NMO対談~音楽は超えてゆく Vol.1~レポート
NMO対談~音楽は超えてゆく Vol.1~レポート
【Nakata-Matsuo-Okino Talk Event : Beyond the Music Vol.1 Report】
もの言う。
このところ、すっかり「もの言う」という言い方が浸透したというか、幅広く使われるようになった。以前は「もの言う」人は、ちょっとめんどくさい、とか、うるさい、とか否定的に捉えられていたような気もするが、最近は、大変時代が変わり、「ものを言わない」「沈黙を保つ」ことが罪悪、害悪になっているように見受けられる。何も言わないことが、現状あるいはその状態を黙認して、「是」としてしまうことが多々でてきた、という意味だ。
そんな中、現状のさまざまな問題点にまっこうから「意見を言う」「ものを言う」3人がトークイヴェントを行った。その「音楽は超えてゆく」の第1回の簡単なレポート。(第2回は今週土曜日[5/24])
彼ら曰くこれは、「音楽人イヴェントだが、音楽イヴェントではない」というもの。
第1回では、3人がそれぞれ自分自身にとって影響を受けた楽曲、映画、本を選んで、紹介、解説した。
【3人が選んだ楽曲】
沖野氏~スティーヴィー・ワンダー「ブラックマン」(アルバム『ソングス・イン・ザ・キー・オブ・ライフ』から
松尾氏~マーヴィン・ゲイ「ホワッツ・ゴーイング・オン」
中田氏~ハニー・ドリッパーズ「インピーチ・ザ・プレジデント」
各楽曲について。それぞれが解説をした。
あっという間に、ここで、一部終了。
休憩後、第二部で、映画と本について。
冒頭で、「右」と「左」の定義について、「弱い人の味方」が「左」で、「うそとごまかしの人たち」が「右」、という話がでて受けていた。
【3人が選んだ映画】
沖野氏~『ヒッツヴィル、メイキング・オブ・モータウン』(2019年)(モータウン・レコーズのドキュメンタリー映画)
松尾氏~『ドゥ・ザ・ライト・シング』(スパイク・リー監督、1989年)(ニューヨーク・ブルックリンのピッザ屋を中心にしたイタリア系、ブラック系らの人種的あつれきを描いた問題作)
中田氏~『ワッツタックス』(1973年)(1972年8月に、1965年のLA暴動から7周年を記念して行われたワッツ地区で行われたスタック・レコーズ・アーティストの集大成ライヴ・フェスの模様をドキュメントしたライヴ・ドキュメンタリー映画)
【3人が選んだ本】
沖野氏~ブルーノートの真実:小川隆夫著(2019年8月)
松尾氏~クインシー・ジョーンズ自叙伝:クインシー・ジョーンズ著(2002年12月)
中田氏~ハーレムの熱い日々:吉田ルイ子著
(文庫版2024年8月9日発売、オリジナルは1972年発売)
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実は、それぞれについて3人が熱く語っているのだが、それがとてもわかりやすくおもしろい。
この中で僕の印象に残ったのは、まだ読んでいなかった『ブルーノートの真実』について、沖野さんの解説だった。本が語る「真実」が重要な意味を持っていた、という。これは、世界屈指のジャズ・レーベル、ブルーノートを作ったアルフレッド・ライオンとブルーノートのジャケットなどの写真を撮っていたフランシス・ウルフなどが描かれる物語だが、このライオンやウルフがナチスの迫害を逃れドイツからニューヨークにやってきて立ち上げに尽力した。もしナチの大虐殺でライオンやウルフが殺されていたら、我々は今、ブルーノート・レーベルの作品などを聞くことはできなかった。そのライオンはヨーロッパからニューヨークに来る船の中で黒人と仲良くなるが、ライオンの白人の友人からは「なんで黒人と仲良くするのか」といぶかしげられ、驚いたという。そこからわかることとして、「ライオンにはまったく人種的偏見などがなく、白人の彼が黒人音楽であるジャズを積極的に録音したことになり、その人種的偏見がなかったことが大変大きな意味をもった。そのことが、僕(沖野)にとっての真実だった。僕にとっては独裁的、ナチス的なものは絶対に許せない。(彼らは)文化を破壊します」というあたり。僕はジャズには明るくなく、このへんの細かいことは知らなかったので、勉強になった。
以後フリートーク&ディスカッション(質疑応答)など。
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今回はいわゆる配信がなく、ここでのトークは、ここに参列した人だけが聴けたわけだが、それもあってか、3人とも思い切り自由にトークを繰り広げていたのが印象的だった。
