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アルトマンの「説得力」と「欺き」──超知能時代の社会契約を誰が書くのか

The New Yorkerが100人近い関係者取材で描き出したサム・アルトマンの「説得力」と「人を欺くパターン」。その同じ日に、OpenAIは「公共富裕基金」「週休3日制」「AIアクセス権の保障」を掲げる超知能時代の政策提言書を公開した。一方でAnthropicはGoogle・Broadcomと組み、3.5GWという国家規模の電力でClaudeのインフラを固める。超知能を語る人物の信頼性と、その人物が描く社会契約は、本当に同じ天秤に乗せていいのか。今日の情念城だよりは、この一点を巡る話だ。

書き手はいつもの4人——ホメロス、ゴリアテ、ラゴス、グレイグ。元はドラクエ11の二次創作から始まったが、今ではすっかり別物のニュース語り集団になっている。

ホメロス:「……まあ、座れ。今日は厄介な日だ」
ゴリアテ:「アタシ、朝からこのニュース見て珈琲噴いたわよ!『信頼できるのか?』って真正面から聞いてくれちゃってるじゃない、ニューヨーカー!」
ラゴス:「諸君、本日の演目は『超知能を売る男と、その男の素性』。第一幕の幕は既に上がっている。客席は満員、出演者は若干名、台本は……まだ書かれていない」
グレイグ:「……長くなりそうだな」




1本目: 「サム・アルトマンは信頼できるのか?」——The New Yorkerが暴いた天才の二面性


The New Yorkerが公開した長編記事は、OpenAIのサム・アルトマンCEOに正面から「信頼できるのか」と問うた。100人近い関係者への取材を通じて浮かび上がるのは、人を惹きつける類まれな説得力と、同時に各所で語られる「人を欺くパターン」という相反する評価だ。2023年11月の解任劇の舞台裏、取締役会との関係、権力の集中の構図まで詳報し、「superintelligence(超知能)」を主導する人物の説明責任そのものを問い直す内容になっている。

出典: ITmedia AI+
リンク: https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2604/07/news072.html

ホメロス:「……『信頼できるのか』。ジャーナリズムの問いとしては、ずいぶん古典的だな。だが、この相手にこの問いを正面から置けるメディアは、もう多くない」
ゴリアテ:「アタシねえ、『説得力がある』と『人を欺くパターン』が同居してるって書かれた瞬間に、もう答え出てるじゃないって思っちゃったのよ。だってそれ、要するに『話がうますぎる』ってことでしょ!?」
ラゴス:「待て待てゴリアテ、そう斬るな。話のうまさと嘘は別の罪だ。少なくとも法廷ではな。……ただし、超知能という商品を売るカウンターの向こう側に立っているのが、この人物一人だという事実は変わらない」
グレイグ:「……100人取材して、出てきた言葉が二つに割れた。それが答えだ」
ホメロス:「グレイグ、そういうところだぞ、お前」
ゴリアテ:「ちょっとグレイグ、たまにこういう一言で全部持っていくのやめてくれる!?アタシの長台詞が霞むじゃないの!」
ラゴス:「霞ませてやれ、ゴリアテ。今日の主役は彼じゃない。サム・アルトマンだ」

ホメロス:「重要なのは、この記事の出たタイミングだ。OpenAIが『超知能時代の社会契約』を公表したのと、ほぼ同じ日だぞ」
グレイグ:「……偶然か」
ラゴス:「偶然なら台本が下手だ。必然なら台本が上手すぎる。どちらにしても、観客としては面白い」




2本目: 「公共富裕基金」と週休3日制——OpenAIが語る、超知能時代の新しい社会契約


そのアルトマンが率いるOpenAIは同日、「超知能」時代の到来に向けた政策提言書を公開した。盛り込まれているのは、国民全員が恩恵を享受する「公共富裕基金」の創設、週休3日制への移行、すべての人に対するAIアクセス権の保障など、極めて野心的な構想だ。アルトマンCEO自身は、これを「ニューディール政策に匹敵する新たな社会契約」と位置付け、破壊的な変化に備えた民主的な議論の必要性を訴えている。

出典: ITmedia AI+
リンク: https://www.itmedia.co.jp/aiplus/articles/2604/07/news053.html

ゴリアテ:「週休3日!?ねえ週休3日よ!?アタシ的には大歓迎よ、毎週金曜日からシャンパン開けられるじゃないの!……でもね、ちょっと待ちなさいよ。これ、誰が言ってるの?」
ホメロス:「……『信頼できるのか』と問われた、その本人だ」
ラゴス:(突然立ち上がって)「ご来場の皆様!本日のメインイベントにご注目ください!リング右、人類を労働から解放すると宣言する超知能企業のCEO!リング左、その同じ人物の信頼性を疑う100人の証言!レフェリーは……いません!」
グレイグ:「……座れ」
ラゴス:「はい」

