「p<0.05」に騙されるな:統計学の誤解と実務的真実
統計学は「最強」なのか?
2013年に刊行された『統計学が最強の学問である』は異例のベストセラーとなった。しかし皮肉なことに、その直後から統計学界では「p値論争」と呼ばれる自己批判の嵐が吹き荒れていた。統計学は本当に「最強」なのか。その前提を問い直してみたい。
「95%信頼区間」の意外な正体
多くの人が「95%信頼区間とは、その範囲に正解が95%の確率で含まれる」と理解している。これは誤りだ。
正しくは「同じ手続きを100回繰り返したとき、95回はその区間に母平均が含まれる」という意味にすぎない。特定の区間に確率が宿るのではなく、手続きへの信頼性を表しているに過ぎないのだ。
「p<0.05」は慣習にすぎない
統計的有意性の基準として君臨する「p<0.05」。しかし、この0.05という数字に数学的な絶対根拠はない。20世紀の統計学者フィッシャーが「だいたいこのくらい」と設定した慣習だ。
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