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音楽イントロ研究書の決定版!『イントロの教科書』イントロダクション全文公開!

日本一のイントロクイズ最強王者による初の書籍『イントロの教科書』11月27日に発売! TV番組「timeleszファミリア」で話題! 曲の冒頭に誰よりも魅せられたマエストロによる麗しきイントロの世界への誘い。
ヒットソングのイントロから映し出される編曲家のこだわりとその時代・メディアの移り変わりを紐解いたあたらしいJ-POP史!ここに本書「イントロダクション」を全文公開します。

イントロダクション――編曲家が作る、ヒットソングの入り口

イントロマエストロの自己紹介

はじめまして。私は「イントロマエストロ」という肩書で、イントロクイズを出題するプレゼンターや、イントロをメインに楽曲を紹介するラジオDJ、構成作家としても活動している音楽評論家です。
まずは、この本を手に取っていただいた皆さんに、私がイントロに情熱を注ぎまくった結果、イントロマエストロと名乗るようになり、この本を出版するにいたるまでの経緯を紹介します。

1998年の春、法政大学に入学した私は、入部したクイズサークルで体験した、早押しイントロクイズの楽しさに目覚めると同時に、曲の"イントロ"の素晴らしさに魅了されます。
誰よりもイントロに詳しい、日本一のイントロクイズ王を目指すために、毎日イントロだけを、多い日は3時間以上聴く日々を続けました。そして2008年に有志の方が開催した大会『24時間イントロクイズ』で優勝し、ついに目標を達成しました。すると、この『24時間イントロクイズ』という大会のタイトルがとても印象的だったため、"イントロクイズ"で検索して目に留まったという、テレビでイントロクイズを使った企画を考えていた関係者から取材が入りました。当時TBS系列で放送されていた『ひみつのアラシちゃん!』に嵐のメンバー大野智氏と、嵐の曲限定でイントロクイズ対決をする対戦者として出演が決定。しかし敗れるというまさかの結果に。

絶対に勝てると意気込んで臨んだ『ひみつのアラシちゃん!』の敗退に大きなショックを受けたのですが、その負けっぷりが反響を呼び、番組を観ていたTBSのアナウンサー安住紳一郎氏本人から、「大好きだった80年代アイドルの曲で、対決したい!」とすぐに次の出演依頼が舞い込みます。
そしてTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』へも出演。この2つの番組がきっかけとなり、テレビ・ラジオ関係者からの出演依頼がその後も年に1、2回のペースで途切れることなく続きました。なんと2016年、TBS系列で放送の『マツコの知らない世界』から"イントロクイズの世界"を紹介してほしいと出演依頼が届きます。この出演が、とても大きな転機になりました。それまでのテレビ・ラジオ出演はほぼすべて、イントロクイズ王として、クイズで対決し番組を盛り上げるという立ち位置だったのですが、『マツコの知らない世界』では、イントロクイズ王の立ち位置に加え、イントロの魅力も熱く語ってほしいと依頼されたのです。早押しイントロクイズの楽しさに目覚めると同時に、イントロの素晴らしさにも魅了され続けていた私は、「待ってました!」と言わんばかりに快諾。私が思う、素晴らしいイントロを作る編曲家を、リスペクトを込めて"イントロマエストロ"と銘打って番組で紹介したのです。
10分近い枠をいただいて編曲家を"イントロマエストロ"として紹介したコーナーは、ありそうでなかったスタイルだったため、強いインパクトを残しました。「イントロを、クイズとしての紹介やパフォーマンスではなく、しっかりと音楽として紹介することって面白いし、勉強になった」という感想を多くいただき、私自身が知り合いから"イントロマエストロ"と呼ばれるようになっていったのです。
『マツコの知らない世界』の出演で、イントロクイズ王としてだけではなく、イントロをメインに紹介する音楽評論家としても手応えを感じた私は、そこから決意表明という意味も込めて「イントロマエストロ」という肩書で活動をはじめます。

活動をはじめてすぐに、「『マツコの知らない世界』を観た」と、クイズ制作会社、株式会社セブンデイズウォーの大門弘樹氏から連絡をいただきました。早押し機が常設されている日本初のクイズ専門店をオープンするので、そのルームで毎月イントロクイズの出題をやってほしいという依頼を受け、2018年1月のオープンから、クイズルーム「ソーダライト」で、イントロクイズプレゼンターとして活動をスタート。コロナの自粛期間で営業をストップした3か月間を除き、毎月、休むことなく出題を続けています。

2020年からは、千葉のFMラジオ局BAYFMでスタートした真剣邦楽選曲番組『9の音粋』の水曜レギュラーDJとしてのキャリアもスタート。2025年の4月には6年目に入ります。さらに2024年11月からは、登録者数3万人を超えるYouTube チャンネル『うたドン』にて、毎週、曲の解説付きでイントロクイズを出題する生配信もはじめました。
1998年の春にイントロクイズに出会い、『マツコの知らない世界』の出演がきっかけで、イントロマエストロと名乗りはじめ、活動の幅をさらに広げている最中にDU BOOKS から、「あなたほどイントロのことを考え、現在もアップデートし続けている人はいない、その情熱を本にしましょう」とお話をいただき、本書の執筆に乗り出しました。
この本では25年以上、イントロに人生をかけ、覚え、考え、研究してきたことを紹介していきます。

イントロとは何か?

