#021|250円で「雨」を買って、走り出す週末の過ごし方。|JITENSHA PICNIC
はじめに/目には春光を、心に雨を
実はこのイメージは昨年末にもこちらで公開していました。
実はこの「晴れた日にあえて雨を聴く」という試み、昨年末にも一度お届けしていました。 あの時は凍えるような冬。雨よりも雪を案じていた季節でした。
そして今、季節は春。 気温が上がり、瑞々しい新緑が芽吹く今だからこそ、この「遊び」を復活させたいと思ったのです。
400通りの雨を描く、日本語の豊かさ
日本語には、雨を表す言葉が400以上あると言われています。
英語なら数語で片付く現象を、先人たちはまるで季語のように、季節の微細な変化に合わせて分類してきました。
現代の私たちがそのすべてを使い分けることはありませんが、その言葉一つひとつに込められた「情景を味わう心」は、音楽というフィルターを通すことで、今の私たちにも再現できるはず。
サブスク時代の「検索」という限界
今はサブスクリプションで膨大な音楽にアクセスできる「聴き放題」の時代です。 「雨」と検索すれば、それこそ星の数ほど曲は出てきます。
しかし、それはあくまで「タイトル」の検索。
日本語独特の情緒ある雨の言葉に呼応するような、心に降る雨までは検索エンジンは教えてくれません。
JITENSHA PICNICで紹介できるのは、まだほんの10曲ほど。
本当は、400ある雨の言葉すべてに、それを受け止める旋律を見つけ出したい。 そんな果てしないマイセレクトを作ることこそが、今の私たちにとっての贅沢なのです。
視覚と聴覚、不思議なマッチングが生む「凪」
ブログでも触れましたが、視覚は「眩しい春光」なのに、聴覚では「春の雨」が降っている。
このミスマッチが脳内で溶け合うとき、不思議と心が凪いでいきます。
正反対の感覚が混ざり合うことで訪れる、リラックスの瞬間。
この「マイデトックス」は、四季がはっきりしている日本だからこそ楽しめる、JITENSHA PICNICの恒例行事にしていこうと思っています。
温故知新:上質な孤独が、ストレスを解かす
私たちは、社会で生きる限りストレスから逃れることはできません。
人間関係、そして何より情報過多という現代の荒波。
週末、一人で自転車に乗り、ベンチで目を閉じ、脳内で雨を感じる。 そんな「上質な孤独」を自分に許すことが、日々の重荷を下ろすための鍵になるのではないでしょうか。
雨の曲を脳で感じる。 ただそれだけで、私たちの日常はもう少しだけ、優しくなれる気がしています。
