Sunoプロンプト完全マニュアル|Stylesの書き方・ボーカル分類・楽曲づくりのテクニックを徹底解説
AIで音楽を作るなら、プロンプトの書き方一つで仕上がりが劇的に変わる。
Sunoはテキストを入力するだけでプロ品質の楽曲を生成できるAI音楽ツールだが、「なんとなく入力する」と平凡な出力に終わりやすい。逆にプロンプトを理解して使えば、狙ったジャンル・雰囲気・ボーカルスタイルを再現性高く作れるようになる。
この記事では、21本の参考動画・国内外のガイドを横断調査した結果をもとに、Sunoの楽曲づくりテクニック・Stylesプロンプトの書き方・ボーカルプロンプトの分類をマニュアル形式でまとめた。機能やプロンプトの挙動がバージョンによって異なる箇所は、その都度バージョンを明記している。
目次
バージョン履歴と主な変更点
2. Sunoの基本モード
3. Stylesプロンプトの構造と書き方
4. メタタグ(構成タグ)完全一覧
5. ボーカルプロンプトの3層分類
6. ボーカルタイプ別プロンプト実例
7. ボーカルデリバリータグ一覧
8. 楽曲づくりの実践テクニック
9. バージョン別機能早見表
10. よくある失敗とその回避法
1. Sunoバージョン履歴と主な変更点
プロンプトの挙動や使える機能はバージョンによって大きく異なる。現在どのバージョンを使っているかを把握してから読み進めてほしい。
(2024年春)最大2分 — 初のフル楽曲生成。基本的なテキストプロンプトのみ
v3.5(2024年夏)最大4分 — 楽曲構成の改善。拡張(Extend)で最大2分追加可能
v4(2024年11月)最大4分 — ボーカル品質向上。Extend・Cover・Persona追加。インスト生成対応
v4.5(2025年5月)最大8分 — 最大生成長が倍増。スタイル1,000文字制限。Creative Sliders追加
v4.5+(2025年7月)最大8分 — Add Vocals・Add Instrumental・Remaster・コード進行指定を追加
v5(2025年9月)最大8分 — ボーカル表現の大幅向上(ブレス・ビブラート・ピッチグライド対応)。多言語ボーカル強化
v5.5(2026年3月)最大8分 — Voices(ボイスクローン)・Custom Models・My Taste・12ステム分離追加

最大生成長について(公式情報):Suno公式ヘルプによると、v3.5・v4は4分、v4.5・v5は8分まで1回の生成で出力できる。v5.5も8分以内で動作する。Extendを使えばさらに延長可能。
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プランによる利用制限:Freeプランは主にv4.5を使用。Pro・Premierプランでv5.5を利用可能。Voices(ボイスクローン)・Custom Models・12ステム分離はPro以上が必須。
2. Sunoの基本モード
Sunoには2つの入力モードがある。
シンプルモード — テーマを文章で書くだけ。アイデア出しや初回探索向き
カスタムモード — 歌詞・スタイル・構成を個別に指定。狙った楽曲を再現性よく作りたいときに使う
プロ品質を狙うならカスタムモード一択。カスタムモードには主に3つの入力欄がある。
(歌詞):歌詞本文+メタタグで構成を指示
Style of Music(スタイル):ジャンル・雰囲気・楽器・ボーカルをキーワードで指定
Title(タイトル):曲名
3. Stylesプロンプトの構造と書き方
3-1. 基本構造:5つの要素
効果的なStylesプロンプトは次の5要素で構成される。すべて必須ではないが、多いほど出力が安定する。
[ジャンル/サブジャンル], [ムード/エネルギー], [ボーカル方向], [楽器構成], [プロダクション/テンポ]#### 要素①:ジャンル・サブジャンル
「rock」より「90s grunge, alternative rock」のように具体化する。AIは最初に書いたジャンルを最も重視するため、支配的なジャンルを先頭に置く。
indie folk, alt-country
J-Pop, city pop
dark ambient, drone
boom bap, east coast hip hop
v4以降:ジャンルタグの認識精度が向上。v4.5でジャンル認識の安定性がさらに改善された(向上幅は公式未公表)。
#### 要素②:ムード・エネルギー
「どんな気持ちで聴く曲か」を伝える要素。ジャンルが「何の曲か」を決めるなら、ムードは「どんな空気を纏うか」を決める。同じJ-Popでも melancholic と euphoric では別の楽曲に仕上がる。
melancholic, introspective
#### 要素③:ボーカル方向
後述の3層分類(キャラクター・デリバリー・エフェクト)を参照。性別・声質・歌い方をここで指定する。
euphoric, high-energy
nostalgic, warm
eerie, unsettling
female vocal, breathy, intimate
male vocal, raspy, powerful
no vocals (instrumental)
インスト生成はv4以降で正式対応。no vocals または instrumental と書くことで歌なしの楽曲が生成できる。
