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「熱帯夜」を書いたら、本当にブレーカーが沈黙した

昨日、シロクマ文芸部さんのお題「熱帯夜」から始まる物語を書いた。

エアコンが壊れた熱帯夜の話だった。

暑くて、眠れなくて、リモコンを握りしめて、文明のありがたみを思い知るような話だった。

すると、そのせいなのか。

家に帰ってきたら、今度は我が家のブレーカーが、半分壊れていた。

どうやら、過電流でヒューズが劣化していたこともあって、壊れてしまったらしい。

……と、説明はしてもらった。

してもらったのだけれど、正直、よくわからない。

わかったことはひとつだけ。

リビングに電気が来ない。

家じゅうが停電したわけではなかった。

私の寝室と客間には、電気が来ていた。

けれど、リビング、トイレ、台所、バスルームには、電気が来ない。

家の半分だけが、夜に沈んでいた。

明かりもつかない。
テレビもつかない。

もちろん、エアコンも動かない。


いつも当たり前のように明るかった場所が、急に文明から切り離されたようだった。

電力会社に連絡すると、作業員の方が来てくれた。

なんと、夜九時である。

外に出て、電柱に上り、暑い中で作業をしてくれた。

私はただ、家の中で待つことしかできなかった。

電気が戻るまで、三時間。

たった三時間。
でも、電気のない三時間は長い。

スイッチを押せば明かりがつく。
リモコンを押せばエアコンが動く。
冷蔵庫は冷えていて、スマホは充電できる。

そんな当たり前のことが、実はぜんぜん当たり前ではないのだと、久しぶりに思い出した。

作業が終わり、リビングに明かりが戻ったとき、ほっとした。

電気がつく。
風が出る。
部屋が明るい。

それだけで、少し大げさだけれど、世界が戻ってきたような気がした。

作業員の方には感謝しかない。

夜9時に来てくれて、あの暑い中、直してくれたのだ……(泣)

ありがとう。
本当に、ありがとうっっ(泣)


エアコンが壊れる話を書いたあとに、ブレーカーが壊れる。

これは、私が引き寄せたのだろうか。

いや、たぶん違う。

けれど、こういうことが起きると、少しだけ思ってしまう。

言葉にしたものが、現実のどこかに触れてしまったのではないか、と。

もちろん、そんなはずはない。

でも、書いたばかりの物語と、現実に起きた出来事が妙に重なるとき、世界がこちらを見て、いたずらっぽく笑ったような気がする。

電気が戻ったリビングで、私はもう一度エアコンの風を浴びた。

涼しい。

ただ、それだけのことが、ものすごくありがたかった。

文明は、たまに黙る。

だからこそ、動いているときには、ちゃんと感謝しておこうと思う。

そして次に「熱帯夜」の話を書くときは、少し慎重になろう。

うっかり続きを引き寄せたら困るので。

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