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子どもも大人も“自分らしい時間”を過ごせる場所を目指して。一時預かり対応の屋内遊び場『ANO-NE Kids Club』(あのねキッズクラブ)

コスモスイニシアがお客さまや社会に提供したいと考えているものは、住まいや不動産の領域を超えた、“一歩先の価値”です。そこから生まれたコスモスイニシアならではの商品・サービスや新たな取り組みをお伝えする、「コスモスイニシアのモノづくり、コトづくり、トキづくり」。

今回ご紹介するのは『ANO-NE Kids Club』(あのねキッズクラブ)です。子育て世代が感じるわずかな、けれど確実にある窮屈さ、そんなリアルな課題から生まれました。
子どもの「嬉しい・楽しい」空間を提供することで、親が安心して自分らしくあるための時間を満喫する、そんな新しい一時預かりサービスの価値と可能性を担当者に聞きました。


都市型の子ども向け屋内遊び場として、東京・有楽町に誕生した「ANO-NE Kids Club」。4〜10歳を対象に、安全で自由な遊び環境を提供し、保護者が安心して自分の時間を過ごせる一時預かりサービスです。
多文化交流の場としても機能し、地域や観光客に開かれた新しい子育て支援のかたちを提案しています。


新規事業『ANO-NE Kids Club』誕生の背景と想い

新規事業のアイデアを考えるプロジェクトに参加した際、当社の都市環境プロデュースにおいて、「住まう」「働く」は実現できているものの、「遊ぶ」領域は他社と比較してまだ遅れていると感じていました。また、バックキャストで検討するのもよいけれど、私は自分自身の“負”や“不”から考えを起こしてみようと、思いを巡らせる中で浮かんできたのが、子育てにおけるある想いでした。

子育てをしていると、子どもには子どもの楽しみがあり、大人には大人のリフレッシュが必要です。どちらかを優先することは簡単ですが、両方を同時に叶えるのはなかなか難しいものです。
子どもが喜ぶことといえば、例えば公園やプールなどのいわゆる遊び場に連れて行くことですね。その場合、もちろん親も一緒に遊ぶ楽しさがあります。しかしある程度の年齢になると、子どもは一人で、もしくは子ども同士で遊び、その間親は見守る時間が多くなるのではないでしょうか。
この見守りの時間は、体は動かさずとも目は離せず、何かあったらすぐに子どものもとへ駆けつける、気の抜けない時間です。

ゆっくり自分が読みたい本を読んだ時間、夫婦で穏やかに食事をした時間、そういった時間を過ごしたのはいつだったか…と考えることがしばしばありました。子どもを持つ幸せとともにその責任や覚悟はあって、自分の時間が制限されることも想定していた、けれども自分が自分に戻る瞬間を失くしかけている、そんな諦めにも似た気持ちを抱いていたのです。

「親子それぞれが心地よく過ごせる場所はないのだろうか?」そんな問いが、事業の原点となりました。

これまでの一時預かりサービスとの違い

世の中には多くの一時預かりサービスがあります。
私たち家族も公民かかわらず利用していましたが、個人的にどうしても「親がどうにも対応できない時の最後の手段」というイメージを持ってしまっていました。我が子は物怖じもしないし人見知りもしないので預けることに抵抗はありませんでしたが、なぜか親として申し訳なさを感じてしまう。その理由を考えてみると、それは子どものテンションが上がらないから、預け先で子どもが楽しめるイメージがないから、ではないかと思い至ったのです。

もしその仮説通りだった場合、親が思いのまま自由に過ごす間、極端なことを言えば子どもには退屈、もしくは寂しい時間を強いることになってしまうわけで、その構図であれば親が後ろめたい気持ちになるのは当然のことです。
この親の負い目を払拭できるものはないか、子どものテンションが上がる瞬間って何だろうと考えました。それならば、子どもが「もうお迎え来ちゃったの?」と言うくらい楽しい場所であれば、親も安心して自分の余暇を過ごせる、双方が気持ちよくそれぞれの時間を満喫できるのではと思ったのです。

