暗闇を泳ぐアオリイカから🦑女性起業家2人の気付きの物語✨️
暗闇を泳ぐアオリイカから、ふと考えたこと
「人間なんて、大っきらい」
そう言いながら、暗闇の海を泳ぎ続けるアオリイカ。
友だちを奪われ、住む場所を追われ、怖くても生きるために進んでいく。
この歌を聴いた二人の女性起業家は、最初は「かわいそうなアオリイカの物語」だと思っていた。
でも、話しているうちに、ふたりの会話は思わぬ方向へ進んでいく。
「私たちも、暗闇を泳いでるのかもね」
起業も、人生も、先が見えないことばかり。
そんなとき、誰かを恨み続けるのか。
それとも、まだ見ぬ光を信じて泳ぐのか。
アオリイカの冒険が、ふたりに小さな問いを残した。
あなたなら、暗闇の中で何を信じて泳ぎますか?
暗闇を泳ぐアオリイカから教わったこと
「ねぇ……この歌、どう思った?」
カフェの窓から海を眺めながら、女性起業家の美咲がスマホを差し出した。
隣に座る由美は、しばらく黙って歌詞を読み返していた。
「最初はさ、ただのアオリイカの冒険物語だと思ったの。でも……最後、ちょっとドキッとした」
「どこが?」
「『人間なんて大っきらい』って言ってたのに、最後は『みんなで泳げる海へ』ってなるところ」
美咲は小さく笑った。
「私もそこなんだよね」
「何か思い当たることある?」
美咲は少し考えてから口を開いた。
「起業してるとさ、思うようにいかないことってあるじゃない。競合に負けたり、誰かに裏切られたり。『もうあの人なんて知らない』って思うこともある」
「あるある」
「でも、よく考えたら、その人を嫌いになったところで、自分の海が明るくなるわけじゃないんだよね」
由美が頷いた。
「むしろ、暗闇の中で相手を恨むことに一生懸命になって、自分がどこに泳いでるのかわからなくなる」
「そうそう」
二人はしばらく黙った。
美咲が歌詞の一節を指でなぞる。
「『人間も、魚も、ボクたちイカも、生きたいだけなのかな』」
「ここ、深いよね」
「うん。会社でもSNSでも、みんな自分の正しさを守ろうとする。でも、相手も相手の場所で必死に生きてるだけかもしれない」
由美が笑った。
「じゃあ、起業家ってアオリイカなのかもね」
「どういうこと?」
「先が見えない暗闇に入っていくじゃん。新しい事業なんて、最初は何が正解かわからない。怖いけど、進まないと何も変わらない」
美咲も笑った。
「確かに。しかも、たまに罠に飛びつく(笑)」
「それ、ある(笑)」
二人の笑い声が広がる。
けれど、由美はふと真顔になった。
「でもさ……一番大事なのは、暗闇を泳ぐことじゃないのかもしれない」
「え?」
「暗闇の中でも、『いつか光の届く海へ』っていう方向を忘れないことじゃない?」
美咲は黙って海を見た。
「……なるほどね」
「私たちも、誰かを負かすために起業したわけじゃないもんね」
「うん」
「自分も生きたい。誰かにも生きてほしい。だったら、最後は『みんなで泳げる海』をつくるほうへ進みたいよね」
美咲はスマホを閉じた。
「なんか、この歌……アオリイカの話じゃなかったね」
「じゃあ何の話?」
美咲は少し笑って答えた。
「暗闇に入った私たちが、何を信じて泳ぐかって話」
二人はもう一度、海を見た。
海の底は見えない。
それでも――
今日もどこかで、誰かが泳いでいる。
怖さを抱えながら。
それでも、光のある場所を信じて。
そして二人は、また自分たちの未来へ向かって歩き出した。
今日の気付き
暗闇に入ったとき、
私たちはつい「誰のせい?」を探してしまう。
裏切られた。
奪われた。
環境が悪い。
あの人がいなければ――。
でも、恨み続けても
海は明るくならない。
アオリイカは、
怖いと言いながらも泳いでいた。
生きるために。
そして、いつかまた
みんなで泳げる海に戻るために。
もしかすると人生も同じ。
暗闇がなくなるのを待つより、
「どこへ泳ぎたいのか」を
忘れないことのほうが大切なのかもしれない。
今日、もし少し暗闇を感じているなら、
ひとつだけ問いかけてみたい。
「私は、誰を恨むために泳いでいるんだろう?」
そしてもうひとつ。
「本当は、どんな海で泳ぎたいんだろう?」
