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【ショート】 花冠を編む死神

―― short story ――


白詰草を二本とる。

茎を重ねて、折り返す。

もう一本とって重ねる。


編む。


風が吹いた。

色とりどりの花びらが空を舞う。


霧の向こうから、たくさんの人影が川を渡ってくる。

……今日は多いな。

作った花冠を頭にのせる。

立ち上がり、人影の方へ歩いていく。



「……お嬢ちゃん、こんなところで何をしているんだ?」



一人のおじさんが話しかけてくる。

見上げると、香の匂いが鼻を掠める。


――この人は、有罪。


私は微笑むと、裸足で歩くおじさんの足を見た。

何もない空間から大きな鎌を生み出すと、

そのまま、おじさんの両足を薙いだ。

悲鳴が上がる。

――痛くないはずなのに。

鎌を肩に乗せ、ひっくり返っているおじさんの膝下を掴む。

すると、足は一本に溶け合い、赤い風船のように膨らんだ。

私は目を剥く人々の中から、有罪の人たちの両足を次々に薙ぐ。

有罪の人たち全員の風船を左手に持つと、花畑が暗闇に包まれ、大きな穴になる。

そのまま一緒に地獄へ落ちると、亡者たちの悲鳴があちこちから耳に入る。

浮いていた有罪の人たちの体は、次々と赤い池に落ちていった。


見送ってから、花畑に戻る。


残った人たちは、呆然として動けないでいる。

私は人々の先頭に立つと歩き出す。

自然と人々はついてくる。

白い門が開くと、人々はゆっくりと吸い込まれるように歩いていく。


私は息を吐くと、花畑に戻る。


すると、花畑の横の川で赤子が泣いていた。

頭にのせた花冠を、赤子の手に持たせて抱き上げる。

腕には覚えのある重さがあった。

泣き声は止み、嬉しそうな声が響く。

「マァ……マッマ、マッマ」

涙が落ちる。

白い門が光った。








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