【27歳転職の決意】目の前にある1分1秒をどう生きる?
こんにちは。ライフキャリアコーチのSHIORIです。
「会社の看板を降ろしたら私には何が残るんだろうか」
「恵まれた境遇を手放すのはもったいないんじゃないか」
もし心にひっかかりを感じた方がいたら
それは「変わりたい」という心からのサインかもしれません。
自動車メーカーで働いていた27歳の私も、漠然とした不安と物足りなさのなか、自分のキャリアについて悶々と悩んでいました。
今日は人生の大きな転機となった、大企業を辞めてベンチャーに転職するまでの葛藤や、決断のプロセスを少しお話したいと思います。
「このままでいいんだろうか。」
胸にひっかかりを感じている方の、ちょっとした考える材料になれば嬉しいです。
【プロフィール】
▶︎ドイツ駐在帯同中/ミドサー/不妊治療を経て授かった1歳双子がいます
▶︎高専から大学に編入後、自動車メーカーに一般職で入社。28歳でアパレル系ベンチャーに転職し30歳で管理職に。33歳で出産と駐在帯同を機に退職。現在はドイツでフリーランスのライフキャリアコーチをしています。
1.叶わぬ配属への衝撃
最終面接で不採用になったものの、諦めきれずに一般職で入社したT自動車。(この経緯や当時の想いはまた別に残したいと思います)
希望は「海外と関わる部署」「川下(お客様)に近い部署」でしたが、どうしても入りたかった会社。
「どこの部署でもどんな仕事でもきっと大丈夫」と思っていました。
ところがどっこい。
同期が「広報部」「〇〇営業部」「生産管理部」「試作部」…と華々しい?配属先を伝えられるなか、私の配属先は「クルマ」とも「お客様」ともほど遠い総務部門。
「情報管理」や「IT」に関わる社内向けの間接部署でした。
事件や事故が起こらないためにルールや仕組みを作り、守らない人には注意や時には罰則を与えるような嫌われ役の仕事。
お客様や会社、従業員を守るための施策であるのに、本気で怒られたり、嫌味を言われ続ける(ありがとうと言われない)のはつらいものがありました。
それでも、まずは社会人として一人前になること。
そして私が目標としていた「海外と仕事をするチャンスをつかむこと」と「総合職転換」を目指して、目の前の仕事を一生懸命頑張ることにしました。
業務外でも、システム部門の宇宙語のような話を理解できるようにITの勉強をしたり、担当業務に関わる資格を取得したり。
会社の英会話クラスも、私は補助を受けられなかったので実費で受講していました。
とにかく前に進んでいるという実感が欲しかったのと、チャンスが来た時に掴みに行く自信が欲しかったんです。
2.夢が叶った入社4年目&大挫折
そんな努力が少しずつ実を結び、入社4年目(26歳)には、総合職の先輩から仕事を引き継いで自分がリーダーを担うことも増えました。
そして「海外の仲間と仕事をする」ことが夢だった私に、海外事業体と一緒に進めるプロジェクトのリーダーを任せてもらえました。この年次の一般職としてはチャレンジングなアサインだったと思います。
自信のない英語。自分よりもずっと年上の担当者とのやりとり。全くカルチャーや状況の違う各国の事業体をとりまとめる難しさ。そんな不安とプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも必死の毎日でした。

テレビ会議の印象とは違い、とても優しくて
face to faceの大切さを感じました
そして「現場を見てきなさい」とアメリカ、タイ、インドネシアに海外出張へも行きました。ワクワクだった出発の時とは裏腹に、出張を通してローカルの実情を知り、メンバーとも議論を重ねる中で、当初想定していたゴールを実現する難しさにぶつかります。
それでも何とかできる方法はないかと奮闘していたのに「実現は難しい」という上司の一言で、半年以上かけて進めてきたプロジェクトがあっけなく終了。
「このへんが落としどころだね」と、アウトプットとしては綺麗にはまとまりましたが、仕事の能力的にも、立場的にも、何もできない自分の力不足に心から落ち込みました。

PJTはみんなから期待が大きかっただけに
実現できなくて悔しかった
3.27歳 キャリアへの迷い
入社以来ずっと目指していた「海外の仲間と働く」「リーダーをする」という目標が形としては叶いました。