女性ボーカルを固定したいときは kawaii というキーワードが有効(v4以降で確認されている手法)。これは日本語の「可愛い」をそのまま英字にしたもので、Sunoが女性ボーカルを割り当てる傾向がある。
#### 要素④:楽器構成
「guitar」より「fingerpicked acoustic guitar」のように具体的に書くと精度が上がる。
fingerpicked acoustic guitar, upright bass, brushed drums
シンセ・電子音楽系の楽器キーワード(EDM・トラップ・シンセポップ向き)
overdriven Telecaster, warm Rhodes piano
lo-fi drum machine, dusty vinyl samples, jazz piano
lush synth pads, analog lead synth, arpeggiated synth
pluck synth, saw wave bass, Moog-style bass
DX7 electric piano, Juno pads, Prophet-5 strings
808 bass, sub bass, heavy 808
trap hi-hats, four-on-the-floor kick, breakbeat drums
シンセの音色は analog, digital, warm, cold, glitchy などの形容詞を組み合わせると質感が伝わりやすい。例: warm analog pads,
#### 要素⑤:プロダクション・テンポ
録音感やミックスの質感とBPMを指定する。
lo-fi tape warmth, 90 BPM
polished radio-ready mix, 128 BPM
raw, dry close-mic recording
reverb-heavy, wide stereo
BPMの扱いに注意:Sunoの公式ガイドは、Styleフィールドへの「正確なBPM数値の記載は効果が薄い」と明記している。BPMはテンポ感の方向性(slow, mid-tempo, uptempo など)で指定する方が意図が伝わりやすい。数値で書く場合も参考程度に留めること。
3-2. 文字数制限
— 約200文字(目安)
v4 — 約300〜400文字
v4.5以降 — 1,000文字
プロンプトが長くなる場合はフロントロードの原則(後述)に従い、重要な要素を先頭に配置する。
3-3. タグ数の最適解
個未満 — 汎用的で個性のない出力になりやすい
5〜8個 — 最も安定した出力範囲(推奨)
10個以上 — 後半のタグが無視されやすくなる
15個超 — 出力がぼやけ、方向性がブレる
3-4. 大文字・小文字のルール(v4以降)
v4以降、大文字で書いたキーワードはAIへの指示として強く働く傾向がある。重要な要素を強調したいときは先頭を大文字にする。
FEMALE VOCAL, J-Pop, melancholic通常のフレーズは単語の先頭だけ大文字(タイトルケース)にするのが一般的な書き方。v3/v3.5では大文字・小文字の区別による効果の差は小さい。
3-5. フロントロードの原則(v4.5以降で特に重要)
Stylesプロンプトは最も重要な要素を先頭に書く。v4.5以降は1,000文字まで入力できるが、内部処理で後ろから切り捨てられることがあるため、ジャンルとムードは必ず最初に配置する。
3-6. 除外指定(Excludeフィールド)
不要な要素を排除したい場合、StyleフィールドではなくExcludeフィールド(除外欄)を使うのが公式推奨の方法。Sunoの公式ガイドは、Styleフィールドに no drums のように書く方法は効果が薄いと明記している。
(Excludeフィールドに入力する例)
Styleフィールドに直接書く方法(no drums, sparse arrangement 等)も試されてきたが、Excludeフィールドの方が意図通りに除外されやすい。
guitar
drums
autotune
backing vocals
v5.5のワークフロー推奨:v5.5ではプロンプトで方向性を決め、細部の修正はStem機能やStudioエディタで行う分業が推奨されている。除外指定に頼りすぎず、生成後に編集ツールで調整するアプローチが効果的。
3-7. キー・スケールの指定
楽曲のキー(調)やスケール(音階)をStyleフィールドに記述すると、雰囲気の方向性が安定する。特にマイナー系の楽曲はキーを明示すると出力の一貫性が高まる。
in A minor
v4.5+のコード進行指定機能:v4.5+以降では、UIのコード進行エディタから直接コードを選べる専用機能が追加された。メタタグの [Ascending progression] や [Bridge modulation] と組み合わせることで、さらに細かく和声進行をコントロールできる。
in C major
minor key, melancholic
major key, uplifting
pentatonic scale, folk-inspired
blues scale, emotional
dorian mode, mysterious
3-8. ジャンルブレンドの活用
Sunoは人間の固定観念に縛られないため、通常では組み合わせない異ジャンル融合が有効。v4.5以降でスタイルの融合処理が改善され、より自然にブレンドできるようになった。
