[4]人間の「焦り」は犬に1秒で伝わる。何があっても私が動きをスローにする理由
こんにちは。すももです。
私は小さなシニア犬と大きめの犬と暮らしています。普段、愛犬と暮らす中で、しつけに関する悩みを持ったことがほとんどありません。
犬たちと穏やかな関係を築く上で、私が気をつけているのは、「動きのスピード」です。どれだけ時間がなくて焦っているときでも、意識的にすべての動きをスローにしています。
焦りやイライラは、動作を通じて、犬たちに伝染してしまうと思っています。
今回は、人の動きが犬に与える影響と、常に堂々と落ち着いて行動するための意識についてご紹介します。
犬に人間のタイムスケジュールは関係ない
急がなきゃ!と焦って外出の支度をしているとき、犬はどんな表情をしているでしょうか。かつて、我が家の2匹はソワソワと落ち着かなくなり、不安そうな顔で私の後をストーカーのように追ってきたりしていました。
その姿を見て、私はハッとしました。「ああ、この子たちは私の予定なんて知らないんだ」と。
犬の世界には、「〇時までに到着しなくちゃ」という人間の事情は存在しません。犬たちはただ、この瞬間をシンプルに生きています。
それなのに、大好きな飼い主が突然、何かに追われるように部屋中を激しく動き回っている。犬から見れば、それは「ママがパニックになっている。何か恐ろしい敵でも近づいているのかもしれない」という緊急事態に見えているのです。
人間の焦りのエネルギーは、荒い足音、乱暴なドアの開け閉め、せっかちな手の動きとなって現れます。犬たちを不必要に緊張させ、不安にさせてしまう原因になっているのだと思います。
感情を変えられないなら、まず「動き」を変えてみる
落ち着こうと頭で思っても、その気持ちを完全に消すことはできません。だから私は、気持ちを変えるのではなく、体の動きのスピードを強制的に半分にすることを心がけています。
地面を踏み締めるようにゆっくりと立ち上がる
音を立てずに静かにドアを開閉する
音が鳴らないように丁寧に物を置く
映画スターがレッドカーペットを歩くように堂々と優雅に歩く
意識的にスローな動きにすると2匹とも私を追うことをやめます。私が部屋を移動しても、「あ、ママは大丈夫なんだな」と安心したように、目で私の動きを追うだけになります。
人間の動作がスローで堂々としていることは、犬たちにとって、この群れは落ち着いている(=平和だ)というサインになります。そして、動きをスローにすることで私の気持ちも落ち着きを取り戻し、好循環が生まれます。
お散歩中のピンチこそ、スローモーションの魔法を
スローな動作はお散歩中のトラブルやピンチのときに絶大な効果を発揮します。例えば、向こうから激しく吠えかかる犬がやってきたとき。あるいは、愛犬が道に落ちている何か怪しいものを口に入れそうになったとき。
多くの飼い主さんは、パニックになって「ダメ!」と叫びながら、ものすごいスピードでリードを強く引っ張ったり、犬の体に飛びついたりしてしまいます。
しかし、その素早く、激しい動きこそが、犬の興奮に油を注ぐ結果になります。犬は「ママも一緒に戦っているんだ!」「これは緊急事態なんだ!」と勘違いし、余計に興奮して吠え続けたり、落ちているものを慌てて飲み込もうとしたりするのです。
そんなときこそ、スローな動作を意識してみてください。
ハプニングが起きても、私は絶対に素早く動きません。あえて深呼吸をひとつして、時間を止めるような感覚で、ゆっくりと自分の体を犬と対象物の間に割り込ませます。リードを持つ手も、じわっと優しく力を込めるだけ。
飼い主がどこまでも堂々と静かに構えていると、犬は「あれ?」という顔でこちらを見てきます。「大丈夫だよ、何でもないよ」と目で伝えながら、ゆっくりと歩みを再開するだけで、大抵のピンチは静かに収束していきます。
愛犬にとっての「安心のよりどころ」であり続けるために
しつけをしないということは、犬をコントロールしようとしないということです。その分、私たちがやるべきことは、自分自身の状態をコントロールすることなのだと思います。
犬は、言葉の意味を理解するよりもずっと高い精度で、私たちの一挙手一投足から感情を読み取っています。
もし、愛犬が最近理由もなくソワソワしているな、落ち着きがないなと感じることがあれば、もしかしたらそれは、あなた自身の忙しない動きが鏡のように映り込んでいるのかもしれません。
忙しい毎日のスケジュールを今すぐ変えることは難しくても、ドアを閉めるスピードを半分にすることなら、今この瞬間からでも始められます。
どんな時も、焦らず、急がず、優雅に。 愛犬がいつでも安心して身を寄せられる安心のよりどころでいられるよう、今日も私は、意識して一歩をゆっくり踏み出します。
すもも
