【年に一度の会社説明会】人前で話すのが苦手なプログラマーのための、緊張しても声が震えないコツ
緊張して震える声を「伝わる声」に変えたい
先日、ある企業研修で、
40代のプログラマーの男性から
こんなご相談をいただきました。
「普段はパソコンに向かっていることがほとんどで、職場でも仕事の話をするくらい。話すのは、正直言って苦手です。
でも、年に一度、学生さん向けの会社説明会で、私が説明を担当することになっていて…。今年もその時期が近づいて、ちょっと心配です。
緊張で声が震えず、聞きやすい声にするにはどうしたらいいでしょうか?」
話す機会が少ない方にとって、
大勢の前で話すのは緊張しますよね。
そのお気持ち、とても分かります。
でも大丈夫です。
これからお伝えする3つのコツで、
「緊張しても震えない声」
が出せるようになりますよ。
完璧を目指さなくていい
まず最初に伝えたいのは、
「プロの司会者みたいに話す必要はない」
ということ。
学生たちが聞きたいのは
「この会社はどんな仕事をしているの?」
「どんな人が働いているの?」
「自分もここでがんばれそう?」
つまり、リアルな声が聞きたいんです。
少し、ぎこちなくても、
誠実に話をしてくれる方が
あなたの良さは伝わります。
だから、
「緊張してもいい。落ち着いて伝えよう」
くらいの気持ちでOKです。
コツ1:【話す前にできること】「壁押し」で、声の土台を安定させる
声の震えは、
足元がふわふわしたり、
上半身に余計な力が入ったりすることで起こります。
これを防ぐには、話す前に、
あえて体にグッと力を入れてから抜く
という準備運動がとても効果的です。
《やり方》
本番の5~10分前、
人のいない落ち着ける場所へ行きます。
トイレの個室でもいいですね。壁に向かって立ち、両手を壁につけます。
壁を「うーっ」と、
声にならない声を出しながら、
5~10秒間、全力で推します。
この時、足の裏で床をしっかり踏みしめ、
お腹に力が入るのを意識してください。パッと力を抜いて、全身がリラックスする
のを感じます。これを2~3回繰り返します。
なぜこれが効くのか?
一度体に強い負荷をかけることで、
その後のリラックス効果が格段に高まる
からです。
また、下半身と体幹(お腹周り)に
力が入る感覚を体に覚えさせることで、
声の土台が安定し、上半身の力が抜けて、
震えにくい状態を作ることができます。
コツ2:【話している途中でできること】「息を吐き切る」ことを意識する
緊張すると、呼吸が浅くなり、
「息を吸わなきゃ!」と焦ってしまいます。
しかし、実はその逆。
声が震えるのは、
息をうまく吐ききれていないこと
が大きな原因です。
話している途中で、
「あ、声が震えそう」と感じたら、
次のことを試してみてください。
一文を、
少しづつ息を吐きながら、最後まで言い切る。
たとえば、
「本日は…(息を吐きながら)…
ありがとうございます…(息を吐き切る)」文の終わりで、肺の中の空気を全て
「はぁ~」と吐き出すイメージを持つ。
息をしっかり吐き切ると、
体は自然に新しい空気を深く吸い込もうとします。
この「吐く→吸う」という
自然な呼吸のサイクルを取り戻すことが、
声の震えを止める一番の特効薬になります。
焦って息を吸おうとするのではなく、
まずは「吐き切ること」を
意識してみてください。
コツ3:【話している途中でできること】「あえて」ゆっくり、一音ずつ置くように話す
声が震え始めると、その事実から逃げたくて、
つい早口になってしまいます。
しかし、
早口はさらに呼吸を浅くし、震えを悪化させる
悪循環に陥ります。
もし震えを感じたら、
逆転の発想をしてみましょう。
「震えているなら、いっそバレるくらい、
ゆっくり話してやろう」
と開き直ってみるのです。
震えを感じたら:
次の言葉を、一音一音、
テーブルの上にポン、ポン、と
置いていくようなイメージで
区切って話してみる。
たとえば、
「わ・た・し・の…、専・門・は…」
不思議なことに、
このように「あえて」ゆっくり話すと、
ひとつひとつの音に意識が集中するため、
声帯のコントロールを取り戻しやすくなります。
また、聞いている側も、
言葉が途中で途切れることで
「何か重要なことを言おうとしているな」
と、注意を向けてくれます。
これは、震えをごまかすのではなく、
震えを「間」や「強調」に変えてしまう
高等テクニックですが、
「いざとなったら、この手がある」
と思えるだけで、
心が少し楽になるはずです。
説明会前の準備と心構え
さて、ここからは、
会社説明会前に行う準備や心がけについて
少しお話ししますね。
説明会前は「満腹」にしない
話をする前に満腹になってしまうと
血液が消化器官の方へ回され、
脳の回転が低下してしまい、
眠たくなってしまいます。
その他にも、
腹式呼吸がしにくくなり、
・喉の位置が安定しない
・声のコントロールが難しくなる
など
相手に伝わる声が出しにくくなってしまいます。
説明会前には、
本番1時間~1時間半前には食事を済ませる
砂糖やチョコの摂取は避ける
緩やかに血糖値の上がる食事を心がける
腹6分目くらいにしておく
を心がけて、
安定した声が出せる準備をしましょう。
「会社説明会」を特別な舞台にしない
人前で話すのだから、
「いつもよりビシッと決めよう」
「素敵な自分を見せたい」
と思うあまり
この日のために買った服
いつもより高いヒール
スタイル重視のタイトなスーツ
など、いつもと違う装いをしてしまうと
体のバランスが普段と変わってしまい、
声が不安定になってしまいます。
なるべく普段と同じ状態で望むようにしましょう。
新しい服や靴を身に着けたい場合は、
家の中でもいいから
事前に着用して、体になじませておく
という準備も必要ですね。
最後に
この相談してくださった方は、
普段人前で話すことはないし、
営業の人など、他にもできる人はいる。
「それなのになんで、
緊張する役を毎年引き受けるんですか?」
と聞くと、
「年に1度自分に与えられた大切な役目だからです。
良い会社だと伝えたい。
一緒に働きたいと思ってもらいたい。
入社しても僕と話すことはないかもしれないけど、
その思いは伝えたいんです。」
と答えてくれました。
うまく話すことよりも、大切なのは、
「学生たちのために、一生懸命伝えよう」
という気持ちですね。
お話しをしながら、胸が熱くなりました。
今年も
学生たちの心に届く
素敵な会社説明会となりますよう
心から願っています。
個声を磨けば、自信が生まれる。
自信が生まれれば、コミュニケーションは
もっと楽しく、豊かなものになるはずです。
あなたの声は、
あなただけの素晴らしい個声(こせい)なんです。
あなたの日々のコミュニケーションが
少しでも楽になるように
これからもお届けしていきます。
全国の企業研修や個別指導の場で、
声やコミュニケーションについて
多くの相談をいただいています。
この「相談室」では、
そんなみなさんの声に寄り添いながら、
日々の関わりが少し楽になるヒントをお届けします。
「こんなシチュエーションで困っている」
というお悩みがありましたら、
ぜひコメントで教えてください。
著者:星屑サイダー