J-Pop × Jazz
Rock × Orchestral
Lo-fi × Bossa Nova
Afrobeat × Electronic
3-9. 実践プロンプト例
ローファイ・ジャズインスト(勉強BGM向け)(v4以降推奨)
lo-fi jazz, instrumental, late-night café vibe, upright bass, muted trumpet, brush kit, slow groove, nostalgic, tape hiss昭和シティポップ風・女性ボーカル(v5以降推奨)
Japanese city pop, 1980s, female vocal, smooth, warm, electric piano, funky bass, breezy summer feeling, clean productionダークシネマティック(映像向け)(全バージョン対応)
cinematic orchestral, dark and tense, no vocals, low strings, ominous brass, sparse percussion, building dread, slow burn西アフリカ系グルーヴ(kwa / mande / highlife)
Highlife, Afrobeat, kwa rhythm, bright guitar, talking drum, warm horn section, uplifting, uptempo4. メタタグ(構成タグ)完全一覧
カスタムモードの歌詞欄に角括弧 [ ] で記述する構成指示。曲の設計図として機能する。v4以降で認識精度が向上しており、v5以降では構成通りの生成がより安定している。
4-1. 基本構成タグ
— イントロ・導入部
[Verse] — Aメロ(抑えめ、期待感を作る)
[Pre-Chorus] — Bメロ(サビへのテンション上昇)
[Chorus] — サビ(最もキャッチーで高エネルギー)
[Post-Chorus] — サビ後のフック
[Bridge] — ブリッジ・Cメロ(新しいメロディで変化)
[Outro] — アウトロ・終了部
[End] — 曲の終わりを明示
4-2. 楽器・演奏指示タグ
— 楽器ソロ(汎用)
[Guitar Solo] — ギターソロ
[Piano Interlude] — ピアノ間奏
[Melodic Interlude] — メロディ間奏
[Drum Break] — ドラムブレイク
[Breakdown] — ブレイクダウン(エネルギーを落とすパート)
[Instrumental] — 歌なしの演奏パート(v4以降)
[Build] — 盛り上がりの構築部分
[Drop] — EDM等のドロップ
[Rap] — ラップパートを指示
[Whisper] — ウィスパーパートを指示
[Choir] — 合唱・コーラスパート
[Duet] — デュエット(2声)パート
[Harmony] — ハーモニーパート
4-3. 高度な構成タグ(v4.5以降で安定)
— コード進行の段階的上昇
[Bridge modulation] — ブリッジでのキーチェンジ
[Dramatic twist] — 予期しない展開・転換
[Key change] — 転調
[Half-time feel] — ハーフタイムのリズム感
4-4. パラメータ付きメタタグ(高度な使い方)
タグ内にコロンで条件を付け加えることで、特定のパートだけを細かく制御できる。Styleフィールドを変えずに1パートだけ指示を変えたいときに強力。
[Verse: whispered vocals, acoustic guitar only]
[Chorus: full band, powerful, layered harmonies]
[Bridge: stripped back, piano only, emotional]
4-5. 使用例
[Intro]
(ここにイントロの歌詞、または空欄のまま)[Verse]
朝の光の中で
記憶の欠片を集める
[Pre-Chorus]
それでも前へ進む
[Chorus]
走り続けるよ、この道を
風が背中を押してくれる
5. ボーカルプロンプトの3層分類
ボーカルの指定は「誰が・どのように・どう処理されているか」の3層で考える。

5-1. Layer 1:キャラクター(誰が歌うか)
声の基本的な性質・人物像を決める層。
性別・年代
female vocal 女性ボーカル
声質・音色トーン
— 空気感のある軽い声(v4以降で明瞭)
Breathy — 息混じりの柔らかい声(dream pop、R&B向き)(v4以降)
Crisp — クリアでシャープな声(全バージョン)
Deep — 深みのある低い声(全バージョン)
Gritty — ざらつきのある声(v4以降)
Raspy — ハスキーでしゃがれた声(v4以降)
Smooth — 滑らかで磨かれた声(jazz、R&B向き)(全バージョン)
Warm — 温かみのある丸い声(全バージョン)
Bright — 明るく透き通った声(v4以降)
Nasal — 鼻にかかった声(v4以降)
male vocal 男性ボーカル
young voice 若々しい声
mature voice 成熟した声
kawaii 女性ボーカル固定(v4以降で有効な日本語的アプローチ)