イントロは、導入部分を指す言葉「イントロダクション(introduction)」の略です。
音楽では主要部への入り口として演奏される前奏のことで、聴き手が最初に耳にする"ツカミ"とも呼ばれ、一番の聴かせどころであるサビと同じくらい、曲によってはサビ以上に強烈な印象を残すパートです。
イントロは誰が作っているのでしょうか。それは、編曲家です。
1959年から放送がスタートした『輝く!日本レコード大賞』では、第3回から編曲賞が設けられているので、昭和生まれの音楽好きの方には〝編曲家〞という言葉に聞きなじみがある方は多いかもしれません。
平成以降になると、編曲を音楽プロデューサーが担当することが増えていきます。
90年代中盤にシングルチャート上位を席捲し、TKブームという社会現象を巻き起こした小室哲哉は、自身がプロデュースを手掛けた曲の作詞、作曲、そして編曲も担当していました。また同時期にブレイクしたバンド、Mr.Children の編曲は小林武史が、PUFFYのデビューからプロデュースを担当した奥田民生が、編曲まで担当するなど、平成以降は音楽プロデューサーが編曲も担ってヒットソングを次々に生み出していきました。
では「編曲」とは、どんな仕事なのかと言われたらどうでしょう。
2016年にDU BOOKS が刊行した、音楽家のインタビュー等をまとめた本『ニッポンの編曲家 歌謡曲/ニューミュージック時代を支えたアレンジャーたち』の序文がとても分かりやすく、編曲家という仕事への愛と、深いリスペクトを感じる文章なので、こちらを引用して説明します。

メロディは、編曲によって音楽と結実する作詞家や作曲家は何をする人かわかるけど編曲家って何をする人なのか、いまいちよくわからない、という人も少なくないのではないだろうか。
詞を書く作詞家、メロディを作る作曲家。
編曲家とは字のごとく、曲を編んでいく職人のことである。その曲でレコーディングされるすべての楽器のパート譜を書き、時には歌メロよりも印象的なフレーズでメロディを引き立たせる。編曲家とは、アンサンブルのイニシアチブを取り、統率する、いわば楽曲の総合監督である。
(中略)
メロディを楽曲へと昇華させるノウハウと
確かな音楽知識、各楽器への造詣、そしてセンスが不可欠である。
メロディを生かすも殺すも編曲家の腕次第というわけだ。

『ニッポンの編曲家 歌謡曲/ニューミュージック時代を支えたアレンジャーたち』

どんなに素晴らしい歌詞とメロディができたとしても、彩りを加える編曲次第で、曲の印象はガラリと変わるのです。そして、その彩りを加える編曲家が、曲の入り口として作り上げていくのがイントロなのです。
1974年に編曲家として活動を開始し、翌年に中島みゆきのデビューシングル「アザミ嬢のララバイ」の編曲を担当して以降、沢田研二の「勝手にしやがれ」、少年隊「仮面舞踏会」、C-C-B「Romantic が止まらない」、中山美穂「WAKU WAKU させて」、KinKi Kids「ジェットコースター・ロマンス」、King & Prince「シンデレラガール」など、50年以上にわたり、ヒットソングの編曲を数多く手掛けてきた船山基紀はイントロに関して、2020年配信のネットラジオ『伊藤銀次のPOPFILE RETURNS』にゲスト出演した際に、こう話しています。
「いいイントロができたら編曲(アレンジ)の80~90パーセントはできたと思っちゃいますね」
編曲のなかでもイントロがどれだけ大事なのか、この発言で理解できるのはないでしょうか。


本書は、「イントロ」という切り口でヒットソングを考察する日本で初めての音楽史研究本です。
これまでにないJ‐POP史としてイントロがいかに時代を反映して作られているかについてや、あのヒットソングの知られざる制作エピソード&豆知識などが学べる内容になっております。これからイントロの楽しみ方、味わい方も含めてたっぷりお伝えしましょう。
この本を手に取ったあなたの好きなイントロを思い浮かべながら、もしくは曲を聴きながら読んでいただけたら幸いです。

イントロマエストロ 藤田太郎

 <略目次>
▶ イントロダクション:編曲家が作る、ヒットソングの入り口
▶ 第1講:イントロマエストロが語る、最強イントロの3条件
▶︎ 第2講:80年代リリース曲最強イントロ10選
▶︎ 第3講:歌番組とスナックで愛された80年代ヒットソング分析
▶︎ 第4講:90年代リリース曲最強イントロ10選
▶︎ 第5講:90年代CDバブルとタイアップ―戦略的イントロの時代
▶︎ 第6講:メディアが変えたイントロのかたち―70年代の源流から2000年代の激変の時代まで
▶︎ 第7講:最強イントロを制作する編曲家インタビュー
・船山基紀に訊くイントロの作り方
・武部聡志に訊くイントロの作り方
▶︎ 第8講:イントロクイズの歴史
▶︎ 第9講 :マエストロ直伝!イントロクイズ的イントロ紹介

『イントロの教科書』船山基紀インタビュー紙面より

《書誌情報》
イントロの教科書
ヒットメーカーが織りなす数秒のドラマ——筒美京平からMrs. GREEN APPLEまで

イントロマエストロ 藤田太郎 著
四六判・並製・368ページ 本体2,300円+税
ISBN: 978-4-86647-249-2
商品詳細はこちら
https://diskunion.net/dubooks/ct/detail/DUBK401
全国の書店・オンライン書店・電子書籍にて発売中!


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