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北野一氏の寄稿レポート(5/28)『「覇権の品格」があるのは米中どちら』

1.はじめに

メンバーシップの皆さま、モーサテでもお馴染みのフィリップ証券の日本株チーフストラテジストの「北野 一」さんの寄稿です。

世界の見方が、少しずつ変わり始めています。これまで当然の前提とされてきた国際秩序、同盟関係、安全保障、そして経済の力学は、本当にこのまま続くのでしょうか?

米国はなお圧倒的な覇権国なのか。
中国は本当に挑戦者にすぎないのか。
そして日本は、その変化を正しく見ているのか。

今回のレポートでは、北野さんが、李虎男氏の新著『中国は覇権を握るのか』を取り上げながら、先般の米中首脳会談を総括してくれました。

北野さんの視点は独特で、色々な気づきがあります。私は定期的に北野さんのレポートを読みながら、冷静に市場を見直すように心がけています。私は、北野さんをとても尊敬しておりまして、独特の視点、物事の本質を気づかせてくれる語り口に敬服しています。

2.北野さんの寄稿レポート

「覇権の品格」があるのは米中どちら

「21世紀の国際社会における最大のテーマは、米中競争である。この関係は「新冷戦」「トゥキディデスの罠」「勢力転移理論」など多様な概念で論じられてきた。台頭する中国と既存の覇権国アメリカの緊張は、今や世界秩序そのものを揺るがす問題となっている。(中略)米中競争はもはや単純な貿易摩擦を超え、経済・技術・安全保障を一体的に包括する覇権競争へと深化しているのだ」(『中国は覇権を握るのか』李虎男/光文社新書/2026年4月)

「トゥキディデスの罠」の超克

李虎男氏の新著『中国は覇権を握るのか』は、中国の現状、米中関係の将来、覇権の行方を考える上でとても参考になる一冊であった。いみじくも、5月14、15日に、北京で行われた米中首脳会談において、習近平国家主席は、「トゥキディデスの罠」に自ら言及した。「会談の冒頭、習氏は既存の大国が新興の大国と衝突する「トゥキディデスの罠」に言及し「中米両国は乗り越えることができるか」と問いかけた。「大国関係の新たなパラダイムを創造できるか」とも話し、米中協力の重要性を唱えた。トランプ氏は「あなたは偉大な指導者だ」と習氏を持ち上げた。「米中関係はかつてないほどに良くなる」と応じた」(2026年5月15日付日本経済新聞)。

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