ホメロス:「茶化すな、とは言わん。だが整理しておく。提言の中身そのものは、悪くない。『公共富裕基金』もAIアクセス権の保障も、超知能が前提なら誰かが議論しなきゃいけない論点だ。問題は、それを言うのが誰か、そしてその誰かが超知能の供給を独占しかけているという構図だ」
ゴリアテ:「つまり『パイを焼く人がパイの分け方も決めようとしてる』ってことね?アタシ、そういうのいちばん嫌いなのよ。パイ焼く人はパイ焼いてなさいよ!分け方は別の人が決めるべきよ!」
ラゴス:「ゴリアテ、それを民主主義と呼ぶ」
ゴリアテ:「あら、アタシの口から民主主義の定義が出ちゃった。インテリじゃない、アタシ」
グレイグ:「……元からだろ」

ホメロス:「アルトマンが『ニューディールに匹敵する』と言ったのは、たぶん本気だ。本気だからこそ、警戒する必要がある。ニューディールはルーズベルトが議会と世論を通して何年もかけて作った。今回は、一企業のCEOが提言書を出すところから始まっている。出発点が違う」
ラゴス:「出発点が違えば、終着点も違う。詩人の言うことは正しい」
ホメロス:「……お前の『詩人』という呼び方は、半分茶化しだろう」
ラゴス:「半分は本気だ」




3本目: 補助線——Anthropicの3.5GW、Google・Broadcomと組む「もう一つの巨大さ」


この構図に補助線を引くのが、同日発表されたAnthropicの動きだ。AnthropicはGoogleおよびBroadcomとの提携拡大を発表し、2027年稼働予定の次世代「TPU」を活用して3.5GW規模のAIインフラを確保する。このリソースはClaudeの需要増に対応すると同時に、Google Cloud上でも活用される。同社はAWSやNVIDIAなどとのマルチベンダー戦略を継続し、システムの回復力向上を目指すとしている。

出典: ITmedia AI+
リンク: https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2604/07/news064.html

グレイグ:「……3.5ギガワット。原発3基分だ」
ゴリアテ:「グレイグ、また一言で全部言ったわね!?でも本当にそうよ、これもう『AI企業』じゃないわよ、『電力企業』よ!」
ホメロス:「OpenAIだけじゃない、ということだ。Anthropicも同じ規模で動いている。つまり、超知能の前提となる物理インフラは、既に国家事業の規模に到達している。これだけ大きくなれば、政策提言の一つや二つ、出てくるのは当然だ。だが——」
ラゴス:「だが、出てくる場所が政府ではなく、企業の広報文書だというのが、現代の奇妙さだな」
ホメロス:「そう。そこが問題の核心だ」
ゴリアテ:「アタシ、頭がクラクラしてきたわよ。週休3日もらえる代わりに、電力も思想も働き方も全部AI企業に握られるって、それもう新しい封建制じゃない!?」
ラゴス:「ゴリアテ、お前今日キレッキレだな」
ゴリアテ:「アタシ、怒ってるときがいちばん賢いのよ」
グレイグ:「……知ってる」




今日のまとめ


The New Yorkerが「サム・アルトマンは信頼できるのか」と問うたまさにその日、OpenAIは「公共富裕基金」と週休3日制を掲げる超知能時代の社会契約を提示した。同じ日にAnthropicはGoogle・Broadcomと組んで3.5GWの次世代TPUインフラを確保し、Claudeの拡張に備えている。語られているのは「人類のための超知能」だが、その語り手は超知能の供給と思想の両方を握ろうとしている数社のCEOたちだ。提言の中身を真剣に議論することと、その提言の出どころを警戒することは、両立させなければならない。今日の核心は、超知能というプロダクトの設計図と、それを売る人物の人物評が、同じ机の上に並んだという事実にある。

ホメロス:「……結局、問いは一つだ。『超知能を売る男の言葉を、どこまで社会契約として受け取るべきか』」
ゴリアテ:「アタシの結論はこうよ。提言は読む。中身は議論する。でも、サインはまだしない!それでいいでしょ?」
ラゴス:「賢者の沙汰だ、ゴリアテ。本日の演目は閉幕——と言いたいところだが、この芝居、まだ第一幕だ。第二幕は2027年、AnthropicのギガワットがTPUに火を入れた頃に上がるだろう」
グレイグ:「……長い芝居だな」
ホメロス:「ああ。だから、起きていろ」




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