79歳、トイレが壊れて「女優」になる。第3話
トイレの水漏れから始まった、私の100円の冒険
始まりは、突然のトイレの水漏れでした。
急な出費に荒れた私は、何を血迷ったか「有料noteで100円の記事を書いて稼いでみよう!」と思い立ったのです。
何でも好奇心旺盛な後期高齢者で怖いものなし!
しかし、ネットの世界は甘くありませんでした。
やり方もわからず、ネット情報の荒波に揉まれて、3日目にして早くも落ち込んでいます。
でも、あの世に行くまでに、自分の力で「有料記事」を書いて、お金をいただいてみたい。
そんな私の「背伸びの挑戦」のお店がオープンしました。
振り返れば、私の人生は
波乱万丈でした。
嫁姑との10年。「私は姑と結婚したわけではない」とようやく吹っ切れた頃、子どもの成長を機に夢だったブティックを開きました。
しかし、
華やかな時間は長くは続きませんでした。過労で倒れたのです。不幸は不幸を呼び、その後、大手術を受け、生き延びたのですが、さらには一番理解者だった夫まで病に倒れ、なんというこっちゃ、
私と子どもたちを残して旅立ってしまいました。

そんな人生を歩んきた私が、25年後の今、まさか「女優」としてデビューすることになるとは思いませんでした。
もちろん、本物女優ではありません。有料noteという舞台で、「読んでもらう私」を演じ、
その100円の重みを知ろうと必死に背伸びをする。
優しいだけの女では、前に進めない。
少しだけ強気な女優になって、自分を売り込む勇気も必要なのだと、79歳になってようやく学びました。
もしもあの時、トイレが壊れてなかったら?
私は今頃、毎日優雅にコーヒーを飲み、100円の価値も気にせずスーパーの籠に食材を山ほど買い、賞味期限を切らしてはゴミに出す毎日を送っていたかも知れません。
それが、有料noteに挑戦したことで、私の中に「生きる力」が湧いてきました。
「今あるものを、心を込めて大切に使わせていただく」
そんな風に、暮らしへの感謝にココロが切り替わったのです。自分でも、素晴らしい変わりようだと、驚き笑ってしまいます。
とはいえ、現実は厳しい。
「内容が読者目線になってないじゃない」と、もう一人の自分が囁やく。
そうだよなぁ。よそんちの女性のトイレ修理の話に、誰が
100円ポチッと押してくれると?
「高齢者は危ないから、副業なんて考えず家にいなさい」
「冒険は、立ち直れる若い内にするもんだよ」
と、そんな声がザワザワと囁やく。
それでも、私は
挑戦してよかった。
もしこの記事を読んで、「年齢なんて関係ない。私も何かやってみよう」と感じてくださる方が一人でもいたら、それだけで100円以上の価値があると思うのです。
何より、どうすれば記事が売れるかと、頭をフル回転させているおかげで、何だか顔にハリが出て、目元までがイキイキ、キラキラしてきました。
歩く足取りもシャキッとして、あれだけ重たく感じていたスマホが、今は軽々と持ち運べます。
コレって全部、100円に挑む「女優の私」のおかげです。
今日も模索しながら、一歩。
私の100円の冒険は、
始まったばかりです。
