〈蒼黒い夜、クラゲと星の約束〉
夜風が膨らんだ
私の体積に見合わない、空気が大きく膨らんで
まるで巨大な飛行船のように
下には炎を、燃やし上には風船をつけて
大きく大きく飛んでいく
はじけてどうか、飛ばないで
そう願いながらも期待はどこまでも大きく
膨らむ.
やがて大きく膨らんだ機体が
誰にも触れられず
萎んでいくことを知ったとき
私の燃料も燃え尽きてしまったようだ。
この蒼黒い夜空の中に
無数の星が佇むのを感じられて
一人ではないことを確認した
目で追い、身体を捩り、手を挙げて
その星のどこかひとつに触れてみたいと
強く願う
まるでぷかぷかと
ひとつに浮かぶ海のクラゲのようだな.
と空に浮かぶ自分の身体の重さを感じる
夜風が膨らんだ。
私の期待もそっと沿わないことを知りながら
夜の空の輝きを、目で追う。
私の叶わなかった星たちも
この中にひとつ混じっているのだろうかと
淡い期待に
涙する。
人生はそんなに甘いもんじゃない
誰かの言葉が耳の奥で反芻する
分かっていなくて
あの頃は意味も分からなくて
ただ聞いていただけでごめんなさいと
あの頃の君に誓いをたてた
おわり.
夜風が膨らんだ期待、萎んだ燃料。星空に希望を見出す物語。あの頃の君に誓う。#note
