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日本横断備忘録 最終日

今日もよく眠れた。
さて、長きに渡って続いてきたこの旅も今回で最終日となる。このまま大きなトラブルもなく、ゴールの根室まで駆け抜けていきたい。
天気も朝方は曇りこそ多いが午後には晴れるそうだ。

朝飯のドカ盛りカレー。
見てくれは悪いがかなりうまい

札幌ーー千歳  10:48〜11:19

住宅街を抜ける電車。
天気はあまりパッとしない。

当然と言えば当然なのだが、やはり北海道は冷える。半袖は自分の他に若い男性くらいなもので、後の人たちはほとんど長袖を身に纏っている。
ただその中で一人、半袖半ズボンという、今からでも海に飛び込めそうなスタイルのおじいちゃんが、しきりにくしゃみをしながら優先席に座っていた。若いのか若くないのかどっちなんだ。

千歳ーー新夕張  11:35〜12:33

牧場だろうか。
一面の緑が広がっている

北海道の電車のいいところはこういうところである。本州ではめったにお目にかかれない一面の大草原も、北海道では決して珍しくない。

遠巻きだが牛も見れる。

しかし自然に溢れているということは裏を返せばインターネットの接続が弱いということである。
こういう時に大抵私はnoteの執筆に励むのであるが、これは正直あまり褒められた行為ではない。どういうことかというと、あんまりこいつに熱中しすぎるとふとした時に訪れるシャッターチャンスを逃してしまうのだ。今回も私は馬が間近で走っている映像を撮り逃した。

失意のまま新夕張へ。
メロンでも食べて元気を出そうと思ったが、近くの駅員さんに聞いたら既にメロンのシーズンは終わっているとのこと。
さらに落ち込んでしまった。

新夕張ーー新得 12:48〜13:44

???????

さてこれから特急に乗る。

分かっている。二日前にルールを破ったばかりだと言うのになんでまた同じことをしているのか、と言う点だろう。

言い訳をさせてもらうと実はここの新夕張ーー新得間、普通列車が一切通っていないのだ。その為この区間を往来するには、必然的に特急を使用せざるを得なくなる。
じゃあその旨をルール①に追記しておけよと言う声も聞こえてきそうだが、これに関してはいやもう全くその通りである。言い訳のしようもない。

完全にここの区間抜けてました。
ルール①に書いてなかった自分のミスです。
申し訳ございません!!!!!!

謝ったらスッキリした。ミスは誰にでもある。
問題はそれをどう次に活かすかだ。

ちなみにここの区間、流石に普通列車が通っていない区間なのに金を取るのはかわいそうだよねとのことで、新夕張ーー新得の区間のみ、18きっぷ及び北海道&東日本パスでの特急利用が認められている。
JRの温情には頭が上がらない。

新得ーー帯広  13:52〜14:44

特急は私を下ろした後も、目的地である釧路までぐんぐんと進んでいった。あのまま乗り続けていたかったが、我々貧民にはこれ以上の乗車は許されていない。

大人しく普通列車に乗り換えることにする。

帯広に行くのは何年ぶりだろうか。高校の修学旅行の時に立ち寄ったきりだから4年ぶりくらいかな、駅に着いたら豚丼を食べようかななんて考えながらうとうとしてたら突如アナウンスが。

「次は、ねむろ、ねむろ。」

ぶったまげた。んなバカな。うたたねついてるあいだにすでに最東端に着いてしまったのか。でもこの列車の目的地は帯広だ。しかしねむろって言ってるんだから降りないとな、と言った感じで突然の出来事に頭がパニックになりながら電車から飛び降りる。

真剣に補聴器を買うことを考えた

根室ではなく芽室に着いていた。
赤っ恥をかいた。何がしたかったんだろうか。

帯広駅前で食べた豚丼。
炭焼きでメチャクチャ美味かった

帯広ーー釧路 15:38〜18:35

帯広の豚丼は少し量が多すぎたのかもしれない。
列車に乗り込むや否や、血糖値の上昇と窓から差し込む日光も手伝い、一瞬で眠りに落ちてしまった。

17:30でこの暗さ。
この日の日の入りは50分であった。

北海道、それも道東となるとやはり日が沈むのがかなり早い。新潟か秋田あたりで日が沈むのが早いと書いた覚えがあるが、北海道のそれはレベルが違う。窓の隙間から吹き出す海沿いの風の寒さも相まって、9月前半だというのに手がかじかんでしまった。

