生まれ育った但馬なのに、まだ知らない場所だらけだった。夏の香美町村岡、4つの正直レポ。
正直に言うと、「猿尾滝」も「蘇武岳」も、名前は知っていたのに一度も行ったことがなかった。 生まれも育ちも但馬。地元だからこそ「いつでも行ける」と思って後回しにしてきた場所が、実はすぐ隣にあった。
今回はそんな「灯台下暗し」を解消しに、夫婦でドライブに出かけた記録です。 遠くまで行かなくても、日常のすぐ隣に最高の休息があった。きれいごと抜きで、感じたことをそのまま書きます。
まずは動画で、その空気感を見てもらえたら嬉しいです。
① 猿尾滝(さるおだき)— 岩肌に浮かぶ「顔」を探す時間
日本の滝百選に選ばれている名瀑、と聞くと身構えてしまいそうになるけれど、実際は国道からほんの数分歩くだけ。拍子抜けするくらい近い。
着いて最初に驚いたのは、滝そのものより「音」だった。近づくにつれて水音が体に響いてきて、夏の暑さがふっと引いていく。上段の滝は力強く岩を叩きつけるように落ちていて、下段は対照的に優しく滑り落ちる。この二段の対比が、実際に目の前に立つと想像以上に効いてくる。
現地で盛り上がったのが「岩肌に何が見える?」探し。よく見ると、岩の凹凸が仏様のシルエットのように見える場所や、マリア像に見えなくもない一角があって、二人でしばらく「あそこ、それっぽくない?」と言い合っていた。答え合わせのない遊びだけど、これが地味に時間を忘れさせてくれる。
アクセス情報
場所:兵庫県美方郡香美町村岡区日影
駐車場:あり(県道沿い「猿尾滝駐車場」、無料)
車:国道9号線沿い、駐車場から滝まで徒歩約3〜5分
電車・バス:JR山陰本線「八鹿駅」から全但バス村岡・秋岡・湯村温泉行きで「日影」バス停下車、徒歩約15〜20分
入場料:無料
ガイド:香美町村岡観光協会によるボランティアガイドあり(有料2,000円・要予約)
公式:猿尾滝|香美町観光ナビ
② うづかの森 bakery&cafe — 遅い時間に行って学んだこと
猿尾滝で思ったより長居してしまい、うづかの森に着いたのは夕方に近い時間。案の定、パンの棚はかなり寂しくなっていた。
次回への反省点として正直に書いておく。
旧中学校の校舎をリノベーションした建物で、「廃校」という響きから想像するより校舎自体がきれいで、店内も清潔感がある。窓の外に村岡の山あいの景色が広がっていて、それだけで少し得した気分になる。
パンは残っていた分だけ購入して持ち帰り、店内ではアイスコーヒーだけいただいた。これが酸味が立たないビター寄りの味で、暑い日にちょうどよかった。持ち帰った食パンは甘みがしっかりあって、翌朝そのまま食べても十分満足できる味。フォンダンショコラのケーキは残念ながら売り切れで食べられなかったけれど、店員さんいわく「チョコレートが濃厚」とのことなので、次はここを狙って行きたい。
ランチメニューも美味しそうな写真が貼ってあって、正直かなり惹かれた。次は営業開始の時間に合わせて、ランチとケーキ目当てで再訪すると決めている。
アクセス情報
場所:兵庫県美方郡香美町村岡区森脇230
駐車場:あり(無料)
営業時間:10:00〜19:00(木〜土曜営業、月・火・水・日曜定休。冬季はモーニング休止など変動あり)
TEL:0796-96-0024
③ 女郎滝(じょろうだき)— 猿尾滝とセットで見てほしい「もう一つの滝」
猿尾滝から車で数分の場所にひっそりとある滝。猿尾滝が「雄滝」なら、こちらは「雌滝」と呼ばれ、二つで夫婦滝とされている。
正直、猿尾滝ほどの迫力を期待すると拍子抜けするかもしれない。水が岩肌を滑るように流れ落ちるタイプの滝で、荒々しさより静けさが印象に残る。猿尾滝と対で見ることで「夫婦滝」の意味が実感として腑に落ちる。片方だけ見て帰るより、セットで巡ったほうが確実に満足度は上がる。
アクセス情報
場所:兵庫県美方郡香美町村岡区香住山(猿尾滝から車で約5分)
駐車場:猿尾滝周辺の駐車場を利用
入場料:無料
公式:女郎滝|香美町観光ナビ
④ 蘇武岳(そぶだけ)— 展望台の手前で、引き返すという判断をした
植村直己が愛した山として知られる蘇武岳。展望台を目指して山道を進んだけれど、結論から言うと途中で引き返した。
時間帯が夕方に差しかかっていて、あたりが少しずつ暗くなり始めていた。歩いていると、森の中から自分たちのすぐ近くで「カサカサ」という音がした。姿は見えないけれど、何かがいる気配がはっきりあって、周囲には鹿の姿も見えていた。クマの目撃情報もあるエリアだと知っていたこともあり、二人で顔を見合わせて「今日はここまでにしよう」と決めた。
正直、展望台まで行きたい気持ちはあった。でも、無理をして進む理由もなかった。「行けるところまで行って、危ないと感じたら引き返す」。これも立派な大人の休日の過ごし方だと思う。景色は見られなかったけれど、判断としては間違っていなかったと今も思っている。
実際この翌日、この地域で「熊が捕獲された」との情報が入りました。
アクセス情報
場所:兵庫県美方郡香美町・豊岡市境(標高1,074.4m)
展望台登山口駐車場:約10台(無料・トイレなし・標高約1,022m)
注意点:クマ・鹿の目撃情報があるエリア。夕方以降の入山や単独行動は避け、熊鈴などの対策を推奨
公式:蘇武岳|香美町観光ナビ
アクセスまとめ
① 猿尾滝
入場料:無料
駐車場:県道沿い「猿尾滝駐車場」(無料)
徒歩:駐車場から約3〜5分
② うづかの森 bakery&cafe
営業時間:10:00〜19:00(木〜土曜営業)
定休日:月・火・水・日曜
駐車場:無料
③ 女郎滝
入場料:無料
駐車場:猿尾滝周辺を利用
猿尾滝から車で約5分
④ 蘇武岳(展望台登山口)
駐車場:約10台(無料・トイレなし)
注意:クマ・鹿の目撃情報あり、夕方以降は特に注意
最後、山道から下りてきた帰り道で、但馬牛がのんびり放牧されている風景に出会った。特に予定していたわけでもない、ただの通りすがりの景色。でもこの日一番、力が抜けた瞬間だったかもしれない。
遠くまで旅行に行かなくても、生まれ育った場所のすぐ隣に、こんな景色や時間が残っていた。地元にいるからこそ「知らないままにしていた」場所は、たぶんまだまだある。次は展望台まで、ちゃんとリベンジしたい。
動画では、滝の水音やうづかの森の店内の空気感、蘇武岳で引き返した瞬間の緊張感まで、そのまま収めています。よかったら覗いてみてください。
夫婦で但馬を拠点に、旅とローカルな暮らしの記録を発信している「Nikori Films」です。地元だからこそ気づいた景色や、正直な体験談をこれからも記録していきます。
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