エピソード55:北京大学医学部(その2)
人生の道標(みちしるべ)〜人に導かれて〜
韓国のソウル大学医学部は、カリキュラムが日本と似ているため、卒業した時点で日本の医師国家試験の受験資格が与えられました。
一方、中国の医学部はカリキュラムが日本と異なるため、受験資格を取得するまでには、いくつものハードルを乗り越えなければなりませんでした。
私が北京でお会いした学生さんたちも、日本に帰ってきてからそれぞれに事情があり、全員が日本の医師免許を取得できたわけではありませんでした。
その中のMさんという女性とは、日本に帰ってからも、結婚式に呼んでいただいたり、年賀状のやり取りをしたりしていましたが、いつしか交流も途絶えていました。
昨日、昔の写真を見返しながら、ふと「今はどうされているのかな」と思い、メールを送ってみたところ、すぐに返信が返ってきました。
「子育てをしながら、予備試験でつまずいていたので保留のまま、2018年より京都大学で研究員として基礎の研究室に勤めていました。
子供も大きくなってきて、自分も40になったところで、やはり日本の医師免許を取ろうと再挑戦をして、昨年予備試験に合格し、今は京都大学で実地修練をしております。
この夏はマッチング登録のための就活をし、来年2月に国家試験を受験予定です。」
そしてもう1人、予備試験を保留にしていたSさんは、今年一次試験に合格し、この9月に二次試験を受ける予定とのことでした。
あれから20年近く経っても、諦めずに頑張っているお二人のお話を聞くことができて、
「自分たちがやってきた活動は、今もこうやって続いていたんだ」
という感動と嬉しさで、また涙してしまいました。
そして、来年の春、みんなでまた集まろうと約束を交わしました。
「サクラサケ」
心の中でそう願わずにはいられませんでした。
