【創作エッセイ】 『夜風』 #風まかせな物語
iさんの企画に参加させていただきます☺️。
●お題:”夜風”がテーマ
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夜風に吹かれながら……夜空を眺めていた。
天は瑠璃色の中に無数の星を散りばめていて。
その昔『飛び散った乳のよう』と称された天の川が浮かび上がるように輝いていた。
……いる場所が山の奥地だからだろうか。
天の川は白と言わず、まるでにじ色のようにも見える。
輝く星空を見上げる山々は、黒く闇に染まり……ただ虫の音が響いていた。
「まだ流れ星見えない?」
闇の中に何かが潜んでいるようで……不安になってつい声を出すと。
「いいから静かに上を見て」
そっとたしなめられてしまった。
しぶしぶ見上げたその時。
シュッ……。
音が聞こえた。
ひときわ輝きながら尾を引いた流れ星が、夜空を横切ったのだ。
それはやや赤く、燃えているのだと目で確かめられるほど。
音がした瞬間、明るく瞬き……その光で、暗かった山々が一瞬色を取り戻すのを見た。
長く引いた尾は、まるで煙のようだった。
信じられないものを見てしまった気がして……私は固まっていた。
「すごいのが流れたね!今の見てた?」
その問いかけが、もう、自分の見たものが間違いではないことを伝えていて。
「あーあ、願い事すればよかったなぁ……」
その声に、本当にそのとおりだと思うのに。
ーーお星さまがひとつ、消えた……。
あの光景はなんだか切なく……胸がざわついて仕方がなかった。
iさん、ありがとうございます😊。
