WEAPONS / WEAPONS ウェポンズ(2025年11月28日劇場公開)
少しジレッたい前半と怒涛の後半。めちゃくちゃ面白い。

アーチャーが登場したタイミングで映画が登場人物毎の章立てになっていることがわかります。羅生門的なミスリーディンングなのかなと思いましたが、描かれている事実は一つなのでそういう映画ではありません。だから反復場面が結構あります。

教師ギャンディ視点の章で沢山伏線を張り巡らしているので、それを効率よく回収していくのがそういう構成にした理由でしょう。教師の視点とアーチャーの親としての視点から”2時17分”の子供達の失踪に迫る手がかりが観客に示されます。

そして満を持して登場するグラディスを演じているのはエイミー・マディガン。そうです私たちの世代の永遠の名作『ストリート・オブ・ファイヤー』の女兵士マッコイを演じた彼女です。このキャラクターの急激に膨らむ存在感にホラー映画の醍醐味が詰まっています。

”何故子供達は消えたのか”と”ウェポンズとは何か?”という二つの疑問の答えが結びついた時、観客はこの世の様々な暴力の本当の姿を目撃することになります。それはハンナ・アーレントが指摘した思考の不在としての暴力であり、エマニュエル・レヴィナスによる他者の顔と倫理の不可能性に立脚したそれなのです。

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