この第2回が、今週の土曜日(2025/5/24)同じく代官山「晴れ豆」で行われる。今回は、3人の個人史をそれぞれ語るという。
そして、はやくも3回目の開催日が決定しており、すでに予約ができるようになっている。第3回は2025年7月18日(金)19時30分開演、同じく代官山「晴豆」。
第3回の予約フォーム
ここでReserve mail あるいは Reserve Tel を選んで予約する
■今回のイヴェント概要
日時 2025年5月24日(土)17時30分開場、18時開演
会場 代官山・晴れたら空に豆まいて
渋谷区代官山町20-20 モンシェリー代官山B2
出演
沖野修也
松尾 潔
中田亮
チケット料金 前売 ¥2300/当日¥2800(別途1ドリンク代¥700)
※エントランス時のお支払いは現金のみとなります。
このページの上下にある「RESERVE MAIL」「RESERVE TEL」へお進みください。
詳細はこちらをご覧ください。
入場順番 ご予約番号順
<出演者プロフィール>
沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE/KYOTO JAZZ SEXTET)
音楽プロデューサー/選曲家/作曲家/執筆家。2000年にKYOTO JAZZ MASSIVE名義でリリースした「ECLIPSE」は、英国国営放送BBCラジオZUBBチャートで3週連続No.1の座を獲得。これまで世界40ヶ国140都市のナイト・クラブやフェスティバルにDJやバンドで招聘されて来た実績を持つ。音楽で空間の価値を変える”サウンド・ブランディング”の第一人者として、数多くの商業施設の選曲も手掛けて来た。2009年にはユナイテッド・シネマ豊洲の音楽監修でGOOD DESIGN賞を受賞。著書に、『DJ選曲術』や『クラブ・ジャズ入門』等がある。現在、InterFM『Tokyo Crossover Radio』にて番組ナビゲーターを担当中(毎週金曜日22時)。
https://x.com/shuyakyotojazzhttps://www.instagram.com/shuyakyotojazz/
松尾 潔(Kiyoshi Matsuo)
1968 年、福岡市生まれ。音楽プロデューサー・作家。早稲田大学在学中にライター活動を始め、SPEED、MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。その後平井堅、CHEMISTRY、東方神起、SMAP、JUJU 等に提供した楽曲の累計セールスは 3000 万枚超。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で日本レコード大賞、天童よしみ「帰郷」で日本作詩大賞を受賞。著書に小説『永遠の仮眠』(新潮社)、社会時評集『おれの歌を止めるな』(講談社)など。
https://x.com/kiyoshimatsuo https://www.instagram.com/kiyoshikcmatsuo/
中田亮(なかたりょう)
1972年大阪生まれ。1992年にファンク・グループ「オーサカ=モノレール」を結成し、ボーカル/キーボードを担当。ファンク界のデーヴァ達、マーヴァ・ホイットニーやマーサ・ハイのプロデュースも行う。オーサカ=モノレールは2006年頃より海外での活動も精力的に行い、これまでに23ヶ国において260公演以上を実施。音楽活動にくわえて、映画『コフィー』『スーパーフライ』の自主配給や、スパイク・リー『ブラック・クランズマン』ほか字幕監修を担当。隔月誌『ブルース&ソウル・レコーズ』や月刊『同朋』にて連載執筆中。https://x.com/nakataryo_om
HP:http://haremame.com
twitter:https://twitter.com/haremame/
instagram:https://www.instagram.com/d_haremame/
■前回の告知記事
「もの言う音楽関係者」3人が集結したトークイヴェント「音楽は超えてゆく vol.1」開催 沖野修也/松尾 潔/中田亮 2025年3月14日(月)代官山「晴れたら空に豆まいて」
2025年2月25日
ENT>TALK EVENT>Music Go Beyond Vol.2
ENT>TALK EVENT>Music Go Beyond Vol.1
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