【60代の就活日記(コラム)】そうは言っても、私だってけっこうやってる
ここまで散々、面接の直前キャンセルに怒ったり、派遣会社の対応にモヤモヤしたりと、偉そうなことを書いてきました。
……が、ここでちょっと、正座して白状させてください。
胸に手を当てて、これまでの自分の就活を静かに振り返ってみると――。
「うん……私だって、けっこう身勝手なことやってるわ。」
冷や汗とともに、過去の自分の行いが走馬灯のように脳裏を駆け巡るのです。
例えば、夜中にちょっとテンションが上がって求人サイトから応募ボタンを押したとします。
ところが翌朝、目が覚めて冷めてくると、とたんに弱気な自分が顔を出します。
「いや待てよ、60代半ばの私を本当に雇ってくれるのか?」
「面接に行って、気まずい空気になったらどうしよう」
「また不採用通知をもらって、傷つくのが怖いな……」
グルグルと考えた挙句、まだ相手から何の連絡も来ていないのに、自分から「大変申し訳ありません。諸事情により応募を辞退させていただきます」と、そっと辞退メールを送ってしまう…
戦う前から、自分から白旗を揚げてダッシュで逃げ出しているのです。
相手の企業からすれば「え、応募してきたのそっちじゃん?」という話ですよね。本当にダメだよね。
そして
派遣会社から「ひとつ、見学(事実上の面接)に行ってみませんか?」と打診された瞬間、急に心が強気になります。
「よし!話が進みそうだから、他でキープしていた面接は断っちゃえ!」
そうやって、他社の面接を「他で決まりそうなので辞退します」とアッサリキャンセルしたことが何回かあります。
……これ、冷静に考えたら、私が『面接直前キャンセル事件』で相手の企業にやられて「不誠実だ!」と激怒していたことと、やってる側の心理はほぼ同じじゃないですか…
自分の保身と安心のために、相手の準備や時間をサクッと反故にする。
「お前が言うな!」と、過去の自分にツッコミを入れたくなります。
人は誰だって、傷つくのが怖いから弱気になるし、少しでも楽な方に流れたくなる生き物です。
企業だって完璧じゃないし、理不尽な対応をしてくることもある。
だけど、求職者である私だって、決して清廉潔白な聖人君子なんかじゃない。
「あっちも都合があるように、こっちにも都合と弱さがある。お互い様なんだな」
そうやって自分のカッコ悪いところや不器用さを認めて、「まあ、私だってけっこうやってるしね!」とクスッと笑い飛ばせたとき、なんだか肩の荷がふっと下りる気がするのです。
完璧な人間なんていません。失敗して、ビビって逃げて、たまに反省して。
そんなカッコつかない自分もまるごと抱えて、今日も「まあ、明日もボチボチ探しますか!」と前を向く。
それが、60代の私の、等身大の生き抜く術なのです。
