見出し画像

料理は最高の脳トレだった|毎日の食事づくりが脳と健康への投資になる理由


「料理をするのって、意外と頭を使うな」

私は料理をしていると、ふとそう感じることがあります。

献立を考えて、冷蔵庫を開けて、材料を確認する。
野菜を切りながら鍋のお湯を沸かし、フライパンでは肉を焼く。
焦げないように火加減を見ながら、次に使う調味料を準備する。

よく考えてみると、料理をしている間、脳はかなり忙しく働いています。

料理は単なる「家事」ではありません。

食事を整えて体をつくるだけでなく、頭を使い、手を動かし、五感を刺激する時間でもあります。

健康への投資というと、運動したり、健康食品を買ったり、人間ドックを受けたりすることをイメージするかもしれません。

でも私は、もっと身近なところにも健康投資はあると思っています。

そのひとつが、毎日の料理です。



「今日何を作ろう?」から脳トレは始まっている

料理

料理で最初にすること。

それは「考えること」です。

「冷蔵庫に何があったかな」

「昨日は魚だったから今日は肉にしよう」

「野菜が少ないから、もう一品追加しよう」

「この食材は早めに使わないと傷みそう」

献立を考えるだけでも、記憶したり、比較したり、優先順位をつけたりしています。

さらに、

「30分後には食べたいから、まずご飯を炊こう」

「煮物を火にかけている間にサラダを作ろう」

など、自然と段取りも考えます。

これは仕事でスケジュールを組み立てるのと、実はよく似ています。

料理をしていると当たり前すぎて意識しませんが、毎日の食事づくりの中には、小さな判断が何度も登場します。

私は料理を仕事にする場面も多いですが、何度作っても「料理って頭を使うな」と感じます。

レシピ通りに作るだけに見えても、実際には食材の大きさや火の通り方、室温、調理器具などによって状況は変わります。

「もう少し焼こう」

「水分を少し足そう」

「味が薄いから調整しよう」

その場で考えながら修正する。

料理は、小さな問題解決の連続なのです。

包丁を使うだけでも頭と手はフル稼働

料理では手もたくさん使います。

包丁で切る。

皮をむく。

混ぜる。

こねる。

盛り付ける。

箸でつまむ。

食材を触ったときの硬さや柔らかさも感じています。

にんじんを切れば「硬い」。

豆腐を持てば「崩れやすい」。

パン生地を触れば「もちもちしている」。

手から入ってくる情報もたくさんあります。

特に料理がおもしろいのは、頭だけでは完結しないことです。

考えたことを実際に手で動かして形にしていきます。

「このくらいの大きさに切ろう」と考え、それに合わせて包丁を動かす。

思ったより大きければ、もう一度切る。

こうして目と手を同時に使います。

スマートフォンを眺めているだけの時間とは、まったく違う刺激があります。

香り、音、色。料理は五感を使う

玉ねぎを炒めたときの甘い香り。

肉が焼ける「ジュージュー」という音。

鮮やかなトマトの赤。

炊きたてのご飯から上がる湯気。

味見をしたときに感じる塩味や甘味。

料理をすると、視覚、嗅覚、聴覚、触覚、味覚をたくさん使います。

私はこの「五感を使える」というところも、料理の大きな魅力だと思っています。

特に忙しい毎日を過ごしていると、頭の中が仕事や予定でいっぱいになることがあります。

そんなときでも野菜を切り、鍋をかき混ぜ、料理の香りを感じていると、不思議と目の前のことに集中しています。

料理は体を動かしながら行う、とても身近な脳のトレーニングなのかもしれません。

レシピを見ずに作るのも楽しい脳トレ

作る

最近、料理をするときにおもしろいと思うのが、

「家にあるもので何を作れるだろう」

と考えることです。

冷蔵庫に、

キャベツ半分、卵、豚肉。

さて、何を作るか。

炒め物でもいい。

お好み焼きにもできる。

スープにしてもいい。

答えはひとつではありません。

料理には、この自由さがあります。

もちろんレシピを見るのもいいのですが、慣れてきたら少しだけ自分で考えてみる。

「この野菜でも代用できるかな」

「この調味料を加えたらどうなるかな」

こうした小さな実験も料理の楽しさです。

失敗することもあります。

私も、「ちょっと味が濃かったな」「火を入れすぎたな」と思うことはあります。

でも、それも次につながります。

「次は少し醤油を減らそう」

「次は火を止める時間を早くしよう」

失敗した経験を覚えて、次に生かす。

これも立派な学びです。

子どもの料理にも同じことを感じる

子どもたちが料理をしている姿を見ていると、料理が「考える活動」だということをより強く感じます。

「どうやって切ろう」

「次は何をするんだっけ」

「これを先にしたほうがいいかな」

大人がすぐに答えを教えなければ、子ども自身が考え始めます。

少し時間がかかっても、自分なりに方法を見つけて進んでいく。

料理には正解がひとつではありません。

だからこそ、考える力を使います。

私は料理というのは、単に「食べ物を作れるようになるため」の経験ではないと思っています。

計画する。

挑戦する。

失敗する。

工夫する。

完成させる。

そして最後には、自分で作ったものを食べる喜びがあります。

これだけたくさんの経験が、一度の料理の中に詰まっています。

「料理しなきゃ」ではなく「今日も脳トレ」

もちろん、毎日の料理が負担になる日もあります。

疲れている日に、

「健康のために絶対自炊しないと」

と自分を追い込む必要はないと思っています。

お惣菜でもいい。

冷凍食品でもいい。

外食の日があってもいい。

健康投資は、完璧な生活を続けることではありません。

無理なく続けられることの積み重ねです。

だから私は、

「今日は少し余裕があるから料理しよう」

そんな日があれば十分だと思っています。

そして包丁を持ったとき、

「またご飯を作らないと……」

ではなく、

「今日も頭と手を動かしているな」

と思ってみる。

少しだけ料理の見え方が変わるかもしれません。

毎日のキッチンは、小さなトレーニングルーム

健康のために何か新しいことを始めようとすると、お金や時間が必要になることがあります。

でも料理は、多くの人が日常生活の中ですでに行っていることです。

献立を考える。

段取りを組む。

食材を切る。

火加減を調整する。

香りを感じる。

味見をする。

盛り付ける。

これらを一つひとつ見ていくと、料理には「考える」「動かす」「感じる」が詰まっています。

そして最後には、自分や大切な人の体をつくる食事になる。

そう考えると、料理はなかなか優秀な健康投資ではないでしょうか。

特別な道具も、高額なサービスも必要ありません。

今日の夕食を一品作るだけでもいい。

冷蔵庫の残り物から一品考えるだけでもいい。

料理を「家事」だけで終わらせるのは、少しもったいない。

料理は、食べるための時間であり、体をつくる時間であり、そして脳を使う時間でもある。

そう思うと、いつものキッチンがちょっと違って見えてきます。

今日の料理も、未来の自分への小さな健康投資。

そして私はこれからも、頭と手と五感を使いながら、料理を楽しんでいきたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

親子食育|管理栄養士 村中一帆 ぜひ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!

この記事が参加している募集