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僕とCD-ROM²:未来からの使者は、光り輝く円盤と共にやって来たのさ!の巻。

1988年に発売されたPCエンジンのCD-ROM²は時代をいくつも飛び越えてきたようなゲームハードでした。

「未来」から使者はやってきた

今でこそ、ゲームソフトはDVDやBlu-rayディスクなどが当たり前なのですが、CD-ROM²以前はカートリッジ(PCだとフロッピーディスクやカセットテープ)だったわけでして。しかも音楽を聴くCDラジカセも、これからようやく普及をしていく兆しを見せていた時代だったと記憶しています。

時代背景的にCD-ROM²はかなり先鋭的な家庭用ゲームだったのです。

ちなみにお値段は定価で5万9800円でした。さらにさらにCD-ROM²はPCエンジン本体(こちらは定価が2万4800円)が必須なわけでして、ゲームソフト代金も含めたら...ゴクリ...10万円コースが見えてきます(汗)。

子供のお小遣いでは手が届かないくらいの贅沢品だったわけですが、提供してくれたゲーム体験は、まさに未知との遭遇的なインパクトがありました。

これまでに何度か書かせていただきましたが、僕は当時、寮生活を送る高校生でしたので、日々ゲームができる環境ではなかったのですが、PCエンジン専門誌を友人と一緒に読んで溜飲を下げました。ちなみにその友人は、生粋のシューティングゲーマー(シューター)で、R-TYPEはもちろん、あの(どの?)海底神話ディープブルーをクリアするくらいの腕前といえばきっとお分かりになるでしょう(分かるわけない)!

彼と机を並べ、紙面から溢れ出す「未来」の香りに胸を躍らせた日々。それが僕にとっての、CD-ROM²との出会いでした。


さあ、バーチャルデートを決め込もうじゃないか!

ようやくその「未来」を手に取ることができたとき、僕が真っ先に飛び込んだのは、硬派なアクション(ファイティングストリート)ではなく、淡い恋の物語でした。

そうです。当時人気アイドルだった小川範子さんが主人公の「No・Ri・Ko」が、僕が最初に体験したCD-ROM²のゲームソフトです。 アドベンチャーゲームのような形式でバーチャルデート(書いてて恥ずかしいっす)ができるのが魅力で、音声で名前を呼んでくれるシーンがあるんですよね。

...うん、まあ当時の技術ですので、ロボット的なツギハギの音声でしたけど、ピュアな僕は「凄え!」と思いました。スピーカーから自分の名前が、あの憧れのアイドルの声で流れてくる。それは「データ」ではなく「存在」を感じた瞬間でした。

実は〇〇な言葉を入力して興奮していた僕をお許しください!
ピュアだと嘘をついてしまいました!

魂を揺さぶった名作たち

PCエンジンCD-ROM²は、時を重ねてパワーアップを果たし、スーパーCD-ROM²や、アーケードカードなどで名作を数多く生み出しました。さあ、ここで恒例になりました、思い出深いゲームソフトを3つ紹介させてください!

■ 天外魔境 ZIRIA

とにかくスケールが凄かったです。当時はドラクエやFF等で数多のファミコンのRPG経験を積んできた僕。そして王道のストーリー展開に少し退屈していたのも事実でした。もっと刺激的なRPGに飢えてたんだよぉぉぉ!

PCエンジン専門誌で大々的かつ小出しに情報が解禁されていくCD-ROM²の超大作RPG「天外魔境ZIRIA」に、期待は膨るばかり。ジパングを舞台に、火の一族である自来也(蛙)、綱手(なめくじ)、大蛇丸(蛇)の三すくみ関係の主人公たち。邪神斎を筆頭に「大門教十三人衆」の強烈な面々(マントーはやばすぎ)。そして過去にジパングを滅ぼしたマサカドという鬼族の男。アシモト五兄弟とか脇を固めるキャラクターも強烈で、まともな人物を探す方が難しいくらいの世界観でした。

続編の「天外魔境卍MARU」も含めて、PCエンジン持ってて良かった!と叫んでしまうくらいの名作です。リメイクとか新作とか出てほしいなぁ。

■ スナッチャー CD‐ROMANTIC

今はデスストランディングシリーズを世に送り出している、小島秀夫監督が手掛けたサイバーパンクアドベンチャーゲーム。何てったってタイトルからして「CD‐ROMANTIC」ですもの。小技が効いてます。

元々はパソコンで人気を博した「スナッチャー」ですが、結末が語られないまま幕を閉じていました。PCエンジンでは、しっかりと物語の結末までが描かれています。さらに挿入されるカットシーンや、迫力を増した音響、そして豪華声優さんを起用したキャラクターの迫真の演技。たまらんデスストランディング(狂)。

小島秀夫監督作品の特徴であるひねりと洒落が効いた謎かけや、想像をはるかに裏切ってくる物語の展開は、この頃から健在です。あまりに発売が楽しみ過ぎて、パイロットディスクを手に入れて、何度も予習していたことを思い出しました。映画化して欲しいぃぃぃ!

■ イースⅠ・Ⅱ

イースはやっぱりいいっスね! と、何度Twitterでつぶやくたびにコメントされてきたことでしょう。たしかに...良いっす!

日本ファルコムを代表する「イース」は、今もなお新作がリリースされてファンの期待に応えています(しかしアドルはモテ過ぎやな、そう思いませんか)。パソコンでしか体験できなかった「イース」が、家庭用ゲーム機のPCエンジンに!しかも初作と続編がカップリングされてるぅぅ!

圧巻のオープニングのビジュアルシーンに、お口あんぐりの僕がそこにいました。アニメーションと声優さんの名演技、そして珠玉のサウンド!これこそがTHE CD-ROM²であり、今に続くJRPG表現の雛型になっています。イースシリーズはもれなくプレイし続けていますが、思い出補正込みでPCエンジン版「イースⅠ・Ⅱ」は別格なのです。

あの日の回転音に寄せて

本体から聞こえてくる「シュイーン」というレンズのシーク音は、未知の世界へ漕ぎ出す帆船の風の音のようでした。

あの頃の僕たちは、540MBという巨大な宇宙に「夢」を見ました。そしてその「夢」は、今の高精細なゲーム達の礎にもなっているのです。実家を整理して出てきた、経年劣化で少し黄ばんだ初代PCエンジン本体とCD-ROM²。それを眺めるとき、僕はいつでも、あの「未来からの使者」に胸を躍らせた17歳の自分に戻っています。

CD-ROM²。 それは僕にとって、単なるゲーム機ではなく、人生で初めて「時代の変わり目」を目撃させてくれた、大切なタイムマシンだったのです。

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