モデルオーディションで向き合った私自身の課題。
2026年9月2日、私がエントリーしているJCFWモデルのランクが決まるオーディションだった。
課題は、デザイナーの意図を汲む事。
正直、私はJCFWに関わるまでは、お洋服のブランドやデザイナーの想いなど考えたこともない人だった。
スティーブ・ジョブズのように、心地よくさっと切れる服が数枚あれば日常は事足りる。
このブランドがいい!と思う人の気持ちが全く分からなかった。自分に合う形の服が見つかればそれで良い。そんな人だった。
今回のオーディションでは、デザイナーの気持ちや意図を汲み取ること。そして、デザイナーの想いを拡大すること。オーディションとはいえ、本番と同じであることを伝えられた。
私は準備期間中、生き方について問われている気がした。
私は今回のオーディションにクローゼットに眠っている1枚のワンピースを選んだ。
そのワンピースは1度も着たことがない。そして、いつ着る機会が来るのだろう?と思いながらも眠らせていた。
なぜこのワンピースが家にあったかと言うと、近くの信頼しているお店のオーナーが「このワンピースはデザインがとても美しく気に入って購入したんだ。そして、着る人を選ぶ。きっと門川さんなら活かせる。」そう言って勧めてくれたのだ。
私は、ちょうどその時に旅に行く前だったので購入した。そしてその旅では着ることがなかった。
華やかな場所への旅だったので、このワンピースではないと勝手に私は制限をかけたのだ。
シンプルだけど日常では使いにくいワンピース。それ以来、このワンピースの使い道を私は見出せずにいた。
私は今回のJCFWオーディションの話が来た時、今このお洋服と向き合わなせれば一生着ないような気がした。だから、あえてこのワンピースと向き合うことを決めた。
オーディションのために新しいものを購入することもできたけど、今、目の前に来たお洋服の魅力を拡大するのがモデルだとするなら、最高に良いワンピース(課題)が今あるな...と感じた。
実際、モデルはショーの当日に衣装が手渡される。瞬時にお洋服に込められたデザイナーの意図を汲み取る必要がある。
一つ一つ丁寧に説明をしてもらうことなどない。
練習は本番のように...
本番は練習のように....
そんな言葉が頭をよぎる。
そうだ!まさに日々の生き方の話。
クローゼットの中には、たくさんのデザイナーの想いが詰まってる!
知らなかった....。
常にお洋服はパワーをくれている。
受け取る受け取らないのは、それも私自身のことだと思った。
さて、今回選んだワンピースの話に戻ろう。このワンピースは一見すると、とても淡い色でシンプルなドレスのようにも見える。グラデーションが綺麗でとても神聖に感じる様々な色が混在している。
そして、その見た目とは反比例して芯の強さを感じる。近所のお買い物に来ていくようなお洋服ではない。友達とランチに行くようなお洋服でもない。華やかなパーティーに来ていくお洋服でもない。
うーん。どう表現するのか...
何日も私は私自身に色々な問いを問いかけた。頭の中はこのワンピースのことでいっぱいだった。
私は初めてお洋服のタグに興味を持った。ブランド名が書かれている。
迷わずブランド名を検索した。
そのお洋服に込められている想いに触れ始めた。
あぁ...やっぱりお洋服から感じた通り。
個性を拡大するエネルギーが込められている。
OK!人に馴染む必要はない。
正解を探す必要もない。
自分がこのお洋服に合うと思う表現をウォーキングで見せればいい。そう思った。
他にも課題は出てきた。
腕にコンプレックスのある私は、肩に布をつけようかと悩んだ。自分を美しく見せるコンテストなら迷わずつけている。
私の体型にワンピースを合わせるなら躊躇なくつけただろう。なんなら、つけようと生地を準備していた期間もある。
私自身が美しくみえるからだ。
そして、私は誰だ?
とまた自問自答する。
モデルとしてオーディションを受けるのであり、私を美しく見せる機会ではない。
衣装がどんな形をしているのかを周りに伝える必要がある。
余計な生地はいらないなと思った。
どうやったら私自身が綺麗に見えるかを手放した。
覚悟が決まると様々なインスピレーションが降りてきた。
髪型やヘアメイクもどんな形で表現したいかなど、すんなり決まっていった。
このオーディションは、たった今誰であるのか?を訓練する機会だと思った。
課題は、真剣に向き合うと大きな成果をくれる。その成果は人には見えない部分であることも多い。けれども内面には大きな豊かさを残してくれる。
オーディションを受けたおかげで、また日常の楽しみが増えた。チャレンジを通して、課題に真摯に向き合うことは尊い。
私自身を表現する場、私自身が誰かの想いを表現する場。この2つをしっかり区別することは、人生にも大きな違いをつくると感じた。
次はJCFWの東京ステージ!
仲間と共に人生に違いをつくっていく!