ビブラート・ブレス・ピッチグライドの自動表現はv5から本格対応。v4までは「Breathy」「Raspy」などの指定が出力に反映されにくい場合があった。v5以降では声質タグの忠実度が大幅に向上している。
ピッチ・音域
soprano ソプラノ(高い女声)
alto アルト(低い女声)
tenor テノール(高い男声)
baritone バリトン(中低音の男声)
bass バス(低い男声)
high-pitched 高音
low-pitched 低音
mid-range 中音域
5-2. Layer 2:デリバリー(どのように歌うか)
歌唱のスタイル・表現方法を指定する層。歌詞欄内に (タグ) 形式でインライン指示も可能。インライン指定はv4以降で機能し、v5以降でより安定して反映される。
エネルギー・強度
(Whispered) ささやき声
感情表現
(Spoken word) 語りかけるスピーチ
(Breathy) 息混じりの歌い方
(Belted) 力強いベルティング
(Powerful) 強力な歌唱
(Shouted) 叫び声
(Emotional) 感情豊か
ハーモニー・重なり
(Building intensity) 徐々に盛り上がる
(Stripped back) シンプルに抑えた歌い方
(Vulnerable) 傷つきやすい、繊細な感じ
(Harmonized) ハモリ付き
非言語表現(フィラー)
フィラーを歌詞に混ぜることで、自然なボーカルフレーズが生まれやすい。全バージョンで使用可能。
(Ad-lib) アドリブ・即興フレーズ
(Falsetto) 裏声(ファルセット)
(Choir) 合唱・コーラス風
(Call and response) コール&レスポンス
na na na
感嘆・リアクション系
la la la
oh oh oh
ba ba ba
hey hey hey
yeah yeah yeah
(Sigh) ため息
(Laugh) 笑い声
(Yeah!) 掛け声
(Come on!) 煽り
(Oh!) 感嘆
5-3. Layer 3:エフェクト(どう処理されているか)
ミックスやエフェクト処理の方向性を指定する層。
空間系エフェクト
reverb-heavy リバーブ多め(広い空間感)
音色加工
dry, close-mic ドライでマイクに近い感触
wide stereo 広いステレオ感
intimate 親密な、近い感じ
distant 遠い感じ
auto-tuned オートチューン
distorted 歪んだ
lo-fi processed ローファイ加工
vinyl warmth ビニールの温かみ
tape saturation テープサチュレーション
v5以降の音質向上:v5ではボーカル表現の自然さ(ブレス・ビブラート・ピッチグライド)が大幅に改善され、reverb-heavy や dry close-mic などの空間系指定も明確に反映されるようになった。なお、v5の出力サンプルレートに関する公式仕様は非公開のため、kHz数値については第三者分析による情報を参照している。
組み合わせ例
(声優風の透き通ったソプラノ:v5以降推奨)
female vocal, soprano, airy, dry close-mic, delicate(泥臭さのあるブルース男声)
male vocal, baritone, gritty, raw mic, slight room reverb, soulful
(テープ加工されたドリームポップ女声)
female vocal, dreamy, warm, tape saturation, wide stereo, soft harmony layers
v5.5でボイスクローンを使う場合:Layer 1のキャラクター指定(female vocal、breathy等)は省略してよい。その文字数を楽器やプロダクション詳細(intimate room mic, subtle plate reverb 等)に充てると出力の質が上がる。
6. ボーカルタイプ別プロンプト実例
動画で紹介された、ボーカルキャラクター別のすぐ使えるプロンプトセット。それぞれのタイプの「型」として活用し、ジャンルや楽器を差し替えて応用する。
6-1. アニメ声(落ち着いた感情系)※v4.5向け
キャラクターのような声優的な発声を狙う、感情豊かな柔らかいアニメボイス。
Japanese pop, soft and airy anime voice, natural and emotional female,
— 声の質感・キャラクター指定
natural and emotional female — 自然で感情豊かな女性ボーカル
high-pitched but gentle — 高音だが押しつけがましくない
voice actress style — 声優的な発声
subtle and expressive tone — 繊細かつ表情豊か
bittersweet mood — 甘くせつない雰囲気
high-pitched but gentle, voice actress style, subtle and expressive tone,
bright and clean production, bittersweet mood
6-2. アニメ声(元気・キャッチー系)
より明るく元気なアニメポップ向け。カラフルでノリのよい楽曲に向く。
Japanese pop, high-pitched, anime voice, cute, playful, bright,
