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【ショート】 名のなき星

―― short story ―—

温かな光に包まれていた。

ゆらり、ゆらりと抱かれて、

そっと目を閉じた。


ここは、名のなき星。

誰にも見つからず、ひっそりと。

ただ、時を過ごす。

誰かに見つけて欲しいと願いながら。

誰にも見つかりたくないと願いながら。

果てしない闇の中で、

太陽に照らされた星々は瞬く。

その中の小さな光。

それが私。

時折、

隕石が横切る。

その度に、僅かな期待をする。

そして、進路が変わると、

安堵する。

私は、ただ見送り続けた。

その日もいつもと変わらなかった。

ただ、闇の中で漂っていると、

何かが当たった。

優しい衝撃だった。

振り返ると、

温かい光が私を包んだ。

驚いて見上げる。

彼は熱だった。

何億光年も先から届いた、

太陽のカケラ。

……温かい。

彼に包まれると、

私はいつもより輝いていた。

「どうして、ここに来たの?」

彼は眩しく笑う。

「ずっと、探していた」

――でも、すごく遠くにいたんだ。

「さびしかった……」

私の口から言葉が漏れると、

私を包む力が強くなった。


小さな光は、

夜の中でいっそう美しく瞬いた。


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