さて、釧路に到着した。本来であれば19:40に根室に至る最終電車が釧路から出るのであるが、このまま根室に行ってしまうと少々問題が出てくる。というのも、根室には快活クラブと言ったネットカフェが存在しないため、夜を明かす手段が存在しないのだ。
もちろん、根室にホテルがないわけではないのだが、今の時間から予約を探そうにも空き部屋があるかわからない。それに、この8日間の飲食代や宿泊代、交通費などに、これからの9月の生活費を加えたらおそらく10月のカードの請求は10万近くは持ってかれるだろう。正直、これ以上の出費はなるべく抑えたかった。

なにげに最東端の快活クラブある。

と、いうわけでいつもの快活クラブで宿泊!!!







枯葉みたいなのは全部蛾である。
走光性があるのか20匹くらい電柱にいた

おはようございます。
いつも使うフルフラットシートがが満席で空いておらず、マッサージチェアの部屋で眠ることになった。寝返りを自由に打つことができず体が痛い。挙句に店を出た途端蛾を踏んづけるなど、散々なスタートである。今日が最終日とはいえ、こう言った不運は勘弁してほしい。

さて時刻は現在9時、根室に向かう電車は11時発と今から2時間ほどの余裕がある。せっかくなので何か美味しい朝飯を食べに行こう。

駅前徒歩5分の市場。
海鮮を中心に取り扱っている

駅前に和商市場といういい感じの市場があった為、そこで食事を済ませることにする。

なるほどなかなか活気のある市場である。新鮮な海鮮から漂う潮の香りがなんとも食欲をそそる。

周りをふらついていると、勝手丼という気になる文言を発見。
どうもこちらはこの和商市場の名物なようで、この惣菜屋さんから好きな量のご飯を購入し、その丼を持って魚介専門店を回り、好きな海鮮を購入し、自分好みの丼を作るという仕組みのようだ。

なるほど確かに周りを見渡すと、切り身が至る所で売られている。せっかくなので私も作ってみることにした。
予算の都合も考えながら、好きな切り身を乗せていく。

右から順に、クジラの心臓、クジラ肉、ホッキ貝、サーモン、アイナメ、たらこ、炙りサーモン。

付属の醤油を回しかけたら、豪快に一気に口にかき込む!!
市場特有の鮮度抜群の海鮮はやはり美味い!!
具が多種多様なので、一口ごとに違う味が楽しめるのも良い点だ。あっという間に食べ終わってしまった。
ただこの丼には少々悔しかった点もあった。というのも、私が気合を入れて海鮮を乗せすぎたせいで、後半ご飯の量が足りなくなってしまったのだ。二百三十円の中盛りでは少なすぎた。次来る時はもう少しご飯の量を盛ってもいいだろう。

デザートに買った富良野メロン。
この大きさで五百円は嘘である。

釧路ーー根室  11:13〜13:26

いよいよこの旅の最終列車がやってきた。
この列車をもって、私の日本横断の旅は終わりを迎える。
向かいの線路からやってきた電車は、ルパン三世のラッピングが施されてあった。

なにかコラボでもやっているのかと思い調べてみたところ、ルパン三世の作者、モンキー・パンチ氏の出身が根室市の隣り、浜中町であり、そこを通るこの花咲線はルパンを全面的に推しているようなのだ。

向かいの特急の乗り換え待ちを行った後、列車は5分ほど遅れて釧路駅を出発した。


流れゆく列車の車窓を眺めながら、私はこの長きに渡った旅をしみじみと振り返っていた。
始まりのたびら平戸口、あれは暑かったなあ。山本駅あたりで帰りたいだなんて叫んでだっけ。

