掌編|「コンビニ神話」 −煩悩吐瀉
諸君らに、なぜ、都会では数十mおきにコンビニエンスストアがあるのか、教えようと思う。それは昔、この星は灼熱に包まれ、外を歩く事もままならず、無謀にも外に出た者は、ものの30分で水分を失い、干からび、風に吹かれ、塵芥となった。しかし、外に出ねば、室内で飢えと乾きを待つだけであった。
そこで時の賢者が「外にオアシスを作ろう、便利で、涼しく、気軽に立ち入れる 未来永劫のオアシスを」と仰った。皆はそれに感動し、己の子供達のために、と男達は鉄を持った。工事は定期的に室内に逃げ、熱さを凌ぎながら、少しずつ、だが着実に進められていった。
そしてそれから100年が経ち、都会がコンビニで埋め尽くされ、賢者の寿命も近づいてきた頃、彼はこう仰った「この辺セブンしかあらへんがな」と。
それが今も世に残っているコンビニエンスストアである。
賢者の遺言により、今ではさまざまな種類がある。
まだ灼熱の暑さは続いているが
コンビニエンスストアのおかげで我々は生きながらえている。