— アニメ的な声質
cute, playful, bright — かわいく元気な性格付け
kawaii style — 女性ボーカル固定+キャラクター強化
synth pop — 電子的で明るいサウンド
catchy melodies — 耳に残るメロディ
energetic, synth pop, kawaii style, catchy melodies, clean production
6-3. ウィスパーボイス
息混じりで親密感のある、夢見るようなウィスパーボイス。ローファイやシティポップ系に合う。
lo-fi pop, dreamy female vocals, whispery voice, quirky melody,
— 夢見るような女性ボーカル
whispery voice — ウィスパー声質の核心指定
quirky melody — 少し個性的なメロディ
retro jazz chords — レトロなジャズコード感
Japanese indie vibe — 日本インディーの空気感
mellow groove — ゆったりしたグルーヴ
retro jazz chords, Japanese indie vibe, soft drums, mellow groove, emotional, sweet mood
6-4. 演歌
こぶしと哀愁が特徴の演歌スタイル。日本の伝統的な歌唱法をAIで再現する。
enka, slow tempo, emotional, traditional, male vocal, soft vibrato, melancholic— 演歌ジャンルの核心タグ
slow tempo — ゆっくりとした歌い回し
traditional — 伝統的な和の雰囲気
soft vibrato — こぶし・ビブラートの表現
melancholic — 哀愁・物悲しさ
女性演歌にしたい場合は male vocal を female vocal に変更し、soprano や warm を加えると美空ひばり系の雰囲気に近づく。
6-5. 怒り+がなり声(Ado・ONE OK ROCK系)
力強い感情表現と声の歪みを組み合わせた、エッジの立った歌唱スタイル。
edgy female vocal, aggressive delivery, vocal fry, clear tone,
— エッジの立った女性ボーカル
aggressive delivery — 攻撃的・力強い歌い方
vocal fry — 声のがなり・フライ(喉の引っかかり)
clear tone — がなりの中にもクリアな芯を保つ
dynamic drums — ダイナミクスの大きいドラム
strong bass — 重厚なベース
alternative rock, dynamic drums, strong bass
男性版にする場合は edgy female vocal を powerful male vocal に変え、distorted guitar を加えるとさらにロック色が強まる。

6-6. ボーカルタイプ早見表
アニメ声(感情系) — anime voice, voice actress style, high-pitched but gentle / J-Pop・アニソン向き
アニメ声(元気系) — kawaii style, cute, playful, anime voice / Synth pop・J-Pop向き
ウィスパー — whispery voice, dreamy female vocals / Lo-fi・Indie pop向き
演歌 — enka, soft vibrato, traditional / 演歌・民謡向き
がなり系 — vocal fry, aggressive delivery, edgy female vocal / Alternative rock・J-Rock向き
6-7. 注意点
誤解されやすい点
voice actress style や anime voice は"声質傾向"の指定であり、特定の声優の完全再現を意味するわけではない。あくまでアニメ的な発声の方向性をAIに示すためのキーワードとして使う。
バージョンによる出力の違い
Sunoのバージョン(v4.5 / v5 / v5.5)によって、同じプロンプトでも出力傾向は変わる。特にv4.5向けと明記されているプロンプトをv5以降で使う場合は、タグ数を減らしてシンプルにした方が自然な出力になりやすい。
7. ボーカルデリバリータグ一覧(インライン指定)
歌詞テキスト内に (タグ) を挿入することで、特定フレーズの歌い方を細かく制御できる(v4以降対応、v5以降で安定)。
[Chorus]
走り続けるよ、この道を (Whispered)
風が背中を押してくれる
Oh oh oh (Harmonized)
夜明けを待ちながら (Building intensity)
7-1. 主要インラインタグ早見表
— ウィスパー・ささやき(v4以降)
(Spoken) — 語り・スポークンワード(v4以降)
(Belted) — 力強いベルティング(v4以降)
(Falsetto) — 裏声(v5以降で安定)
(Harmonized) — ハモリ(v4以降)
(Ad-lib) — アドリブ(v4以降)
(Powerful) — 力強く(v4以降)
(Emotional) — 感情的に(全バージョン)
