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【Case 4 第2部】3人の証言と消えた時間

みなさんこんにちは!
行動心理士の僕です。

【第1部】

では、なぜこの場所にいるのか分からない、A、B、C、Dの4人の人物を見てもらいました。

そして最初に皆さんにも、

A

まず扉や窓、出口を確認する。

B

近くにいる人へ話しかけ、何が起きているのか聞く。

C

すぐには動かず、まず部屋や周囲の様子を観察する。

この3つの中から、自分ならどうするかをひとつ選んでもらいました。

その後。

4人は屋敷を調べましたが、出口は見つかりませんでした。

そして、その夜。

4人はそれぞれ別の部屋で眠ることになっており、少なくとも、そういうことになっていました。

翌朝。

Dは、自分の部屋で死んでいました。

残されたのは、

  • A

  • B

  • C

の3人。

今回は、Dが死亡するまでの時間について、3人それぞれの証言を見ていきます。

それでは、始めます。

⚠️注意⚠️

本記事の物語部分はフィクションです。

また、今回、

  • 身体の動き

  • 自己接触

  • 返答までの時間

  • 証言の省略

  • 視線の変化

などが登場します。

しかし、これら単独から「嘘をついている」と断定することはできません。

非言語的な欺瞞手掛かりは、研究上一般に弱く、状況や個人差による影響も大きいとされています。

今回も、

行動が変わった

嘘をついている

犯人である

とは考えません。

見るのは、ベースラインから何が変化したのか。

そして、その変化と証言、文脈がどう重なるのかです。

1.Dの部屋

「……死んでる」

Aの言葉に、

Bは口元へ手を当てたまま動きませんでした。

Cも、扉の前からDを見ています。

Dは床に倒れていました。

その近くには、倒れた椅子に、床には割れたグラス。

そして、壁には昨日とは別の絵。

森の中に立つ、

  • 黒い動物

  • 細長い鼻先

  • 尖った耳

その絵を見たCが、ほんの少しだけ目を細めました。

しかし、今回もCは何も言いませんでした。

Aが立ち上がります。

「とりあえず……昨日の夜のことを整理しよう」

BがAを見ます。

「整理って?」

「ここにいたのは俺たち4人だ」

Aは一度、Dを見ました。

「誰かが何か知ってるかもしれない」

その言葉に、3人とも答えませんでした。

2.昨日の夜

屋敷には、一つだけ動いている時計がありました。

リビングに置かれていた古い柱時計です。

3人の記憶を合わせると、昨日の夜はおおよそ、こうなります。

午後9時40分頃

4人ともリビングにいた。

午後10時頃

Cが最初に自分の部屋へ戻った。

午後10時10分頃

Bが部屋へ戻った。

午後10時20分頃

Aも部屋へ戻った。

最後までリビングに残っていたのは、Dでした。

つまり、午後10時20分以降

3人の証言が正しければ、全員がそれぞれの部屋にいたことになります。

そして翌朝。

Dは死んでいた。

では、午後10時20分から朝までは、何があったのでしょうか?

