冥王星の日に想いを寄せて
遠くで光る「小さな星」に、自分を重ねてみる日に
おはようございます。
あるいは、今日を無事に終えようとしているあなたへ、お疲れ様です。
2月18日。
実は今日が何の日か、ご存知でしょうか。
1930年のこの日、太陽系のはるか彼方で「冥王星」が発見されました。
かつては九つの惑星のひとつとして数えられ、のちに準惑星という分類に変わった星。
私はこの、遠くて、小さくて、けれど静かにそこに在り続ける星の物語を思い出すたび、なんだか少しだけ、胸のあたりが温かくなるのを感じます。
今日は、そんな「遠くの小さな星」に想いを馳せながら、私たちの心にある、言葉にならない居場所についてお話しさせてください。
「普通」の枠から、少しはみ出してもいい
冥王星は、他の惑星たちとは少し違う歩き方をしています。
公転の軌道が少し傾いていたり、楕円を描いていたり。その独特な個性ゆえに、天文学の定義が変わったとき、それまでの「惑星」という場所からはみ出すことになりました。
私たちの日常も、どこか似ている気がしませんか。
「みんなと同じように働かなきゃ」
「この年齢なら、これくらいできて当たり前」
「明るく、前向きに振る舞わなければならない」
世の中が決めた「正しさ」や「普通」という枠組み。そこからはみ出してしまう自分を感じたとき、私たちは急に、自分が宇宙の迷子になったような孤独を覚えてしまいます。
私が運営している「一般社団法人 笑顔の架け橋」でも、よくこんなお話を耳にします。
「周りの輪にうまく入れないんです」
「自分だけ、みんなと違う方向を向いている気がして」
でも、私は思うのです。
枠の中に入っているかどうかと、その存在が輝いているかどうかは、まったく別の話ではないでしょうか。
冥王星は、分類が変わっても、名前が変わっても、あのはるか遠い宇宙の端っこで、今も変わらずそこに在ります。誰が決めたルールからも自由な場所で、自分だけの軌道を、自分だけの速さで進んでいる。
それって、とても強くて、しなやかで、美しいことだと思いませんか。
否定しない。ただ、そこにあることを認める
私たちのスタンスは「否定しない、比べない」ことです。
冥王星が惑星でなくなったからといって、その星が消えてなくなったわけではありません。価値がなくなったわけでもありません。ただ、見られ方が変わっただけ。
もし今、あなたが「自分は社会の役にも立っていないし、誰からも必要とされていない」と感じていたとしても。それは単に、今の世の中の「物差し」が、あなたの本当の良さを測りきれていないだけかもしれません。
今のあなたを、無理に何かの枠に当てはめる必要はありません。
「今は何もできないけれど、ただ息をしている」
それだけで、あなたは十分に、この世界という大きな宇宙の一部として存在しています。
私たちは、誰かと比べて「優れているから」大切なのではなく、ただ「そこにいるから」尊いのです。
活動の中で出会う方々が、ふとした瞬間に見せる、少しはにかんだような笑顔。
あるいは、何も言えずにただ俯いている横顔。
そのすべてが、私にとっては、夜空に浮かぶどんな一等星よりも、切実で、愛おしい光に見えます。
遠くの光を信じる、心の余白
冥王星は、太陽からとても遠い場所にあります。
届く光はほんのわずかで、とても寒い場所だと言われています。
私たちの人生にも、ときどき、そんな「心の冬」が訪れます。
温かな光が届かず、孤独という冷たさに震える夜。
そんなときは、どうか「早く温まらなきゃ」と自分を急かさないでください。
暗闇の中にいるときは、目が暗さに慣れるまで、じっと待っていていいんです。
目が慣れてくれば、今まで見えなかった小さな星の光や、自分自身の心の奥底にある、静かな願いに気づけるようになるかもしれません。
「笑顔の架け橋」は、無理やりあなたを光の下へ引っ張り出す場所ではありません。
暗闇の中で、隣に座って「暗いですね」「少し寒いですね」と、その感覚を共有する。そんな、付かず離れずの、心地よい距離感を大切にしたいと思っています。
遠く離れた冥王星が、今日も自分の軌道を歩んでいるように。
あなたも、あなただけの速さでいい。
止まってもいいし、少し戻ってもいい。
その歩みそのものが、あなたの物語を紡いでいます。
結びに
2月18日、冥王星が見つかった日。
それは「遠くにある小さな存在に、光が当たった日」でもあります。
今、あなたがどんなに孤独を感じていても、どこかで誰かが、あなたの放つ小さな光を見つけてくれる日が必ず来ます。
もしかしたら、その「誰か」は、未来のあなた自身かもしれません。
「あのとき、あんなに苦しみながらも、私は今日まで生きてきたんだな」と、自分で自分を抱きしめられる日が。
今日は、少しだけ夜空を見上げてみませんか。
たとえ街の明かりで星が見えなくても、雲に隠れていても。
あのはるか遠くで、自分らしく在り続ける星があることを、心の片隅に置いておいてください。
あなたは、あなたのままで、大丈夫。
静かな夜が、あなたをそっと包み込んでくれますように。
明日の朝、今日よりも少しだけ、あなたの心が軽くなっていますように。
それでは、また。
次のお話で、お会いできるのを楽しみにしています。
