蒼い夏
笑ってみたら
もっと笑えて
笑っていることに笑った
泣きながら
誰にも邪魔されたくないから
私はうわの空で 頬をつたう小さな海に青空を映していた

泣いている人だけが悲しいわけじゃない
笑っている人の中にも悲しみはある
だから私は笑いながら泣く
悲しみの輪郭が 少しだけぼやける気がして

激しい夕立が 世界を洗い流したあと
澄んだ風が身体をすり抜け
心が透明になる
ふと漂う気配に
いるはずのないあなたを感じて振り返る
空のあなたに
会いたくて
会いたくて
幼子のような心を持て余す
夏草薫る蒼い夏

