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捨て活航海日誌|全体を見渡すと、見えてくるものがある。月末の「資産100%可視化」と部屋づくりの共通点

月末日の夜、私が決まってやっている「静かなシゴト」

月末日になると、私には決まっておこなっているシゴトがあります。パソコンを開き、1枚のGoogleスプレッドシートを立ち上げて、自身の「資産」という資産をすべて洗い出し、数字として記録していく作業です。

積立投資の評価額やiDeCoの残高はもちろん、銀行口座の預金、各種ポイント残高やモバイルSuicaのチャージ残高に至るまで、手元にある価値のある数字を片っ端から入力していきます。手元の現金も例外ではありません。私のお財布には決まって「緊急用の1万円札」が1枚だけ入っているのですが、その1万円もきっちり書き出します。お金というお金を一切合切、例外なくオープンにして、資産の現在地を確かめるための「定点観測」のようなシゴトなのです。


1枚のスプレッドシートで作る「資産の全体図」

記録に使うシートのレイアウトは至ってシンプルです。縦軸には、投資信託、銀行口座、現金といった資産の区分を並べ、横軸には月末日付をとり、右へ進むほど新しい月になっていくタイムラインの構成にしています。

シートには簡単な数式を入れてあり、数字を入力すると総資産額だけでなく、「リスク資産は全体の〇%」「銀行預金は△%」といった割合が自動的にパッと算出されます。こうして1つの画面にまとめておくことで、全財産がどこにどのくらい分散されているのか、ひと目で全体像を俯瞰できるようになります。


楽しくなくても「すべてを書き出す」2つの目的

決して「楽しくてたまらないから」やっているわけではありません。それでも続けるのは、明確な2つの理由があるからです。

1つ目は、「全体の推移を正確に把握するため」です。ざっくり管理していると増減の実態があやふやになります。引いた視点で全体としてどんな具合に推移しているかを客観的に捉えておきたいのです。

もう1つは、「自分に万が一のことがあった場合への備え」です。すべての資産を洗い出したシートは、終活に向けた「終活ファイル」に収めていこうと考えています。特にネットバンクやポイント類は本人以外には存在が分かりにくいため、デジタル資産までリスト化しておくことは大きな意味を持ちます。


全体を見渡して気づいた、資産のグラデーション

出来上がったシートを少し離れた視点から眺めてみると、個別の数字では気づかなかった変化が見えてきます。私の場合、月を追うごとに現金が減り、代わりにリスク資産が増加していることが分かりました。

横軸のタイムラインで全体を見渡すことで初めて、「現金からリスク資産へ緩やかに重みをシフトさせている」という資産全体のグラデーションが浮かび上がってきます。自分の選択を客観的に再確認し、これからの配分を冷静に考えるための貴重な指標になっています。


資産管理も片付けも「全体を見る」ことから始まる

この「全体を見渡す」という感覚は、部屋の片付けや空間づくりにもまったく同じことが言えます。

片付けの際、目の前の引き出しひとつだけに意識を奪われても、心地よい空間にはなりきりません。大切なのは一度手を止め、部屋全体、家全体を俯瞰してみることです。部屋や家の中は、単にモノを削ぎ落として減らすのではなく、色合いや配置も含めた「全体のバランス」を取ることが大切だと感じます。資産のシートで比率を整えるように、部屋の中でもモノと余白の心地よい関係を探していくことが豊かな暮らしにつながります。


全体を俯瞰した先に生まれる、心地よい余白

毎月月末日におこなう1枚のシートづくりは、自分の選択と暮らしのバランスを見つめ直す大切な時間です。

資産の全体図を描き出し比率を眺めること、そして部屋全体を見渡し余白をつくっていくこと。別々に思える「お金の管理」と「空間づくり」ですが、その本質は「いまの自分を俯瞰し、心地よい調和を取ること」で深くつながっています。

部分にとらわれず一歩引いて全体を見渡す。そうしてつくり出された思考や空間の余白こそが、日々を軽やかで豊かなものにしてくれるのだと感じています。みなさんも次の月末日、ご自身の「全体」をそっと見渡してみませんか。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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