「ずっとこんな感じ」|従姉が放つ優しい会心の一撃
コロナ禍を経て
働き方のかたちが
世の中的にも
ずいぶん変わった
*
僕自身も
在宅ワークだったり
場所を変えて仕事をしたり
以前よりずっと
会社という場所から離れて
仕事をすることが増えた
*
家でぽてぽてと
仕事をしている日などは
休憩の合間に
noteを眺めたりする
仕事用の画面の横に
文章の流れる川が
あるような感じだ
*
そんなある日
noteで見つけた
ある方の記事を読んでいた
日々のなかにある
なにげないことについて
静かに書かれた文章だった
僕もそこへ
思ったことを
ぽつぽつ書いて
投稿された方と
コメント欄で
少し言葉を交わしていた
*
その様子を
たまたま従姉が
横から眺めていた
僕とは幼い頃から
ずっと付き合いのあるひとである
しばらく画面を見ていた従姉が
ふいに言った
「キミ、生物学の上では
凸凹の凸の方なのに
幼い頃から
ずっとこんな感じだよね😊」
*
……適わないなあ
と思った
別に競っているわけではない
それでも
なんだか適わない
*
自分では
歳を重ねるなかで
いろいろ考えたり
失敗したり
仕事をしたり
人と出会ったりして
少しずつ
今の自分になったような
気がしている
文章を書くようになって
自分はこういうことを
大切にしているのかもしれない
こんなふうに
人と接したいのかもしれない
そんなことを
あとから発見することもある
*
けれど
幼い頃から僕を
知っている人にとっては
それは新しくできたものではなく
「昔からそうだったよ😊」
で済んでしまうらしい
*
自分がずいぶん遠くまで歩いて
ようやく見つけたと思ったものを
ずっと昔から
知っている人がいる
それは少し不思議で
少しくすぐったくて
なんだか嬉しい
*
noteでは
実際の僕を知らない人たちと
文章を通して出会う
そこでは
書いたものの積み重ねから
この人は
こんな人なのかな
と少しずつ
輪郭ができてゆくのだと思う
*
一方で
その画面を横から見ている従姉は
僕がnoteを書くより
ずっとずっと前から
その輪郭を知っている
*
仕事をする場所が家になって
会社の机と
昔からの暮らしの場所が
重なって…
そんな妙な瞬間が
生まれるようになった
これも
働き方が変わったことで起きた
小さな出来事なのかもしれない
*
パソコンの前で
ぽてぽて仕事をして
休憩時間には
誰かの文章を読んで
そこへそっと
言葉を置いている
そんな僕を見て
「昔からずっとこんな感じ」
と言う人がいる
*
そうなのかもしれない
自分では
ずいぶん変わった
つもりでいても…
案外
大事なところは
こどもの頃から
あまり変わっていないのかもしれない
*
そう思ったら
少しだけ
嬉しくなった
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