【読書記録】福永武彦
日本大使館の図書館で日本文学全集を順番に借りています。
今回は、福永武彦です。

文学少女でなかった私は、もちろん、福永武彦のことを知りませんでした。
しかも、非常に読みやすかった松本清張を読み終えたあと、すぐに、福永武彦を読み始めたのです。
少し前に、読みやすかった井上靖を読んだ後、すぐに三島由紀夫を読んだら、大変だったので、今回もそうなるかな?と心配しました。
ところが、福永武彦の『草の花』に一気に引き込まれました。
この本に収録されている作品は、『草の花』、『忘却の河』、『海市』、『廃市』です。
『草の花』の手帳の舞台は、Hとなっているけれども、これは、戸田だろうなあと思いました。あそこに大学寮があるし、福永武彦は、東大に入学しているし。
東大に入学する前に、早稲田の演劇博物館で演劇の研究をし、東京外国語大学では、ロシア語を学習したようです。
またまた、ロシアとのつながりを見つけてしまいました。
さらに、年譜を読んでいくと、神西清が亡くなった時に原稿を書いていることも分かり、どこで知り合ったのか?と思いました。
神西清は、チェーホフ全集を訳した人です。
早稲田で演劇の研究をしているときに、チェーホフの戯曲に出会い、それで、神西清さんとも出会ったのかな?と思いました。
しかし、違いました。
昭和16~17年頃、軽井沢で堀辰雄の仲介によって神西清と出会ったようです。
『草の花』は、一気に読め、次は、『忘却の河』でした。
これは、登場人物のそれぞれの立場から書かれていて、対位法というかフーガみたいでした。時系列に話が進んでいくのではなく、一見バラバラに見えるけれども、最後は、すべてつながるというこの構成の仕方に引き込まれ、こちらも続きが気になり、一気に読んでしまいました。
松本清張の後だったのに、それを上回るほどの魅力的な小説です。
『海市』は、長い小説ですが、こちらも、またまた続きが気になり、どんどん読み進めました。
こんなにも素晴らしい作家を今まで知らなかったのかと思うくらいで、もしまだ読んだことがない方がいたら、すすめたいです。
いいなと思ったら応援しよう!
最後までお読みいただきありがとうございます。
有料記事は、全文を読むことができるように設定しているものもあります。
無料記事に対するサポートもありがたいです。