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娘とのスマホをめぐる失敗から、マネジメントの構造が見えてきた

こんにちは。R-ACT QENDスタジオのジロウです。
メーカーの研究所でグループ長を務めながら、「問い」「対話」「組織づくり」について日々学び、実践しています。
このnoteでは、日頃のインプットや仕事や対話の実践を通じて考えたことや気づきを、自分なりの言葉で整理して発信しています。

LinkedInで交流をしている方との対話の中からで、とても盛り上がった娘に関するエピソードについて、資料にしてみました。
今回は資料の紹介と説明をしてみたいと思います。


相手のためを思って決めたルールなのに、なぜかうまくいかない。
守らせようとするほど相手は反発し、こちらはさらに管理を強めてしまう。

家庭でも職場でも、そんなことはないでしょうか。
私にも、娘のスマホと時間管理をめぐって、同じような経験がありました。

この資料は、ある対話から生まれた

最近、私の活動や考え方に興味を持ってくださった方と、1対1で対話する機会をつくっています。

先日の対話で特に盛り上がったのが、
「子育てなどの身近な経験を少し違う角度から捉えることで、
自分なりのマネジメントの知恵に変換できるのではないか」

という話でした。

そこで、対話の中で取り上げた二つの娘とのエピソードを、システム思考の「因果ループ」を使って資料にまとめてみました。

一つは、娘のスマホと時間管理をめぐる話。
もう一つは、娘の部活動のチームについての話です。

資料を作りながら改めて感じたのは、
対話には、過去の経験の意味を変える力がある
ということでした。

一人では見過ごしていた出来事も、
誰かに話し、問いを向けてもらうことで、
そこにあった構造が見えてきます。

子育ての経験は、マネジメントの教材になる

私は、家庭と職場のマネジメントは、まったく別のものではないと考えています。

相手を信じること。
どこまで任せ、どこまで関わるのか。
自分の不安を、相手への指示に変えていないか。
相手が持っている力を見ているのか。それとも、不足しているところばかりを見ているのか。

家庭で起きていることを少し抽象化すると、職場のマネジメントにも通じる構造が見えてきます。

日常の出来事は、問いを持って見つめ直すことで、
自分のマネジメントを考える教材になるのかもしれません。

管理するほど、管理が必要になっていった

娘が小学6年生の頃、時間があればスマホで動画を見ていました。

私は、動画を見る時間を適切に管理しようと考えました。
娘を想うからこそ、このままでいいのだろうかと不安になりました。

管理と言っても、一方的に決めたわけではありません。
娘と話し合い、本人の合意を得たうえでルールを決めました。

手続きとしては、何ひとつ間違っていないはずでした。

しかし、合意したルールは守られませんでした。

守らせようとするほど娘は反発し、私はさらに管理を強める。
対策を足すほど、状況は悪くなっていきました。

振り返ってみると、私は娘の行動ではなく、
自分の不安を管理しよう
としていたのだと思います。

娘のためだったはずの時間管理は、
いつの間にか「決めたルールを守らせること」
に目的がすり替わっていました。


その後、ある出来事をきっかけに、私はすべての管理を手放しました。

娘を変えようとするのではなく、
自分の関わり方を変えることにしたのです。

人は、管理しなければ動かないのではない。

他人が管理することで、その人の「自ら動く力」を奪っているのかもしれない。

管理から信頼へと自分の意思を変えたことで、
娘との関係という構造も少しずつ変わっていきました。


指摘と承認は、対立するものではなかった

もう一つは、娘の部活動の話です。

娘は中学校の吹奏楽部で、3人のチームを組んでアンサンブルコンテストの演奏していました。
同じ学校のほかのチームと比べても、格段に上手でした。

このことに疑問を持った私は、
なぜ、こんなに君たちのチームは上手になったの?何か工夫をしていたの?
と理由を聞くと、娘は二つの工夫を教えてくれました。


一つは、みんなで率直に指摘し合うこと。
もう一つは、お互いのよいところを褒め合うことです。

承認や感謝があるからこそ、率直なフィードバックができる。
率直に伝え合えるからこそ、行動の質が高まる。

指摘し合うことと褒め合うことは、対立する行動ではなく、互いを支え合う一組の行動でした。

資料に込めた想い

この二つの経験を因果ループで整理したのが、今回の資料です。
資料の全文はこちらです。

全19ページと少し長い資料ですが、うまくいかなかった経験から始まり、自分の関わり方を変えることで構造がどのように変わったのかをまとめています。

私が探究しているのは、相手を変える方法ではない

私が探究しているのは、相手を思いどおりに動かす方法ではありません。

対話を通じて、自分がどのような前提で相手を見ているのかに気づく。

自分の在り方や関わり方を見直す。

その自己変容を起点として、周囲との関係や環境を変えていく。

因果ループの外側に、客観的な観察者がいるわけではありません。
構造を描いている自分自身も、いつもその構造の中にいます。

だからこそ、
相手を変えようとする前に、自分が構造の一部であること
に気づく必要があります。

マネジメントとは、
相手を変えることではなく、
自分の関わり方を見直し、
一人ひとりが持っている力を発揮できる関係と構造をつくること。


私は今、この探究を個人的な学びで終わらせず、対話を軸とした組織開発の支援として届ける活動を始めています。

経験を持ち寄り、
対話を通じて自分たちの前提に気づき、
起きていることの構造を捉える。
そして、自分たちで次の小さな行動を決める。

このプロセスを、ほかの人も実践できる形として言語化していきたいと思っています。

家庭でも職場でも、
「任せたいけれど、任せきれない」
「信頼したいけれど、つい口を出してしまう」
そんな経験はないでしょうか。

皆さんは、「管理する」から「信頼する」へ、どのように切り替えていますか。

資料を読んで感じたことや、ご自身の経験を聞かせていただけたらうれしいです。

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