3.Aの証言

最初は、Aです。

【第1部】でのAを思い出してください。

Aは、考えるより先に身体を動かす人物でした。

  • 出口を探す

  • 窓を確認する

  • 扉を開ける

そして質問にも、比較的短く答える。

これが、ここまで見えているAのベースラインです。

Bが聞きました。

「昨日、Dさんと最後まで一緒にいましたよね?」

「ああ」

「何を話していたんですか?」

「昨日聞いてただろ」

「ここについて何か知ってるんじゃないかって聞いた」

「Dさんは?」

「知らないって」

Aは壁にもたれながら答えています。

「それで?」

「俺も部屋に戻った」

「何時くらいですか?」

「10時20分くらいじゃないか」

「その後は?」

「寝た」

相変わらず、短い。

ここまでは、【第1部】で見たAと大きく変わりません。

Bが続けます。

「途中で部屋から出ました?」

「いや」

返答も速い。

「一度も?」

「出てない」

そして、次の質問。

「Dさんの部屋にも?」

その瞬間、Aの身体から、動きが消えました。

それまで壁にもたれ、ときどき足の位置を変えていたA。

ところが、この質問のあとだけ、一瞬、身体が止まりました。

そして、右手で左の手首を握ります。

「……行ってない」

BがAを見ます。

「本当に?」

「行ってないって」

「昨日の夜、一度も?」

AはBを見ました。

「何回聞くんだよ」

先ほどまでより、少しだけ声が強くなりました。

4.Aの身体に起きた変化

ここで、一度止めます。

Aには、確かに変化がありました。

それまで比較的動いていた身体が、

「Dの部屋に行ったのか」

という質問で止まり、さらに、自分の手首を握った。

ただし、手首を握った=嘘ではありません。

ここは同じです。

Vrij、Hartwig、Granhagらが整理しているように、非言語行動だけから欺瞞を正確に判断することには限界があります。

だから、気になるのは、手首を握ったという仕草そのものではなく、その前の質問です。

部屋から出ました?

Aは、ほとんど変化なく、

「出てない」

と答えました。

ところが、

Dの部屋にも?

と質問を具体化した瞬間、身体行動が変わったことです。

つまり、確認できるのは、『Dの部屋』という話題が出たとき、Aの反応がベースラインから変化したというところまで。

では、なぜ変わったのでしょうか?

  • Dの部屋へ行ったから?

  • Dと何かあったから?

  • 何かを見たから?

  • それとも、まったく別の理由なのか?

現時点では、分かりませんし、変化は、答えではありません。

ただ、次に確認すべき場所を教えてくれることがあります。

5.Bの証言

次は、Bです。

Aが聞きました。

「あんたは?」

Bは答えます。

「私は10時過ぎに部屋へ戻りました」

「その後は?」

「少し考え事をしてました」

「何を?」

「どうして私たちがここにいるのか、とか」

Bは、Aの顔を見ながら話しています。

【第1部】でも、Bは人の顔を見ながら質問し、人から情報を集める人物でした。

今回も、その特徴自体は変わっていません。

Aが続けます。

「それで?」

「しばらくして、一度お手洗いに行きました」

「何時?」

「分かりません」

「そのあと?」

「部屋に戻りました」

「それから?」

Bは、一瞬だけ考えました。

「それから……普通に寝ました」

Aが聞き返します。

「普通に?」

「はい」

「何時に?」

Bは少し困ったように言いました。

「時計がないんだから分からないでしょう?」

確かに、その通りです。

しかし、Bの話を並べると、少しだけ奇妙な場所があります。

Bの証言

部屋へ戻った。

考え事をしていた。

お手洗いへ行った。

部屋へ戻った。

それから……普通に寝た。

前半は、何をしたのかが比較的具体的です。

ところが、最後だけ、説明が急に薄くなっています。

Aが聞きます。

「戻ってすぐ寝たのか?」

「……そうです」

「その間は?」

「特に何も」

「誰とも会ってない?」

「会ってません」

「Dとも?」

「会ってません」

今度は、Cが尋ねました。

「廊下では?」

「誰にも会ってません」

CはBを見ています。

「本当に?」

Bは少し間を置きました。

「はい」

6.「それから」の中に何があるのか

ここも注意が必要です。

例えば

それから寝ました

という表現をしたから、嘘をついているということは、成立しません。

人は、経験した出来事のすべてを、同じ細かさで説明するわけではありません。

重要でない部分は省略し、記憶が曖昧な場合もあります。

時間が経てば、詳細が失われることもあります。

したがって、説明が薄い=欺瞞とは言えません。

ただ、事件について確認するとき、重要な時間帯だけ情報量が下がっているのであれば、そこは追加で質問する価値があります。

ここで重要になるのが、本人の行動だけではなく、証言と他の情報との整合性を見ることです。

Strategic Use of Evidence、いわゆるSUEと呼ばれる研究では、単純に仕草から嘘を判断するのではなく、証言と独立して確認できる情報との関係を利用して、真実と欺瞞の違いを引き出そうとします。

つまり、僕ならBについて、「それから」という言葉を追いかけるより、その「それから」の時間に何があったのかを確認します。

Bは、本当に部屋へ戻って、そのまま眠ったのでしょうか?