一方で、大きな挫折経験を経て、ちょうど一般職としての昇格試験や結婚したタイミングだったこともあり「このままでいいんだろうか」とキャリアについて深く悩むようになりました。
主に考えていたことは以下のようなことです。
①ライフイベントも踏まえたステップアップのプラン
総合職転換を目指す!と意気込んでいましたが、会社のルール・風土や、ライフイベントのプランニングと重ねるとガラスの天井のようなものが見え始めました。
・そもそも総合職転換は、基本的には年功序列&必要な昇格ステップを踏まないと受けることができないため、現実的にあと10年くらいはかかりそう。
・主人の駐在の可能性があり、帯同する場合は退職しなければならない。
・総合職転換までのステップを見据えた時に、主人の駐在や出産・育児のタイミングを考えると難しさが増す。
②やりがいを感じる仕事への不満
同期や他社の友人と話していると、クルマの開発に携わってイキイキとしていたり、生産現場でいろんなトラブルに対応しながらも、生産されたクルマが道路を走っているのを見て喜びを感じていたり…
自分の仕事に「やりがい」を感じて働いている仲間を見てとても羨ましかった。
「仕事どう?」と聞かれるたびに劣等感も感じていました。
ステップアップを目指すには、所属している領域で上を目指していくことが一番順当なステップだとわかっていながらも、その未来に心からはワクワクできない自分がいました。
③自分の成長率への不安
一般職という(総合職と比べると)業務・責任領域の狭さ。チャレンジングでストレッチのある仕事を任せてもらって成長はしているものの、できることに限りがあるという現実と、そこに甘えてしまう弱い自分もいました。
周りの総合職の同期とはどんどん差が開いていることも身に染みて感じていました。
また、上司や先輩に守られた状況のなかで安心して仕事ができる一方で、上長に承認をもらうことが仕事のゴールになってしまっていることへの葛藤もありました。(それは多くの上の立場の人も同様に。)
「お客様第一」と言いながら「上司(決裁)第一」になっている現状と、自分の課題である「仕事にオーナーシップをもってやりきる」ということができていないことにモヤモヤがあったのだと思います。(逆に次の会社では真逆で、それはそれで苦労するのですが…苦笑)
④「私自身」に市場価値があるのかという不安
何より「〇〇で働いているなんてすごいね!」と言われるたびに、無力だった自分が思い出され「会社のブランド力」と「自分のスキル」のギャップを感じて苦しかったんです。
いまは頼りにしてもらっているけれど、結局、退職や産休・育休をとることになれば、変わりはすぐに見つかる。
”会社という看板を降ろしたら、いまの私に何が残るんだろうか?”
”私だからこその価値ある仕事って?”
ずっとそんなことを考えていました。
4.貴重な「いま」をどう過ごす?ー転職の決意ー
上述のことをぐるぐると悩み続けていたら
「20代後半、体力も気力も十分で、子どもがいなくて自由度も高い。
自分の力を最大限仕事に注げる今の時間って貴重なんじゃないか?」
という気持ちが大きくなっていきました。
とはいえ、最初はその会社で働いているというステータスや、安定した収入、福利厚生、恵まれた職場環境や人間関係、などを手放す勇気は持てませんでした。
でも、考えれば考えるほどに
もっと自分が心から情熱を持って取り組める仕事がしたい、
自分の裁量で仕事ができる仕事人になりたい、
劣等感を感じる自分とおさらばしたい。
そんな気持ちが強くなっていました。
***
ある日、学生時代に大きな感銘を受けたベンチャー企業がテレビで取り上げられていました。
自分のキャリアに燻った気持ちを抱えていた私は、若いメンバーを中心にどんどん新しい挑戦をし、猛スピードで成長しているその会社に惹かれていきます。
理念やプロセスへの深い共感(自分が社会で実現したいことと一致)と、今とは真逆といってもいい職場風土やキャリアプロセスがあって、私が求めているものがその会社にはあるように感じました。
旦那には「相談」というより「決意」という形で応募の意志を伝え、すぐに休みをとって東京の説明会に参加して、エントリー。
採用が決まり、翌年には新しい会社で働き始めていました。
キャリアについて悩み始めてからは半年くらいの出来事でした。
5.キャリアの正解をつかむには?