そんな想いから、一時預かりと屋内プレイグラウンドを掛け合わせた新しいサービスが生まれました。

コンセプト・大切にしていること

この事業で一番大切にしているのは、子どもが嬉しい・楽しいなどポジティブであること。その上で大人が安心して自分の時間を持てることです。第一に子ども、その次に大人、の順番であることを大切にしています。
サービス設計というと、どうしても大人(=お金を払う人)に向きがちですが、いかに子どもが楽しめるかがこの事業の第一優先事項なのです。

保育士スタッフの関わり方も、あえて見守るスタンスをとっています。実際に子どもたちはお互い初対面でも、言語が違っても、自然と集まって一緒に遊んだり、遊びを作り出したりして楽しんでいます。

お迎えが来た時に子どもがキラキラした目で「パパ・ママ、あのね、こんなことしたよ!」と親に話せるような体験をたくさんしてもらいたいのです。このサービス名称「ANO-NE Kids Club」には、そんな想いが込められています。

他社との違い・特徴・工夫

企画立案の際、他社の託児サービスや施設も参考にしたのですが、親にフォーカスしたものであることが圧倒的に多いと感じました。居住地に近い立地であるとか、親がリフレッシュするためのスペースや付帯サービスがあるなど、親の利便性を重視したものが主流でした。
そういういった施設を見るたびに、子どもが満足してこそ親も気兼ねなく休める状態を作りたい、私の構想しているサービスは新しい価値を世の中に提供できるのではないか、と強く感じました。

本事業のターゲットは4~10歳の「一人では遊ばせられないけど、体を動かしたい」年齢層です。加えて、親の出向きたい先に近い立地、ということで銀座・有楽町はぴったりだと思っています。そのあたりも他社と大きく違う点ですね。

社会に対しての提案

本事業を考えるにあたり、意識した社会情勢・課題は2つあります。

一つ目は、インバウンドの増加です。
当社が展開するアパートメントホテル『MIMARU』(「家族や仲間とみんなで一緒に暮らすように滞在する」がコンセプト)では、宿泊するお客さまからシッターの手配を希望する声を聞くことが増えていました。
東京は道が狭く、電車は混雑し、猛暑も続くなど、子どもを連れて歩くのが困難で厳しいシーンがたくさんあるのです。それだけでなく、親の都合で動いていると子どもはつまらなくなって次第にそわそわし始める、しかしそれを発散する場所が少ないのが現状です。
そのニーズに応えたいという想いもありました。シッターサービスではなく、あえて施設型とし一ヶ所に子どもが集まることで、国内外の子供たちにとって良い時間になれば、とも考えました。

二つ目は、日本で共働き家族が増えていることです。
それによって、家族の中で「忙しい人」が多くなりました。それぞれが二役三役を担っている状態です。お父さんもお母さんも、仕事と家事と育児とそれ以外があるはずですが、「それ以外の時間」が非常に圧迫されてきていると感じていて。
しかし、「それなら人に頼ればいい」という思考になるかというと、そうではなく。やはり親としての責任感からくるのか、人に頼るということはせず、なんとか時短したり効率アップしたりして、どうにかやりくりするものであるという空気があると感じています。
どうしても自分で全部やるべきである、という風潮は根強く、それが当たり前のように刷り込まれていますが、それがしんどいな、と感じる瞬間もあるのではないかと思うのです。
一方で、自分のことを大切にしようといった流れもありますよね。仕事も家事も育児もこなしながら、ずっと自分らしくありたいという意識が当たり前にありますし、自己研鑽もトレンドです。そう考えると現代人って本当に忙しい。けれど子どもは自分で育てなきゃ、という風潮は変わらない。
そんな中で、受け皿となるソリューションが必要だと強く感じています。

