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隣の笑い声。

隣の家から楽しそうな笑い声が聞こえる。
長女姉の家族が、集まって話しているようだ。

長女姉の子どもは3人で、全員成人している。
長女と長男は家を出て暮らしているが
それでも時間があれば戻ってくる。
長女姉の家族は、昔からとても仲がいい。

その中に私の両親がいたこともある。

仕事の都合で、長女姉が夕飯を作れないときは
母親が用意をしていた。
その晩は長女姉家族が実家に来て、一緒に食べていた。
母親はその時間が好きだったようだ。

しかし、そんなことはなくなった。
長女姉の仕事環境が変わったからだ。

母親は時々、「また一緒にご飯を食べたいな」と私にこぼしていた。
それを長女姉に伝えるも、「その気はない」と断られた。
きっと、それなりの理由があるのだろう。
その言葉を、母親には黙っている。

そして、今。
母親は入院しているため、実家には父親と私しかいない。
認知症の父親とは、必要なこと以外、話さない。
父親の視線はテレビか新聞に向かっている。
会話はなく、家の中は静かだ。

隣から笑い声が聞こえる。
母親の気持ちが分かる気がした。

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