転職後、大学生向けにキャリアに関する講演会を行った時に
「T自動車を辞めて正解だったと思いますか?」と質問をされました。
それに対して私は「自分が決めたことは「正解」にしていくしかないんですよね」と答えていました。
私の性格的には大企業の一般職は「コンフォートゾーン」で居心地が良かったと思います。
でも、心の違和感を無視せずに、思い切って自分の望む方向へ足を踏み出したことで、そのまま進んでいては得られなかったもっと充実した未来を得ることができました。(その道はコンフォートとは真逆でしたが笑)
私が「正解を掴む」ために必要だったと思うプロセスは以下のとおりです。
①心の違和感に向き合う
②行きたい方向、得たいものを明確にする
③「留まる」ことより「変化」を思い切って選んでみる
④選んだ道でベストを尽くす
①心の違和感に向き合う
もし心に違和感を感じている人は、どんな小さなことも無視せずに、まずはその感情に向き合ってみてほしい。
(…ノートに書いてみる、信頼できる人に相談してみる(上司などではなくフラットに話聞いてくれるひと)、専門の人に相談してみる、など)
言語化してみると「自分はこういう部分が嫌だ」「変えたい」「得たい」と思うことが見えてくると思います。
②譲れないこと、"いま"得たいものを明確にする
いま向かっている目的地に違和感を感じるならば、①で言語化した内容をもとに、何を得たいか/何は重視しないかを具体的に書き出してみてください。
例)
・いま現在は安定(収入・福利厚生)よりも経験・成長に投資したい
→出産までに管理職やリーダーの経験を積みたい
→トップダウンではなくボトムアップの風土がある環境がいい
・お客様と直接かかわりのある仕事に就きたい
・子どもが生まれるまでは勤務地はどこでも大丈夫、土日出勤も可
私はライフプランとの兼ね合いも大きかったので、10か年計画を書いて、いつ、何に注力したいか、も明確にしました。
③「留まる」ことより「変化」を思い切って選んでみる
でも、「自分の想い」が見えてからが厄介なんですよね。
「こうしたい」という気持ちがあるのに、自分や周りは全力でその一歩を止めてきます。
・こんな恵まれた環境やステータスを失っていいの?
・せっかくここまで積み上げてきたのにもったいないよ
・失敗だったり後悔したらどうするの?
・ないものねだりで、隣の芝が青く見えるだけだよ
もちろんそれも一つの「考え」であり「正解」になり得ます。
でも違う視点では、こんな「考え」もあります。
・モヤモヤがクリアになって毎日がとても充実するかもしれないよ
・やりがいのある仕事に変わるかもしれないよ
・給料・待遇面は落ちたけれど、それを超える経験やスキルが得られるかもしれないよ
・その経験やスキルのおかげで、ライフイベントでキャリアを一度中断したとしても、もっと選択肢が広がっているかもしれないよ
・会社名=自分の評価、ではなく、自分だからこそやる意義のある仕事が見つかっているかもしれないよ
これは転職を経ての私の思いです。
「失うもの」も多かったけれど、それ以上に「得たもの」が多かった。
これは、「得たい」「変えたい」と思ったものを明確にして、それを得られる場所にきちんと歩みを進めたからです。
何かを変えたいと思ったら、自分の意志で行先を決めて、そこに向かって足を動かしてみることしかないんですよね。
④選んだ道でベストを尽くす
そして、転職という決断ふくめ、全てが「正解」だと思えて「糧」にできているのは、その時々の仕事に本気で向き合っているからだと思います。
本気で向き合うからこそ無視できない違和感を感じる。
本気で向き合っているからこそ手放す勇気がいる。
その上での決断だから「本気の覚悟」がある。
ここでの「本気」はどれだけ成果を出したか、どれだけ評価されたか、どれだけの期間いたか、とかそういうことではありません。
選んだ道、掴んだ(与えられた)役割に対してベストを尽くせているか、ということです。
これをやりきらないまま「環境要因」だけを理由に悩み続けているのならば、たとえ変化の道を選んでも選ばなくても、永遠に自分の選択に自信が持てずに「正解探し」をすることになると思います。
(だから①のプロセスの前に、まずは目の前のことに本気で取り組んでみて欲しい方もいます)
■いまある「1分1秒」をどう使いますか?
「キャリア」に絶対的な正解はありません。
自分の心に聞いてみて「本当はどうしたいのか」を考えて、そこに向かって思い切って一歩踏み出して進んだら全力でやる。
これは「転職」だけでなくて、いまいる会社の中でアクションを起こしてみることかもしれないし、副業として小さくはじめてみることかもしれないし、思い切ってやめてみることもかもしれません。
とにかく、いまあなたの目の前を通り過ぎている「時間」って、とても貴重です。
過ぎたら残念ながら帰ってきません。
「この先どれだけ時間があるか」も、有限です。
あなたが持っている「体力」も、もちろん鍛えて増強することもできるけれど、加齢とともに失われ行くものも大きいのが現実。(実感)
いまある「1分1秒」をどう使いますか?
もし心に違和感を感じていたら、ぜひ立ち止まって考えてみてくださいね。
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