原因不明、謎の病 #3 #4
第3章:救急車そして「原因不明」の冷たい宣告
母が帰宅し、夫が救急車を呼ぶことを決断した。
だが、そこからがまた試練だった。2階から1階へ降りてストレッチャーに横たわることすら、今の私には拷問のように痛い。夫にしがみつき、脂汗を流しながら、必死の思いで這うようにして救急車に乗り込んだ。
娘を母に託し、夫が付き添ってくれたことが、せめてもの救いだった。
運ばれた病院の救急治療室。
だが、その先で待っていたのは、さらなる絶望だった。
「無理やりレントゲンを撮られたものの、骨に異常はない。原因がわからない」
医者はそれだけ告げると、飲み薬を1錠出し、私たちをベッドに置き去りにした。
ただ、痛みに耐え、いつまで待たされるのか分からない不安の中時間だけが虚しく過ぎていった。
しかし、出された薬はただの鎮痛剤にすぎず、激痛をしずめる力など微塵もなかった。
「もう帰っていいですよ」
医師のその言葉に、私は絶望した。
「痛みがなければとっくに帰っています」
もう立つことすら不可能な私を見て、病院側もようやく根負けしたのか、「じゃあ、もう一晩泊まって、明日の朝に検査をしましょう」としぶしぶ入院の手続きをとった。
夫が手続きを終えて家路についた頃には、すでに明け方の空が白み始めていた。
第4章:少しも動かすことのできない体、孤独な 夜明け、そして食べられない朝食
眠ることはほとんどできなかった。
救急の患者が横たわる大部屋の静けさの中、ただ激痛と恐怖に耐えるだけの長い夜。
そして訪れた朝。
ベッドに運ばれてきたのは、温かい朝食だった。しかし、体を起こすことすらできない私に、無情にも味噌汁が差し出された。
動かない体。食べられるはずもない。
体を起こすことも、手を差し出して食べることも出来なかった。
それ以上に私の頭を支配していたのは、「トイレに行きたくなったらどうしよう。痛みで、行けるわけがない」という強烈な恐怖だった。一口も箸をつけることができず、ただ天井を見上げるしかなかった。
この時、私の下半身の中では、時限爆弾が破裂する寸前まで膨れ上がっていたのだ。
続く
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします!頂いたチップは大切に使用させていただきます。