渋谷区のポイ捨て罰則金2000円、来年6月スタート 〜店舗へのゴミ箱設置義務化に疑問の声も〜
渋谷区が、ごみのポイ捨て対策に本気を出してきました。
2025年12月、渋谷区議会で「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」の改正案が可決・成立。来年6月1日から、区内でポイ捨てをした人に対して過料2000円を徴収する制度が始まります。
コロナ禍以降、渋谷のゴミ問題が深刻化
きっかけはコロナ禍後の人出の増加でした。渋谷駅や原宿駅周辺の路上では、ポイ捨てされたゴミが目立つようになり、街の美観が損なわれる状況が続いていたとのこと。長谷部健区長も「ポイ捨てごみ対策を抜本的に見直す」と明言しており、区としての強い姿勢がうかがえます。
区の調査によると、ポイ捨てゴミの約75%がコンビニやカフェ由来のテイクアウト容器だそうです。これが後述する「店舗へのゴミ箱設置義務化」の根拠になっています。
24時間巡回で違反者を発見、その場で徴収
区の指導員が24時間体制で巡回し、ポイ捨てを発見したらその場で過料を徴収する仕組み。支払い方法は現金だけでなく、電子マネーも検討されているそうです。
ただし、ネット上では「2000円では抑止力にならないのでは」という声も少なくありません。特に外国人観光客にとっては大した金額ではなく、シンガポールのような高額罰金と比べると甘いという指摘もあります。
本当の問題は店舗への「ゴミ箱設置義務」
今回の条例改正で見逃せないのは、コンビニやカフェなどの事業者にもゴミ箱の設置が義務化される点です。対象は渋谷駅・原宿駅・恵比寿駅周辺の店舗で、設置しない場合は過料5万円が科されます。さらに、ゴミ箱を設置していても溢れたり不衛生な状態であれば「不適正管理」として罰則の対象になるとのこと。
ポイ捨てした個人には2000円、ゴミ箱を置かない店には5万円。このバランスに違和感を覚える人も多いのではないでしょうか。
店舗が背負う「見えないコスト」
ゴミ箱を置くだけなら簡単に聞こえます。しかし現実には、回収・分別・処理まで店が自前でやらなければなりません。回収袋代、清掃の手間、場合によっては産業廃棄物としての処理費用も発生します。
しかも渋谷のような人通りの多いエリアでは、自分の店の客以外がどんどんゴミを入れていくことは容易に想像できます。スクランブル交差点近くの小さなカフェや、センター街入口のコンビニなど、立地によっては1日に何度も回収が必要になるかもしれません。
元検事の前田恒彦氏も「その事業者とは無関係の別のゴミが投入される可能性も高く、こちらの改正については批判の声も上がっています」と指摘しています。
ネット上では事業者と見られる人から「正直、ゴミ箱の維持管理費より、年に数回5万円の罰金を払った方が安上がりだ」という声も上がっています。
30年前から続く「ゴミ箱問題」の経緯
なぜこれほど反発が強いのか。それには30年間の経緯があります。
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