儲かっている時ほど、人は雑になる
どうも、まんごろと申します。
私は、経営者として20年、店舗経営などの事業をしております。
その中で、お伝えできることがあるのではと思い、noteを書いています。
商売をしていると、売れていない時期があります。
始めたばかりの頃などは、なおさらです。
お客様が一人来てくださるだけで、本当にありがたい。
一件契約していただけるだけで、胸をなでおろすような気持ちになります。
自分の商品を選んでくれた、店に来てくれた、お金を払ってくれた。
その一つひとつが、身にしみるものです。
ところが、少しずつ売れ始めると、人は変わっていくことがあります。
全員がそうだとは言いません。
ただ、商売がうまくいき始めた時ほど、気をつけた方がいいことがあります。
それは、慣れです。
売れ始めると、ありがたさに慣れてくる
最初は、一人のお客様が来てくださるだけでありがたかった。
一件の契約が決まるだけで、震えるほど嬉しかった。
それが、二人、三人・・・十人と増えていく。
売上も増えていき
周りからも「すごいですね」と言われるようになる。
すると、いつの間にか、自分の中で感覚が変わっていきます。
お客様が来てくれること。
契約してくれること。
お金を払ってくれること。
それらが、少しずつ当たり前のように感じてしまうのです。
これは、とても怖いことだと思います。
なぜなら、当たり前だと思い始めたところから、人の扱いは雑になっていくからです。
社長と呼ばれて、偉くなった気がする
商売がうまくいくと、周りから「社長」と呼ばれることも増えてきます。
個人事業を始めた人であっても、経営者として見られるようになります。
それ自体は、悪いことではありません。
責任を持って仕事をしているなら、胸を張っていいと思います。
ただ、そこで勘違いしてしまう人もいます。
社長と呼ばれるうちに、自分が偉くなったような気がする。
経営者になったことで、会社員の人をどこか下に見てしまう。
自分は雇われる側ではなく、雇う側なんだ。
自分は個人で稼いでいるんだ。
自分は普通の人とは違うんだ。
そんなふうに思い始めると、危ないです。
人を上とか下で見るようになると、態度に出ます。
本人は隠しているつもりでも、出ます。
言葉の端々に出ます。
返信の仕方に出ます。
約束の守り方に出ます。
お客様への接し方に出ます。
そして、そういうものは、お客様にも伝わります。
一人や二人減ってもいいと思い始めたら危ない
売れていない時は、一人のお客様が離れることが本当に痛いものです。
ところが、ある程度お客様が増えてくると、こう思ってしまうことがあります。
一人くらい減っても大丈夫。
二人くらい離れても、まだ他にお客様がいる。
また新しい人が来てくれればいい。
たしかに、数字だけを見れば、そうかもしれません。
お客様が100人いるうちの1人が離れたとしても、数字の上では1%です。
けれど、その1人は、ただの1%ではありません。
その人には、その人なりに離れた理由があります。
何かが合わなかったのかもしれないし
対応に不満があったのかもしれない。
以前より雑に扱われていると感じたのかもしれません。
あるいは、期待していたものと違ったのかもしれません。
ただ、その理由をわざわざ言ってくれるお客様は、ほとんどいません。
お客様は、離れる理由を言ってくれない
ここは、商売をしている人ほど覚えておいた方がいいと思います。
お客様は、離れる時に理由を言ってくれません。
もちろん、中には伝えてくれる人もいます。
でも、多くの場合は何も言わずに離れていきます。
・文句を言わず
・クレームも言わず
・怒っている様子も見せず
ただ、次から来なくなります。
こちらからすると、急に離れたように見えるかもしれません。
でも、お客様の中では「急」ではないのだと思います。
小さな違和感があった。
少し残念に思うことがあった。
前より大切にされていない気がした。
何となく、もういいかなと思った。
そういうものが積み重なって、静かに離れていくのです。
そして、それに気づいた時には、二度と戻ってこないこともあります。
雑になった商売は、少しずつ崩れていく
商売が悪くなる時は、ある日突然崩れるように見えることがあります。
でも実際には、その前から小さな変化が出ています。
返信が遅くなる
説明が雑になる
お客様の話を最後まで聞かなくなる
「これくらいでいいだろう」と思う
以前なら確認していたことを、確認しなくなる
以前なら一言添えていたところを、省くようになる
ひとつひとつは、小さなことです。
けれど、その小さな雑さが積み重なっていくと、商売全体の空気が変わります。
お客様は、その小さなことをちゃんと感じています。
そしてその多くは言葉にせず感じています。
だから私は、売れていない時よりも、売れている時の方が気をつけた方がいいと思っています。
売れている時は、自分でも気づかないうちに慢心が出ます。
その慢心が、いちばん怖いのです。
勝って兜の緒を締めよ
昔から「勝って兜の緒を締めよ」という言葉があります。
うまくいった時ほど、気を引き締めなさいという意味です。
商売にも、そのまま当てはまると思います。
売上が上がっている時ほど、気を引き締める。
お客様が増えている時ほど、一人ひとりを見る。
周りから褒められる時ほど、自分を偉く見せようとしない。
社長と呼ばれる時ほど、足元を見る。
うまくいっている時ほど、最初のお客様を思い出す。
最初の頃は、一人のお客様が来てくださるだけで、本当にありがたかったはずです。
一件契約してくださるだけで、何度も感謝したはずです。
その気持ちは、商売が大きくなっても忘れてはいけないと思います。
商売は、人を雑に扱ったところから弱くなる
商売は、数字だけでできているわけではありません。
売上も、利益も、契約数も、客数も、すべて大事です。
でも、その数字の向こうには必ず人がいます。
一人ひとりのお客様がいて、そこで初めて数字になります。
その一人を雑に扱い始めた時、商売は少しずつ弱くなっていきます。
最初は気づかないかもしれません。
まだ売上がある。
まだお客様がいる。
まだ何とかなっている。
そう思っているうちに、少しずつ土台が削られていくのです。
だから、儲かっている時ほど、人は雑になる。
そして、儲かっている時ほど、雑になっていないかを見た方がいい。
・お客様への態度
・日々の対応
・約束の守り方
・感謝の気持ち
・自分の言葉の端々
そこに、今の自分が出ています。
商売がうまくいっている時ほど、調子に乗らないことです。
人を上とか下で見ないことです。
一人のお客様が離れた時に、「まあいいか」で終わらせないことです。
その人が離れた理由は、こちらに見えていないだけかもしれません。
目の前の一人を大切にする。
言葉にすると当たり前のことです。
でも、売れ始めた時ほど、その当たり前が抜け落ちやすい。
だからこそ、うまくいっている時ほど、気を引き締める。
商売は、そういうところで差が出るのだと思います。
さいごまでお読みくださりありがとうございました。
まんごろ