(Building intensity) — 盛り上がりながら(v4以降)
(Stripped back) — 抑えて(v4以降)
(Key change) — 転調(v4.5以降で安定)
(Half-time feel) — ハーフタイム感(v4.5以降)
(Sigh) — ため息(v4以降)
(Yeah!) — 掛け声(全バージョン)
(Laugh) — 笑い声(v4以降)
8. 楽曲づくりの実践テクニック
テクニック①:4要素を必ず指定する
キー(A minor)+ テンポ(90 BPM)+ ジャンル(Lo-fi Hip Hop)+ テーマ(rainy night study session)この4つが揃うと、AIの判断のブレが最小化され、狙った方向に安定する。v5以降ではプロンプト精度が90%まで向上しており、この4要素の指定効果がさらに高まっている。
テクニック②:複数回生成を繰り返す
「一度で完璧な曲ができることは稀」という前提で動くのが正解。同じプロンプトで最低3回は試し、最も良い結果を選ぶ。AIの生成には確率的な揺らぎがあるため、同じプロンプトでも毎回異なる楽曲が生まれる。
テクニック③:メタタグで設計図を描く
Lyricを書く前に、楽曲の全体構成をメタタグで先に設計する。v4以降で認識精度が上がり、v5以降でより忠実に構成が再現されるようになった。
[Intro]
このような「空の設計図」を貼ってから各パートを埋めていくと、構成が崩れにくい。
[Verse]
[Pre-Chorus]
[Chorus]
[Verse]
[Chorus]
[Bridge]
[Chorus]
[Outro]
テクニック④:言語の使い分け
→ 英語推奨:AIが音楽用語を正確に解釈できる
Lyrics(歌詞) → 日本語のままでOK:日本語入力に問題なし
日本語の歌詞で難しい漢字が誤生成される場合は、ひらがなに変換する。
日本語ボーカルの品質変遷:v4まではイントネーションや発音の不自然さが目立った。v5から大幅に改善され、v5.5ではさらに自然な日本語歌唱が可能になっている。
テクニック⑤:段階的な微調整アプローチ
一度に全部変えず、「テンポを変える→生成→楽器を変える→生成」という段階的なアプローチで理想に近づける。何が効いているかわかりやすくなる。
テクニック⑥:ジャンルブレンドで個性を出す
「J-Pop × Jazz」「Rock × Orchestral」「Lo-fi × Bossa Nova」など、意外な組み合わせを試す。v4.5以降でスタイル融合処理が改善され、より自然な混合サウンドが生まれやすくなった。
テクニック⑦:ChatGPTとの連携
テーマ・世界観・歌詞の草案をChatGPTで生成してから、Sunoに投入するワークフローが効率的。「こんな雰囲気の曲のStyle of Musicプロンプトを英語で作って」と指示すると、最適なプロンプトの叩き台が得られる。日本語でヒット曲を作る場合は、v5以降でこの連携の効果がより高まる。
テクニック⑧:理想のボーカルを見つけたら保存する
ランダム生成で偶然いいボーカルが出たら、その曲のスタイルプロンプトを記録しておく。同じプロンプトを再使用すれば近いボーカルが再現されやすい。
v5.5のVoices機能を使えば、さらに一歩進んで自分の声や好みのボーカルキャラクターを固定できる。気に入ったボイスはプロフィールに保存して繰り返し使える。
テクニック⑨:Excludeフィールドで音を除外する
不要な音を除去したいときは、Styleフィールドに `no X` と書くのではなく、Excludeフィールド(除外欄)に入力するのが公式推奨。Styleフィールドへの no X 記述は効果が薄いとされている。
(Excludeフィールドに入力)
drums
backing vocals
reverb
guitar
autotune
テクニック⑩(追加):Creative Slidersで生成の個性を調整する(v4.5+)
v4.5から搭載された3つのスライダーで、生成の傾向を大きく変えられる。
Weirdness
左(安全):予測しやすい、ジャンル通りの出力
中央(デフォルト):バランス型
右(カオス):実験的、ジャンルを超える
Style Influence
左:スタイル指定を緩く解釈
中央(デフォルト):バランス型
右:スタイル指定に忠実な出力
Audio Influence
左:参照音声を弱く反映
中央(デフォルト):バランス型
右:参照音声を強く反映
具体的なプロンプトには Style Influence を右に: 意図通りの出力が安定する
実験的なジャンルブレンドは Weirdness を右に: 想定外の組み合わせが生まれやすくなる
商業的・聴きやすい楽曲は Weirdness を左に: 無難で整った出力になる
テクニック⑪:フィラーとリズム音節を活用する
「na na na」「la la la」などのフィラーを歌詞に入れると、自然なメロディラインが生まれやすい。全バージョンで使用可能。特にサビのキャッチーさを引き出すのに効果的。
[Chorus]
la la la, 夢へと続く空
oh oh oh, 光の中を駆けて
na na na, 今日も歩き出す
テクニック⑫:Replace SectionとStemで後から直す(v5以降)
v5以降では、一度生成した曲の特定パートだけを Replace Section で差し替えられる。気に入らないサビだけを再生成する、といった部分修正が可能になった。