7.Cの証言

最後は、Cです。

【第1部】のCは、AやBとは違いました。

すぐに答えず、一度、

  • 周囲を見る

  • 考える

そして、言葉を選んで答える。

これが、ここまでのCです。

Aが尋ねました。

「あんたは一番最初に部屋へ戻ったよな?」

「ええ」

「何してた?」

Cは、少し考えてから答えます。

「部屋にあった本を読んでいました」

「それだけ?」

「しばらく読んで、その後眠りました」

「途中で部屋から出た?」

少し間。

「いいえ」

Aは続けます。

「一回も?」

Cは、再び少し考えます。

「記憶している限りでは」

Aが眉を寄せました。

「ずいぶん慎重な言い方するな」

Cは小さく笑います。

「癖ですよ」

ここまでは、それほど不自然ではありません。

  • 考えてから答える

  • 断定を避ける

【第1部】から見てきたCです。

ところが、Bが質問を変えました。

「Cさん」

「はい」

「Dさんとは、本当に昨日初めて会ったんですよね?」

「ええ」

ほとんど、間がありませんでした。

Bが、わずかに表情を変えます。

「以前、どこかで会ったことは?」

「ありません」

また、速い。

「顔に見覚えも?」

「ありません」

AがCを見ました。

「さっきまで何でも考えてから答えてたのに、それは随分早いんだな」

Cは、数秒、Aを見ました。

そして、こう答えます。

「会ったことがないからですよ」

そのとき、Bの視線が、Cの後ろへ移りました。

  • 昨日から飾られている絵

  • 三軒の家

そして、遠くに立つ黒い。

Cは振り返りませんでした。

8.返答が速いと嘘なのか?

ここも、答えはNOです。

速く答えた=嘘

でも、

答えるのが遅い=嘘

でもありません。

欺瞞と反応時間については、統制された実験課題では、真実より嘘を答える方が反応に時間を要する傾向が報告されています。

Suchotzkiらは、114研究を対象としたメタ分析で、こうした反応時間の差を検討しています。

ただし、ここには重要な注意があります。

この研究の多くは、コンピュータ化された統制課題です。

現実の会話を見て、

「返事が0.5秒早かったから嘘」

と使える研究ではありません。

まして、あらかじめ答えを準備していた場合、単純な遅延とは違う反応になる可能性もあります。

だから、Cについて確認できるのも、ひとつだけです。

普段、考えてから答えるCが、「Dを知っていたか」という質問だけは、ほとんど考えずに否定した。

では、なぜでしょうか?

ここでも、答えはまだ出せません。

9.3人の違和感

ここまでを整理します。

A

普段は、身体を動かし、短く答える。

しかし、「Dの部屋へ行ったか」という質問だけ、身体反応が変化した。

B

普段は、人から情報を集め、比較的具体的に話す。

しかし、部屋へ戻ってから眠るまでの時間だけ、証言が急に薄くなった。

C

普段は、一度観察し、考えてから答える。

しかし、「Dを以前から知っていたか」という質問だけ、ほとんど間を置かず否定した。

3人とも、違う変化です。

ここで、少し考えてみてください。

Aが怪しいと思ったでしょうか?

Bでしょうか?

それとも、Cでしょうか?

ただ、もう一度、【第1部】の言葉に戻ります。

何かが変わった

ここまでは、観察できます。

しかし、なぜ変わったのかは、まだ分かりません。

10.Dの部屋をもう一度調べる

3人は、Dの部屋へ戻りました。

A

窓を確認します。

やはり、開きません。

B

本棚や机に何か残されていないか探します。

C

部屋全体を見ています。

これらは、【第1部】と同じです。

こんな状況でも、3人はそれぞれ、自分らしい行動に戻っていました。

しばらくして、Bが言いました。

「これ……」

机の引き出し。

奥に、一枚の古い紙が挟まっていました。

写真です。

しかも、かなり古く端が変色しています。

そこには、数人の人物が写っていました。

ただ、一部が破れていて、全員の顔は確認できません。

AがBの横から覗き込みます。

「何の写真だ?」

「分かりません」

裏返す。

そこには、手書きで、短い文字が残されていました。

『帰る場所』

それだけです。

Bが首を傾げます。

「帰る場所……?」

Aは、写真を取りました。

そして、数秒見つめます。

「知らないな」

Bも、

「私も」

と答えました。

最後に、Cへ渡します。

Cは、写真を受け取りました。

そして、動きを止めました。

ほんの数秒。

  • 写真を見る

  • 裏を見る

もう一度、表を見る。

Bが尋ねます。

「何か分かります?」

Cは、ゆっくり写真を机へ戻しました。

「いいえ」

「見覚えは?」

「ありません」

Aが聞きます。

「本当に?」

Cは、Aを見ました。

「ええ」

そのとき、Bが小さく言いました。

「また……」

Aが振り返ります。

「何だ?」

「いえ」

Bは、それ以上言いませんでした。

11.思い出せないのか、思い出したくないのか

【第1部】から、ひとつ大きな謎が残っています。

4人は、自分の名前を覚えていました。

  • 仕事も覚えている

  • 家族も覚えている

  • 昨日までの日常も覚えている

ところが、この場所へ来る直前だけが抜け落ちている。

そして今回。

  • 古い写真

  • 「帰る場所」という言葉

  • 三軒の家が描かれた絵

  • 黒い動物

さらに、Dについて質問したときだけ変化する3人。

これらは、すべて無関係なのでしょうか?

