てくるのをただ待つのと、
「やってみたら、案外楽しかった」
に出会わせてあげるのは、
少し違う気がしている。
うちのスクールでも、
最初は隅っこで見ているだけだった子が、
こちらが「一緒にやってみる?」
と軽く誘っただけで、
気づけば一番夢中になっていた、
ということがよくある。
その子に聞いても、
「なんでやる気になったの?」
と聞かれても、
たぶん本人もよくわかっていない。
「やる気」というのは、
最初からその子の中にあるものというより、
きっかけと、小さな成功体験の中で、
後から生まれてくるものなのかもしれない。
だとすれば、
「本人がやる気になるまで待つ」
という考え方は、
正しいようでいて、
実は一番大事なタイミングを
逃してしまう考え方なのかもしれない。
「やる気を引き出す」のではなく、
「やる気が生まれる場をつくる」。
言葉にすると似ているようで、
現場での動き方はまったく違う。
私たちがまだ、
うまく言葉にできていない部分でもある。
みなさんは子どもの「やりたくない」を
どこまで尊重して、
どこから背中を押しますか。
正解はまだ、
私たちの中にもない。
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