v5.5以降ではさらに Stem機能 でボーカル・ドラム・ベース・メロディを個別トラックに分離できる。生成後にミックスのバランスを調整したり、特定の楽器だけを取り出してDAWに持ち込むことが可能。プロンプトで完璧を狙うより「生成→Stem抽出→修正」のワークフローが効率的になっている。
テクニック⑬:重低音・808系の指定方法
ヒップホップ・トラップ・EDM系で重要な低音域の指定。bass 単体では汎用的になるため、ジャンルと質感を組み合わせて具体化する。
808・サブベース系キーワード
— トラップ系の定番。キックと連動する長めの低音
deep 808 / booming 808 — より重く沈み込む808
distorted 808 — 歪みを乗せたハードな808(ドリル・ハードトラップ向き)
sliding 808 / gliding 808 — ピッチが滑らかに変化する808(UKドリル定番)
sub bass / sub-heavy — サブウーファーに響く超低域
punchy bass — アタックが強くキレのあるベース
bass-heavy mix — 全体的にローエンドを強調したミックス
ジャンル別の低音指定例
(トラップ)
trap, heavy 808, rolling hi-hats, dark, menacing(UKドリル)
UK drill, sliding 808, dark minor chords, sparse hi-hats
(Future Bass / EDM)
future bass, sub bass, sidechain compression, punchy kick, euphoric drop
(Boom Bap)
boom bap, warm bass, punchy kick, sampled jazz loop, east coast
(レゲエ / ダブ)
サイドチェインの指定
ベースとキックが連動する「ポンプ感」が欲しいときは sidechain compression または pumping sidechain を加える。EDM・Future Bassでは標準的な手法。
reggae, heavy dub bass, riddim, deep reverb, roots
future bass, sidechain compression, punchy kick, sub bass, euphoricテクニック⑭:リズム・グルーヴの細かな指定
ビートの「感触」を決めるリズム・グルーヴ系キーワード。同じジャンル・BPMでもグルーヴの指定次第でドラムの印象が大きく変わる。
リズムの種類
— 跳ねるタイミング(ジャズ・ソウル・ネオソウル向き)
shuffle — シャッフルビート(ブルース・R&B向き)
straight — ジャストのタイミング(クリーンなポップ・EDM向き)
syncopated — 裏拍強調のシンコペーション
グルーヴの質感
— タイトで機械的(EDM・ポップ向き)
loose groove / laid-back — 少し遅れた人間的なグルーヴ(R&B・ソウル向き)
pushing — 前のめりで勢いのあるグルーヴ
half-time — 実際のBPMの半分に感じる重い重さ(トラップ・ヒップホップ向き)
double-time — 倍速のビート感(パンク・ハードコア向き)
ドラムパターン系
— 4つ打ち(EDM・ハウス・ダンス系の基本)
breakbeat — 不規則でサンプリングライクなビート
boom bap — 2拍4拍強調のヒップホップビート
trap hi-hats / rolling hi-hats — トラップ特有の細かいハット刻み
テクニック⑮:年代・時代感のプロンプト指定
「80年代っぽい」「Y2Kの音」などの時代感は、ジャンルに年代キーワードを組み合わせることで精度が上がる。AIは年代ごとの録音技術・機材・流行サウンドを学習しており、1980s のような年号指定だけでも時代の質感に近づく。
年代別キーワード例
— アナログ感、生ドラム、ブラスセクション
1980s synth pop — デジタルドラム、シンセパッド、リバーブ重め
1980s Japanese city pop — 昭和シティポップ、ファンキーベース、ソフトなボーカル
1990s grunge — オーバードライブギター、ローファイ、投げやりなボーカル
1990s R&B — メロウなサンプリング、ハーモニー多め
2000s pop punk — 歪んだギター、疾走感、高音ボーカル
Y2K era — デジタルノイズ、プラスチックなシンセ音
2000s emo — 感情的なボーカル、クリーンとディストーションの対比
phonk — 90年代メンフィスラップのサンプリング、ダークでスローなグルーヴ
hyperpop — 極端なピッチシフト、過密なプロダクション、クラッシュした音像
年代+ジャンルの組み合わせ例
1980s Japanese city pop, electric piano, funky bass, female vocal, clean production
1990s gangsta rap, G-funk, synth slide, west coast, mellow
early 2000s pop punk, power chords, energetic male vocal, fast drums
