『おおきなかぶ』は、みんなで力を合わせる話?!
こんにちは。
イタリアと絵本、
そして心の話が大好きな
心にそっと寄り添う
絵本カウンセラー
はやまかな です
子どもの頃
『おおきなかぶ』を読むたびに、
「みんなで協力すると、すごい力になる」
そういうお話なんだと思っていました。
もちろん、
それも間違いではありません。
でも、
大人になった私が改めてページをめくったら
違うところで立ち止まりました。

おじいさん、
最初から皆を呼べばよかったのに。
ほんとは
子どもの頃から思っていました笑
「最初からみんな呼べばよかったじゃん」
おじいさん
一人で引っぱる。
抜けない。
おばあさんを呼ぶ。
まだ抜けない。
孫を呼ぶ。
犬。
猫。
ねずみ
……
いやいや。
ずいぶん頑張りましたね(笑)。

私もおじいさんと同じだった
大人になってもう一度
この絵本を読んで思ったんです。
これって、
おじいさんだけじゃなくて
私も、よくやってたなって。
1人じゃ難しそうって
薄々わかってるのに
「まだ大丈夫」
「ひとりでやれる」
って、めっちゃ無理して頑張る。

疲れてるのに、
「まだできる」
困っているのに、
「迷惑をかけたくない。
苦しいのに、
「私が頑張れば何とかなる」
そんなふうに、
自分に言い聞かせてしまう時が私たちはあるんです。
助けを求めるより、
頑張り続けるほうが、
慣れてるから。

一番小さなねずみが教えてくれたこと。
この絵本で最後に登場するのは、
ねずみ。
子どもの頃は、
「ねずみ、すごい力持ち!」
と思っていました^_^
でも今は違います。
かぶが抜けたのは
ねずみ一匹の力ではありません。
おじいさんも。
おばあさんも。
孫も。
犬も。
猫も。
誰か一人が欠けても、
かぶは抜けなかった。
この絵本は、
「誰が一番強いか」
じゃなくて
「誰もいらない人なんていない」
っていう物語だったのかもしれません。
「助けて」は、信頼の言葉。
人間は
安心して誰かを頼れる関係の中で、困難に立ち向かう力が育っていくって言われています。
だから私は、
「助けて」
っていう言葉を
弱さではなくて、信頼の言葉なんじゃないかと思ってます。
「あなたなら頼っても大丈夫」
そう信じているからこそ、
口にできる一言。
実は、この絵本の主人公は…。
「おおきなかぶ」を味わいながら読んで考えました。
主人公は、おじいさん?
それとも、ねずみ?
どちらでもない氣がしています。
もしかしたら主人公は、
「助けて」と言えた、その瞬間。
あの一言がなければ、
誰も集まらなかった。
物語は始まらなかった。
今日のあなたは、この絵本をどう読みますか。

子どもの頃は、
「協力って大事」
それだけを受け取っていました。
でも今は、
「一人で頑張りすぎなくていい。」
そんなメッセージを私は受け取っています。
絵本は変わりません。
でも、
読む私たちは変わっていく。
だから
同じページから、
人生の違う景色が見えてくる。
あなたなは
『おおきなかぶ』の主人公、誰だと思いますか?
子どもの頃には味わいきれなかった物語を、大人の私でもう一度。

訳:内田 莉莎子
画:佐藤 忠良
出版社:福音館書店
