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味噌汁奉行|おはぎと冷や汁

お盆の三日間。
毎朝おはぎを作るのが
わが家の慣例だった。

義母は前日から
大量の小豆を煮て、
あんこを練っていた。

炊き上げたもち米を
すりこぎで軽くつぶして
小さく丸めバットにならべる。

濡らしたふきんを手に、
あんこを広げ、
丸めたもち米をのせて
くるりと包むと
おはぎになる。

マジックのような
鮮やかな動きに
私は見とれていた。

次に作るのは、
冷や汁だ。

きゅうりは薄切りにして
軽く塩をふってから絞る。
大葉とみょうがを刻み、
すりごまたっぷりの汁に
混ぜて冷やしておく。

玄関でひとごえがする。
親戚の家族が来たらしい。

食卓いっぱいに
おはぎと素麺と
冷や汁が並べられ、
みんなの笑い声が
リビングに広がった。

お盆の定番。おはぎと冷や汁

義母が亡くなって七年。
盆客を迎えることも
ほとんどなくなった。

それでも
お盆になると私は、
おはぎを丸め、
きゅうりを刻んで
冷や汁を作る。

義母から教わった味は
今も変わらずに
食卓にある。

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