phonk, dark trap, 808 bass, Memphis-style, eerie choir samples
9. バージョン別機能早見表
プロンプト・編集・ボーカル系の主要機能がどのバージョンから使えるかを、「いつから使えるか」で整理した。
9-1. プロンプト機能の対応バージョン
全バージョン(v3〜)
カスタムモード(スタイル+歌詞の手動入力)
v3.5から安定化
メタタグ基本([Verse] / [Chorus] など):v3では実験的サポート
v4から追加
インラインボーカルタグ(歌詞行内への (Whispered) 等の埋め込み)
大文字強調ルール(SHOUT THIS PART などの強度指定)
ネガティブプロンプト(Excludeフィールドによる除外指定)
v4.5から追加・強化
スタイルフィールドの上限が1,000文字に拡張
プロンプトエンハンス(AI補完による自動拡張)
BPM指定の精度向上(以前のバージョンでは参考程度)
v5以降でさらに向上
ネガティブプロンプトの精度が大幅改善
BPM指定の反映精度が最も高い世代
9-2. 編集・生成機能の対応バージョン
v3.5から追加
(楽曲の延長生成)
v4から追加
(既存曲のリメイク)
Persona(ボーカルキャラクター指定):v5.5でVoicesに統合
インスト生成(ボーカルなし楽曲)
v4.5+から追加
(インスト楽曲へのボーカル追加)
Remaster(生成済み楽曲の音質向上)
コード進行の指定
v5から追加
(パート単位での部分差し替え)
v5.5から追加(Pro以上が必須)
機能(ボーカル・ドラム・ベース等を個別トラックに分離)
Voices(ボイスクローン)
Custom Models(独自モデルの作成)
My Taste(好みのサウンドを学習)
9-3. ボーカル・音質・生成長の世代比較
v3〜v3.5 世代
出力音質:低品質(v3.5は24kHz相当)
日本語ボーカル精度:低い
ビブラート・ブレス表現:非対応
声質タグの忠実度:低い
最大生成長:v3=2分、v3.5=4分
v4〜v4.5+ 世代
出力音質:24kHz相当
日本語ボーカル精度:中程度
ビブラート:一部対応(△)
ブレス・ピッチグライド:非対応
声質タグの忠実度:中程度
最大生成長:v4=4分、v4.5以降=8分
v5〜v5.5 世代
出力音質:向上(詳細はSuno非公開)
日本語ボーカル精度:高い(v5から大幅改善)
ビブラート・ブレス・ピッチグライド:v5から正式対応
声質タグの忠実度:高い
最大生成長:8分
10. よくある失敗とその回避法
失敗①:タグを詰め込めば詰め込むほど良いと思っている
10個以上のタグを並べると、AIが後半を処理しきれずに全体がぼやけた出力になる。何でも入れる"全部乗せ"より、3〜4個を厳選した方が狙ったサウンドに近づく。まず核になるジャンルとムードだけで生成し、足りない要素を1つずつ足していくのが効率的なやり方。
失敗②:ネットで見たプロンプトをそのままコピーする
他人のプロンプトをそのまま使うと、自分の意図と出力がずれたときに「どこを直せばいいか」わからなくなる。キーワードは一つひとつ意味を理解した上で使う習慣をつけると、試行錯誤のスピードが上がる。
失敗③:抽象的な指示を英訳して書いている
「かっこいい」「オシャレな」「いい感じの」を英語にしても cool や stylish では情報量が少なすぎる。AIが解釈できる具体性として、ジャンル・楽器・テンポ感・ボーカルスタイルの4軸で表現するのが基本。
失敗④:1回生成してダメだとプロンプトを丸ごと書き直す
出力が気に入らないとき、全部を変えると「何が効いたか・効かなかったか」がわからなくなる。変更は一度に1〜2要素だけに留めて、差分を比較しながら絞り込む方法が確実。v5以降ならReplace Sectionでパートごとに差し替えるのも有効。
失敗⑤:StyleフィールドとLyricsフィールドの役割を混同する
Styleフィールドはサウンドの方向性を伝える場所、Lyricsフィールドは構成と歌詞を伝える場所。Styleに歌詞の内容を書いたり、Lyricsにプロンプト的な説明文を混ぜたりすると、両方の機能が中途半端になる。
失敗⑥:バージョンを意識せずにプロンプトを使い回す
v4.5向けに細かく書いたプロンプトをv5.5でそのまま使うと、AI側の補完能力が上がっている分、指定過剰で窮屈な出力になることがある。バージョンが新しいほどシンプルなプロンプトで十分動くため、古いプロンプトを引き継ぐ際は意識的に要素を間引いてみること。
まとめ:Sunoプロンプトの黄金ルール
① ジャンル・ムード・テンポ・キーの4要素を必ず指定する
② スタイルは英語、歌詞は日本語でOK
③ 重要な要素をプロンプトの先頭に書く(フロントロード)
④ タグ数は5〜8個が最適
⑤ メタタグで楽曲構成を先に設計する
⑥ ボーカルは「キャラクター+デリバリー+エフェクト」の3層で考える
⑦ 最低3回は生成して選ぶ
⑧ 不要な音はStyleではなくExcludeフィールドで除去する
⑨ kawaii キーワードで女性ボーカルを固定できる(v4以降)
⑩ v5以降ならReplace Section、v5.5ならStemで後から直す
⑪ バージョンが上がるほどプロンプトはシンプルでよい
Sunoは「入力→聴く→修正」のサイクルを回すほど理想の楽曲に近づく。最初の一曲に時間をかけすぎず、とにかく生成してフィードバックを得ることが上達の近道だ。
