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健康投資は人とのつながりから|関係が希薄な時代に考えたい「助け合い」の力

「人に迷惑をかけてはいけない」

私たちは、小さい頃から何度もそう教えられてきたように思います。

できることは自分でする。
人に頼らない。
弱音を吐かない。
きちんと自立する。

もちろん、自分のことを自分で行う力は大切です。しかし、いつの間にか「人に頼ることは悪いこと」「助けを求めるのは恥ずかしいこと」だと思い込んでいないでしょうか。

人との関係が希薄になりやすい今だからこそ、私は「助け合うこと」も、心と体を守るための大切な健康投資だと感じています。



一人で頑張ることが当たり前になっていた

一人

仕事、家事、育児、地域での活動。

やりたいことが増えるほど、当然ながら自分一人では回らなくなります。

それでも以前の私は、「自分で決めたことだから、自分で何とかしなければ」と思っていました。

人にお願いするくらいなら、自分が少し無理をすればいい。
睡眠時間を削ればいい。
疲れていても笑顔でいればいい。

そんなふうに頑張り続けていると、体より先に心が疲れてきます。

ちょっとした言葉に傷ついたり、家族に優しくできなかったり、本当は楽しいはずの活動を負担に感じたりすることもあります。

健康というと、食事や運動、睡眠を思い浮かべる人が多いでしょう。
もちろん、どれも欠かせません。

けれど、どれほど栄養バランスを整えていても、孤独を抱えたままでは、心はなかなか元気になれません。

「助けてください」と言うのには勇気がいる

私は、子どもたちや親子が安心して集まり、温かいごはんを囲める場所をつくりたいと思い、こども食堂の準備を始めました。

しかし、場所を用意するだけでは開催できません。

食材の準備、調理、配膳、受付、片付け、参加者への連絡。考えれば考えるほど、必要な人の手が見えてきます。

そこで、友人や知人に「手伝ってもらえませんか」と声をかけました。

送信ボタンを押す前は、少し緊張しました。

忙しいのに迷惑ではないだろうか。
断りづらくさせてしまわないだろうか。
自分の活動なのだから、自分で頑張るべきではないだろうか。

そんな気持ちが何度も浮かびました。

しかし、返ってきたのは、想像以上に温かい言葉でした。

「予定が合う月なら参加したい」

「料理は得意ではないけれど、できることがあれば手伝いたい」

「子どもを連れて行ってもよければ参加したい」

毎回でなくてもいい。
完璧にできなくてもいい。
それぞれが、できるときに、できることを持ち寄る。

そのやり取りを通して、助け合いは一方的なものではないと気づきました。

助ける人も、助けられている

誰かを助けることは、その人の負担を軽くするだけではありません。

「自分にもできることがあった」

「誰かの役に立てた」

「ここにいていいと思えた」

助ける側も、そんな温かい感情を受け取ることがあります。

私自身も、人の役に立てたと感じた日は、心が少し元気になります。

誰かの話を聞く。
料理を作る。
子どもを見守る。
荷物を運ぶ。
必要な情報を伝える。

大きなことをしなくても、人は誰かの支えになれます。

だから、助けを求めることは、相手に負担を押しつけるだけではありません。
相手が持っている力を発揮する機会をつくることでもあるのです。

もちろん、無理なお願いをしたり、相手の善意に甘え続けたりすることとは違います。

お互いの状況を尊重し、「できる人が、できるときに、できる範囲で」という関係が、長く続く助け合いなのだと思います。

便利になったのに、孤独を感じる時代

今は、スマートフォンがあれば買い物も予約も相談もできます。

近所の人に声をかけなくても生活でき、分からないことは検索すれば、すぐに答えが見つかります。

便利になった一方で、人と関わらなくても一日が終わることがあります。

SNSでは多くの人とつながっているのに、本当に困ったときに「助けて」と言える相手が思い浮かばない。

そんな孤独を抱えている人も、少なくないのではないでしょうか。

人との関係は、すぐに結果が出るものではありません。

声をかける。
挨拶をする。
話を聞く。
感謝を伝える。
小さなやり取りを重ねながら、少しずつ育っていきます。

だからこそ、人とのつながりにも、日頃から時間や心を使う必要があります。

それは、将来の自分を守る健康投資でもあります。

頼れる場所を一つ増やしておく

居場所

困ってから、突然誰かに頼るのは難しいものです。

だから、元気なうちから小さなつながりをつくっておきたいと思います。

家族以外にも話せる人を持つ。
地域の活動に参加してみる。
よく会う人に自分から挨拶する。
誰かの困りごとに、できる範囲で手を差し伸べる。

そして、自分が苦しいときには、「少し助けてもらえませんか」と言ってみる。

助けてもらったら、「ありがとう」と受け取ればいいのです。

すぐに同じ相手へ返せなくても、いつか別の誰かに優しさを渡せばいい。

助け合いは、貸し借りではありません。

一人から一人へ、優しさが巡っていくことです。

健康は、一人だけでは守れない

病気になったとき、落ち込んだとき、子育てに疲れたとき、仕事がうまくいかないとき。

人は誰でも、自分一人の力だけでは立ち上がれない瞬間があります。

そんなとき、「大丈夫?」と声をかけてくれる人がいること。

「今日は休んでいいよ」と言ってくれる人がいること。

温かいごはんを一緒に食べられる場所があること。

それだけで、もう一度前を向けることがあります。

健康投資とは、自分の体に良いものを選ぶことだけではありません。

困ったときに頼れる関係を育てること。
誰かが困っているとき、手を差し伸べられる自分でいること。

人との関係が希薄になりやすい時代だからこそ、助け合う力を忘れずにいたい。

一人で頑張りすぎなくてもいい。

私たちはきっと、誰かを支えながら、同時に誰かに支えられて生きています。

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