味噌汁奉行|萩を切る
「玄関のアレを、
なんとかしてくれないかな」
起き抜けにいきなり
夫から言われた。
「アレって何?」
外に出てみると、
萩の枝のことだと分かった。
「風流でいいじゃない」
私が言うと、
「雀にエサをやるのに
邪魔っけだ」
と、そっけない。
萩は私が植えたものではない。
鳥が運んだのか
風が運んだのか
知らないうちに
地に育ったのだ。
淡いピンクの花が風に
ゆらぐのは涼やかでいい。
でも、ある日、
宅急便のお兄さんが
不自由な姿勢で
荷物を運んできたのを見て、
思い切って
枝を切ることに決めた。

萩切るや色ある風に吹かれつつ
惜別の一句です。