コスモスイニシア他事業からのノウハウの活用

わたしたちの会社は「お客さまがいかに本質的に嬉しいか」を考える文化があり、事業やサービス設計にその思想が色濃く反映されています。
例えば、宿泊事業からは予約のしやすさや、社外スタッフとのコミュニケーションの取り方についてアドバイスをもらったり、建築部門からはこの動線にはこういう緩衝材があるほうが良い、など指摘をいただいたり。役員も、「ここ子どもが頭ぶつけてしまうんじゃない?」と細やかな配慮をしてくれました。
いろいろな部門の方々から多岐にわたって、(ノウハウといってよいのかわからないですが)「ANO-NE」事業が云々というより、「こうやったほうがお客さまがより気持ちよく過ごせる」ポイントを多々教えてもらいました。こういった思想はわが社の誇れる点だと思います。
どう運営していくか、細やかな配慮に関して「イニシアイズム」がふんだんに反映されているのです。

本事業のパートナー

実はこの場所を貸してくださっているのは老舗の遊具メーカーで、遊具の点検や保守管理も行っている企業です。本企画立ち上げ時、閉園した幼稚園などはないかと良い場所を探していたところ、偶然このビルに出会いました。コンタクトをとり、提案させていただいたところ、私どもの想いに強く共感していただき、心から嬉しかったことを憶えています。
この企業では主に外構家具と公園遊具を手掛けいらっしゃるのですが、昨今は安全性の問題で公園の遊具が減っていたり、公園自体も少なくなったりしている状況がありました。だからこそ、安心安全性はもちろん、子どもの新しい遊びを定義したいという想いがおありでした。
そういったことからも、この企画に共感いただき、安全な動線や遊具の保守点検など、さまざまな面で協力していただきました。パートナーの方にも恵まれていることも、この事業の大きな強みであると感じています。

今後チャレンジしたいこと・事業展開

今後は首都圏中心に展開し、他のサービスとの掛け合わせも模索していきます。
これまでの一時預かりサービスは「大人の余暇をどう作るか」が主でしたが、今回は「子どもの楽しい」を主語にして、大人が安心できる余暇を生み出すことに挑戦しています。
これを保護者の皆さまに価値として認めていただけるかが市場に対するチャレンジであると認識しています。まずはこれを徹底的に検証し、この世界観を作るうえで何が必要か、どんなサービスが適切か、そのノウハウをどんどん蓄積していきたいと考えています。

そして、繰り返しになりますが、大人と子どもの楽しいことはそれぞれ違い、良い時間を過ごすために必ずしも一緒にいる必要はありません。何でもかんでも全て親が引き受けることが正ではなく、あえて離れることで生まれる良い影響もあるという発想を広めたい、ポジティブな父子分離・母子分離があるということを文化として根付かせていきたいのです。
いろんな役割を一人でこなさなければいけない社会に対して、よりよい子育て・子育て環境を提案したい。「ANO-NE」は文化醸成のための一つのアウトプットであり一つの解です。この世界を実現するために何ができるか、広い視野を持ってチャレンジしていきたいと思っています。

そのためのソリューションは「ANO-NE」二店舗目じゃないかもしれませんね。当社はディベロッパーとしてさまざまなモノ・コトをつくり出してきましたし、ソリューションも充分にあると思っています。社内も見渡しながらより良い未来を想像したいと考えています。

『ANO-NE Kids Club』について、詳しくはこちらから↓↓

※掲載のインタビューは2025年9月時点のものです。


いかがでしたでしょうか。
「コスモスイニシアのモノづくり、コトづくり、トキづくり」では、これからもコスモスイニシアならではのさまざまな取り組みをご紹介してまいります。
どうぞご期待ください!

本コンテンツ過去記事
・第1弾:新たな価値を提供するアウトドアリゾート『ETOWA KASAMA』(エトワ笠間)
・第2弾:コミュニティーが広げるオフィスの新たな価値『MID POINT』(ミッドポイント)
・第3弾:人との心地いい距離感を提案するシェアレジデンス『nears川崎』(ニアーズ川崎)
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