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賢く休むことも、医師の仕事のうち

「先生、いつ休んでいるんですか」

患者さんにそう聞かれることがあります。

開業医は休めない、というイメージがあるようです。
実際、そう思っている先生も多いかもしれません。

でも私は、休みます。
意図的に、設計して、しっかり休みます。

それが、長く続けるための、私なりの答えです。

クリニックを空けることへの罪悪感

開業したての頃は、休むことが怖かった。

患者さんに不便をかけてしまう。
他のクリニックへ行ってしまうかもしれない。
せっかく来てくれた方が、離れてしまうかもしれない。

その不安は、今でも完全にはなくなりません。
でも、工夫次第で、かなり小さくできることがわかりました。

私がやってきたのは、二つだけです。

一つ目は、3ヶ月前から告知すること。
院内掲示、診察時の一言、次回予約票への記載。
早めに伝えることで、患者さんも準備ができます。

二つ目は、毎月定期的に来る患者さんには、休診前に次の予約を取ってもらうこと。
「次回は○月○日にしましょう」と、先に予約を入れてしまう。
これだけで、離脱への不安がずいぶん和らぎました。

準備さえすれば、休める。
それを知ったことが、大きかったです。

費用を抑えながら、体験を最大化する

休むと決めたら、次は設計です。

私が旅行で一番こだわるのは、費用対体験です。
お金をかければ良い旅になるわけではありません。
工夫次第で、コストを抑えながら、体験の質を上げられます。

まずマイルです。
JALもANAも、それぞれの特性があります。
国際線に強い路線、国内線に使いやすい時期、特典航空券が取りやすいタイミング。
長年使ってきた経験で、体で覚えてきました。
子供の初海外旅行で、グアムへ家族で行ったとき、国内線とほぼ同じマイル数で行けました。
つまり、ほぼ無料です。

ホテルやレンタカーは、ネットで徹底的に比較します。
同じ宿でも、予約サイトによって値段が違うことは珍しくありません。
少し手間をかけるだけで、かなり変わります。

国内旅行では、観光案内所を積極的に使います。
電話して、スタッフと話して、仲良くなるくらい話すと、ネットには載っていないお得な情報やおすすめのレストランを教えてもらえます。
地元の人が知っている場所に、良い体験が隠れています。

そして、体験プログラムを必ず入れます。
子ども向けのワークショップ、作品を作る体験、地元の文化に触れるアクティビティ。
観光地を見て回るだけより、体験した記憶の方が、何年も残ります。
子どもの目が輝く瞬間は、何物にも代えられません。

休みの時期も、設計する

いつ休むかも、大切な設計です。

正月やシルバーウィークは、あえてクリニックを開けます。
他が休んでいる時期に開けることで、患者さんの役に立てる。
そして、混雑が落ち着いた時期に、ずらして休む。

ホテルは安い。
観光地は空いている。
飛行機も取りやすい。

混雑を外すだけで、旅の質が上がります。
これも、設計のうちです。

休んだあと、仕事が変わった

旅から戻ると、不思議と仕事への気持ちが変わります。

また旅行へ行くために、仕事を頑張ろう。

単純な動機かもしれません。
でも、この単純さが、意外と強いエネルギーになります。

燃え尽きそうになりながら働くより、楽しみを持ちながら働く方が、長く続きます。
患者さんへの対応も、スタッフとの関係も、余裕があるときの方がうまくいきます。

休むことは、さぼることではありません。
次の仕事のための、大切な充電です。

賢く休む、という設計

50代の医師に必要なのは、休む許可を自分に与えることかもしれません。

休んでいいのか、という問いの答えは、はっきりしています。
休んでいいのです。

ただし、設計して休む。
準備して休む。
工夫して、コストを抑えて休む。
体験を最大化して休む。

その設計力が、人生後半の豊かさを決めると思っています。

今日の問い

先生の次の休みは、いつですか。

もう決まっていますか。
まだ決まっていないなら、今日だけ少し考えてみてください。

どこへ行きたいか。
誰と行きたいか。
何を体験したいか。

その問いに静かに反応した先生は、スキやフォローでそっと残していただけるとうれしいです。

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