それとも、

  • A

  • B

  • C

  • D

この4人には、本人たちがまだ話していない、ある共通点があるのでしょうか?

12.もう一度、3人に聞いてみる

Bが、静かに言いました。

「一度確認しませんか?」

Aが聞きます。

「何を?」

「Dさんを、本当に誰も知らなかったのか」

部屋が静かになります。

最初に、A。

「知らない」

次に、B。

「私も知りません」

最後に、C。

「知りません」

3人とも、同じ答えでした。

そして、もうひとつ。

昨日の夜、Dの部屋へ行った人物はいるのか。

A

「行ってない」

B

「行ってません」

C

「私もです」

3人とも、同じ答え。

では、3人とも、真実を話しているのでしょうか?

13.ここで、ひとつだけ明かします

ここまで、行動の変化について見てきました。

でも、その行動だけを根拠に、僕から、

「この人が嘘をついています」

とは言いません。

それをすると、【第1部】で話したことと矛盾してしまいます。

なので、これは心理分析の結論ではなく、この物語の設定としてひとつだけ明かします。

Aは、すべてを話していません。

Bも、すべてを話していません。

そして、Cも、すべてを話していません。

つまり、3人とも、ひとつずつ嘘をついています。

ただし、ここで注意してください。

3人が嘘をついているから、3人ともDを殺したという、意味ではありません。

Aは、何について嘘をついたのか?

Bが説明しなかった時間には、何があったのか?

Cは、なぜDについてだけ即答したのか?

そして、その3つの嘘の中に、Dを殺した人物の嘘はあるのでしょうか?

ここで、【第1部】の一番最初を思い出してみてください。

A

出口を確認する。

B

人に話しかける。

C

周囲を観察する。

  • 皆さんは、どれを選んだでしょうか?

  • その人物を、今はどう見ていますか?

  • 最初より、怪しく見えるでしょうか?

それとも、ほかの二人より、ほんの少しだけ、信じたいと思っているでしょうか?

次回【第3部】

次回、すべてがわかります。

  • Aの身体が止まった理由

  • Bの証言から消えていた時間

  • CがDについて即答した理由

  • Dの部屋にあった古い写真

  • 「帰る場所」という言葉

  • 三軒の家

  • 黒い動物

そして、4人から消えている記憶。

なぜ、この4人だったのか。

なぜ、Dは死んだのか。

そして、Dを殺したのは誰なのか。

ただし、【第3部】で明らかになるのは、犯人だけではありません。

【第1部】の最初に、なぜ皆さんにも、A・B・Cの一人を選んでもらったのか?

その理由も、最後にお話ししたいと思います。

僕たちは、誰かを疑うとき、本当に、目の前にある情報だけを見ているのでしょうか?

それとも、気づかないうちに、「最初に選んだ答え」を守ろうとしていることもあるのでしょうか?