山本駅。この日の気温は35℃


博多で調べてもらったAirPodspro3は偽物だったよなあ。あまりにもショックすぎて心が一回折れたんだっけ。実家に帰んなきゃ多分旅を辞めていただろうなあ。

プラゴミ。
既に返金済みである

3、4日目は北陸だったか。
越前そばは美味かったなあ。ここいらで大量のパン耳ももらったか。直江津でラムーがキャッシュレスに対応するって知った時はぶったまげたなあ。

今でもまだ信じてはいない。

東北あたりから一気に涼しくなったんだっけか。
弘前の虹のマートの角煮はやはり美味かったなあ。五能線の景色も最高だった。北海道に入れた時、嬉しくってビール2本も開けちゃったんだっけ。

虹のマート
弘前に行ったらぜひ立ち寄って欲しい

北海道もいろんなことがあった。セコマのTシャツでセコマに入ったら店員に笑われたりした。でもそのおかげで函館の限定のセコマの店を教えてもらったんだっけか。
そして北海道はやはりグルメだ。サッポロビールに始まり、ラッキーピエロ、牛乳、豚丼、海鮮丼なんかは最高だった。

これを入れるのは少しずるいかもしれない

この旅では本当に色々なことがあった。ありすぎてその情報量の多さに最初は耐えきれず、しょっちゅう帰りたいなんて言っていたが、今思えばあそこで旅を辞めなくて良かったように思える。

いよいよゴールの根室が近づいてきた。早く、早く到着してくれ、私の興奮が最高潮に高まったその時だった。

キキーッ!

甲高い急ブレーキ音、慣性で前に倒れる体。
何が起こったのかとあたふたしていたらまもなく車内アナウンスが流れる。

「ええー、ただいまエゾシカが線路上に入り込んでいましたが、衝突をしなかった為そのまま運転を再開致します。」

自分以外の乗客は何事もなかったようにケータイを弄っている。完全に観光客丸出しの反応をしてしまった。最後まで色々あるな。

見えづらいがエゾシカ。
線路沿いにもう2、3匹いた。

多少のトラブルもありながら、電車はついに根室市街地に入る。
そして、ついに、ついにその時がやってきた。

日本横断、ついに達成である!!!!!!!!

到着した瞬間、嬉しすぎて叫びそうになったのを必死で堪えたのを覚えている。前々から最東端に到着する自分のイメージはできていたつもりだったが、いざ現地を前にするとその感動は想像の比ではない。大きなことをやり遂げた達成感で、体からは力が抜けていった。

旅の総括

総移動時間  8日3時間38分

総移動距離  2656km

総移動費用(交通費&宿代)   43,174円

昨年、日本縦断を成し遂げてからずっと心に思い描いていた日本横断であったが、今回無事それを無事成し遂げることができ、非常に大きな達成感を感じている。
今回、この旅をするにあたって最大級の活躍をしてくださったのは、JRや第三セクター、もとい鉄道関係者の皆様である。
この9日間、台風24号の影響もありながら、私の通る日本海側の路線は大きな遅延もなく、無事私をこの地根室にまで送り届けてくれた。彼らの仕事なくしては私はスタート地点にすら辿り着けていないであろう。この場を借りてお礼を言いたい。

日本横断、縦断に限らず、旅の魅力というものは自分にとっての非日常の中にある、他人の日常を覗くことで、日々の日常のありがたみを知ることができるところだと私は思う。
今回の旅行で私は沢山の他人の日常を見てきた。彼らにとっては当たり前であろうその日常は、実家を離れている私にとってはとても眩しく、それでいて羨ましかった。おそらくこの感情は旅行に出る前の私に話しても多分理解されないだろうと思う。それほどに日常というものは身近にあるのだ。

今回の旅行で私は非日常を嫌というほど体感した。もちろんその全てが楽しかったというわけではないが、総合的にはとても素晴らしい経験をすることができたように思う。

これにて私の日本横断は終了である。
この備忘録を見て日本横断に興味を持った人がいるなら是非とも挑戦してみてほしい。

私もやったんだからさ?

終わり

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