サイダー
撫でられる為に生まれてきた猫。影を愛おしく舐める。湿度の高い夜、国道を横切る。誰にも気づかれずにあっとゆうまに轢かれる。
愛なんてものを失くしたい。それなのに愛したくって仕方がない。
あの子の目が好きです。あの子の光の無い目が好きです。この世界の美しさも汚さも知った上で生きていくことを決めた様な目が好きです。
花柄のワンピースは脱ぎ捨てたままだった。
丁寧が難しいこともある。上手にできないこともある。尖ってしまうこともある。15年も前に飲んだサイダーの缶を見つけたと同時に、言葉の数が足りなくて上手く言えずにいた感情たちを思い出してしまうようなこともある。私は、いい子ではないと叫びたかった。
満月を綺麗だと思えた、醜い泥状の感情が湧かなかった。夏の終わりで秋の始まり。