続きます。

心理解説

1.「変化」と「嘘」を分ける

今回、A・B・Cそれぞれに、ベースラインからの変化がありました。

しかし、ここで最も重要なのは、変化=嘘ではないということです。

DePauloらは、多数の欺瞞研究を統合し、嘘をつく人と真実を話す人との間に見られる行動差の多くは、決して強いものではないことを示しています。

また、Vrij、Hartwig、Granhagも、これまで見つかっている非言語的な欺瞞手掛かりについて、全体として弱く、信頼性が限定的であると整理しています。

つまり、今回Aに起きた身体の変化も、それ単独では、欺瞞の証明にはなりません。

僕が見たいのは、その変化がどの話題と結びついていたのかです。

2.A、行動の「絶対値」ではなく変化を見る

Aは、もともと身体の動きが多い人物です。

だから、Aが動いていること自体には、大きな意味を与えません。

むしろ今回注目したのは、普段動いているAが、ある質問だけ止まったという変化です。

ただし、その理由には、複数の可能性があります。

例えば

  • 隠していることがある

  • 不快な記憶と結びついている

  • Dへの恐怖や怒りがある

  • 誰かを守ろうとしている

  • 質問そのものに警戒した

など。

ここから一つに決めることはできません。

だから、行動変化は、「答え」ではなく、次に確認する場所として使います。

3.B、「時間の空白」をどう見るか

Bの証言では、部屋へ戻ってから眠るまでの説明だけ、具体性が低くなっていました。

こうした時間の省略を見たときも、それだけで嘘とは考えません。

人の記憶は、経験をそのまま録画して保存するものではありません。

また、話す側が、重要ではないと思った部分を省略することもあります。

ただし、事件上重要な時間帯に空白があるなら、そこには追加質問が必要です。

そして、本人の説明だけではなく、他の証言や物証と比較する。

Strategic Use of Evidenceの研究では、こうした証言と独立した証拠との関係を戦略的に利用し、欺瞞と真実の違いを引き出す方法が研究されています。

ここでも、「それから」という一語を嘘のサインとして読むのではなく、その言葉が飛び越えた時間を確認するという考え方が重要です。

4.C、即答は何を意味するのか

Cは、普段慎重に答えます。

しかし、Dを知っていたかという質問だけ、速く否定しました。

欺瞞と反応時間について、Suchotzkiらのメタ分析では、統制されたコンピュータ課題において、嘘の方が真実より反応時間が長くなる傾向が示されています。

ただし、これをそのまま日常会話へ当てはめることはできません。

なぜなら、実際の会話では、

  • 質問を予測していた

  • 答えを準備していた

  • 記憶が明確だった

  • 質問の意味が単純だった

など、反応時間に影響する要因が多くあるからです。

だから、Cの即答についても、速いから嘘ではありません。

重要なのは、それまでのCと違ったという一点です。

5.3人とも嘘をついている。でも……

今回、物語上、3人とも嘘をついていることを明かしました。

ここからが、今回のCaseで一番大切なところです。

嘘を見つけると、人はつい、

嘘をついた

やましいことがある

犯人なのでは?

と考えてしまいます。

でも、人が嘘をつく理由は、犯罪を隠すためだけではありません。

  • 恥ずかしいことを隠したい

  • 自分を守りたい

  • 誰かを守りたい

  • 過去を知られたくない

  • 相手からどう見られるかが怖い

  • 事件とは別の秘密がある

いくつもの可能性があります。

だから、僕は、嘘を見抜くことと、真実を知ることは違うと思っています。

【第3部】では、この3つの嘘を、ひとつずつほどいていきます。

出典

  • DePaulo, B. M., Lindsay, J. J., Malone, B. E., Muhlenbruck, L., Charlton, K., & Cooper, H. (2003)『Cues to deception』

  • Vrij, A., Hartwig, M., & Granhag, P. A. (2019)『Reading Lies: Nonverbal Communication and Deception』

  • Hartwig, M., Granhag, P. A., & Luke, T. (2014)『Strategic Use of Evidence During Investigative Interviews: The State of the Science』

  • Suchotzki, K., Verschuere, B., Van Bockstaele, B., Ben-Shakhar, G., & Crombez, G. (2017)『Lying takes time: A meta-analysis on reaction time measures of deception』

まとめ

今回は、

  • A

  • B

  • C

3人それぞれの証言を見てもらいました。

Aには、身体行動の変化。

Bには、説明されていない時間。

Cには、普段とは違う返答。

そして、この物語については、ひとつだけ答えを明かしました。

3人とも、嘘をついています。

でも、3人の嘘は、同じ嘘ではありません。

そして、嘘をついた人物と、Dを殺した人物が、同じ意味とも限りません。

【第1部】の最初、皆さんが選んだA・B・C。

今、その人物をどう見ていますか?

その答えも、今回の物語の一部です。

明日の【第3部】、

  • 3人の嘘

  • 4人の過去

  • 消えた記憶

そして、Dが死んだ夜がすべてを明かされます。

お知らせ

明日は、僕が初めてnoteを投稿してから1年になります!

なので、自分へのご褒美というわけではないですが、【第3部】は有料記事にさせていただきたいと思います!

今後ともよろしくお願いいたします🙇

最後に

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