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【第2回】なぜ「あの大人」の言葉だけ届くのか―『影響力の武器』を子育てに使ってみた結果

夕方18時すぎ。
仕事から帰ってきて、ため息が出ました。

ランドセルが、リビングに投げっぱなし。

「宿題やった?」

返事はなし。
テレビの前から動く気配もありません。

少し声を強めて、もう一度。

「あとでじゃなくて、先にやったら」

それでも動かない。

このあたりから、
自分でも分かるくらい、イライラしていました。

結局、何も言わずに着替えて戻ると、
なぜか子どもは机に向かっていました。

……さっきまでのやり取り、なんだったんだろう。

怒った自分だけが空回りして、
変な置き去り感だけが残りました。

このやり取り、
きっと、うちだけじゃないと思います。
そしてこれが、「影響力の武器」を読んで腑に落ちた場面でした。


「ちゃんとした親」をやろうとして、疲れていた

私はずっと、こう思っていました。

・先にやってしまう方が良い
・ダラダラしない
・親は注意する

全ては子どものため、だから自然と

「なんで先にやらないの?」
「あとで困るのは自分だよ」

正論ばかり。

間違ったことは言っていない。
けど子供には全然響いていないし
関係が良くなっている感じもしない。


『影響力の武器』で知った「好意」

そんなときに読んだのが、
『影響力の武器』に出てくる「好意」の原理でした。

人は、
好きな人、安心できる人の言葉ほど受け取りやすい。

つまり、
「正しい内容」よりも
「誰が言うか」の方が影響する。

「内容よりその人との関係

子どもって、
注意されているときより、
一緒にゲームや好きな事の話をしているときが、
明らかに機嫌がいい。

言うことを聞かせることじゃなく、
話を受け取れる状態をつくることなんだと、
ここで初めて気づきました。


変えたのは「叱る順番」

それから、ひとつだけ意識して変えました。

いきなりは注意しない。

帰宅したらまず、

「今日なにあった?」
「給食なに食べた?」
「ゲームなにやってるの?」

正直、
全部が興味ある話じゃありません。

でも、5分だけ付き合う。

それから、

「そろそろ宿題やろうか?」

この順番に変えました。


正直、最初は全然うまくいかなかった

もちろん、
最初からうまくいったわけじゃありません。

普通にスルーされる日もあるし、
心の中で
「結局やらんのかいー」
とツッコむ日もあります。

でも、前と違ったのは

完全拒否されなくなった。

「今はちょっと待って」
「あと10分で終わる」

ちゃんと会話が返ってくるようになりました。


ある日の小さな変化

ある日、いつものように少し話してから、

「今日、宿題多くない?」

と聞いたら、

「うん、先にやっとく」

そう言って、
自分から机に向かいました。

びっくりというより、

「あ、関係が変わってきてるのかも」

そんな感覚でした。


子育てで使える「好意」のリアル版

実際に「効いた」と感じたのは、この3つです。

① 叱る前に、5分だけ“雑談”する
いきなり注意しない。
まず“人として会話”。
これだけで、以前よりこちらの話を聞いてくれるようになりました

② 正論を1回、飲み込む
言いたいことを、正論を
1回飲み込む。
「分かってるけど、今は言わないでおこう」
これが意外と効きます。

③ 立たずに、横に座る
横に座る。
同じ画面を見る。
同じ問題をのぞく。
立ったまま注意するより、
横に座り、同じ方向を見るだけで少し空気が変わります。


よくある勘違い

好意=甘やかす、ではありません。

ゲームやYoutubeは無制限でもないし、
何でも許すことでもない。

ルールはそのまま。距離だけ縮める。

ここを間違えてしますと
親が消耗します。


正直、今も完璧じゃない

今でも、

疲れている日
余裕がない日

普通に怒ってしまいます。

言い方キツかったな…とか
今のは子供のためではなく、自分の感情で怒ってしまったなと
あとで反省することもあります。

でも最近は、

「まず関係」
「そのあとに注意や助言」

この順番だけは、
忘れないようにしています。


「親として好かれるって何だろう?」

「親として好かれる」とは、
子どもに嫌われないようにすることではないと思う。

親は子どもにとっての「安全基地」であることが
大切だと聞いたことがある。

気持ちをわかろうとする姿勢、
怒られても関係が切れない安心感、
親の感情が安定していること。

完璧である必要はないし、親も人間だから完璧にはなれない。
子どもから教えてもらっている事もいっぱいある。
正しさを押しつけるより、良い関係を守り続ける。

その積み重ねが、いつか「お母さん、お父さんの子どもでよかった」と
思ってもらえることにつながるのかな。


次回予告

次回は「社会的証明」

なぜ子どもは、
親より友達の一言で動くのか。

「〇〇くんも持ってる」
「みんなやってる」

あの現象の正体を書きます。

同じように、
毎日バタバタしながら子育てしている方。
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