オペラ:バイエルン州立オペラ、リムスキー=コルサコフ作曲《クリスマス・イヴ》新制作初日(11月29日、ミュンヘン・ナツィオナールテアター)
11月29日、バイエルン州立オペラのリムスキー=コルサコフ作曲《クリスマス・イヴ》新制作初日を観ました。
ナツィオナールテアターの入り口にもクリスマスの飾りが。

劇場内。


プログラム。


《クリスマス・イヴ》、これまで(ドイツでは)ほとんど上演されていませんでした。
一躍注目を浴びたのはフランクフルト・オペラの制作でした。
これについては以下の投稿をどうぞ。→
今回はフランクフルトとはまったく違うコンセプトと描き方です。
両方とも秀逸なプロダクションで、ぜひ多くの人に観ていただきたいと思います。
詳細については別メディアに書く予定ですので、ここでは詳しく書けないのですが・・・
サポリジア(ウクライナ)のコサックたちがロシア女帝に
「私たちが何をしたというのですか?なぜこんなひどいことを・・・」
と訴え、そこに主人公ヴァクーラが飛び込み
「殺さないでください!・・・僕の恋人もあなたが履いているような靴を履けたら・・・」
という場面では胸が詰まりましたが、演出はさらっと流れ・・・。
演出のコスキーいわく、
「もちろん今起きているロシアのウクライナ侵攻を演出に取り込むことは可能だが、そうすると作品を破壊することになる。政治的テーマを取り込むには他に適切な作品がある。
この作品はみんなをひとつにする。
ドイツの劇場には多くのロシア人歌手がいる。
彼らはウクライナ語のテキストを歌う。
作品を書いたゴーゴリはウクライナ人だ。
作曲したリムスキー=コルサコフはロシア人だ。彼はウクライナの音楽を愛した。
これが本当に美しいクリスマスのお話だ」
コスキーはユダヤ人。
祖父母がオーストラリアに逃げ、そこで育ちましたが、現在彼の本拠はドイツです。
祖母が大の音楽好きで、かつオシャレ。
コスキーは買い物大好きなのですが、それも「おばあちゃんがシャネル、エルメス、ルイ・ヴィトンなど大好きでたくさん持っていたので、その中で育ったんだよ」と話してくれたことがあります。
彼はバイロイトで《ニュルンベルクのマイスタージンガー》を演出しました(2017年新制作)。
バイロイトで演出したユダヤ人は彼が初めてでした。
そして劇場には観客も含めていろいろな人たちがいます。
私、日本人が昨夜会った人で出身だけとっても、ドイツ、英国、オーストリア、フランス、トルコ、ロシア、韓国、チェコ、・・・。
みんな、あたたかい気持ちで家路についたと思います。
ぜひこんな公演を観てほしいと思います。
立ち去り難い観客から呼び出されるコスキー、ユロフスキ、主役の歌手。

プレミエ・パーティーには大勢が詰めかけ、大変盛り上がりました。
下の写真、ヤクプ・フルシャとコスキーの間の向こうにはユロフスキが。
フルシャはバンベルク響主席指揮者に加え、今シーズンからロンドンのロイヤル・オペラ(コベントガーデン)の音楽総監督を務めています。
二人は英語で話していました。

FOTO:(c)Kishi
以下は劇場提供の写真です。© Geoffroy Schied
アクロバットの写真や女帝(ヴィオレッタ・ウルマーナ)が上から吊り下げられて出てくる写真がないのは残念ですが・・・



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