人気シリーズ第5弾はますますヒートアップ! 『キングダム 魂の決戦』
王騎の死から3年。迫り来る六国合従軍50万を、秦軍20万が函谷関で迎え撃つ。
人気シリーズ第5弾は宮廷の陰謀を削ぎ落とし、物語を徹底して戦いへと集中。名高い巨大城壁を舞台に、人馬と土煙が画面を埋め尽くす大規模戦闘が巻き起こる。俯瞰と接近を自在に行き来する、ダイナミックな映像が最大の見どころ。
理屈より先に主人公たちを走らせ、観客を戦場のただ中へ放り込む豪快な演出。映画館でこそ味わえる熱量と躍動感に満ちた、真正面からの戦争スペクタクルだ。

■あらすじ
王騎将軍を失った馬陽の戦いから3年。将軍から矛を託されたものの、自分はまだそれに似つかわしい男に成長していないと自覚していた信は、矛を政に預けてさらなる成長を誓うのだった。
3年後。秦に驚くべき知らせがもたらされる。中華の戦国七雄と呼ばれる国々のうち、秦を除く六国が合従軍となって国境に迫っているという。秦は大国だが、真正面から合従軍に立ち向かえばひとたまりもない。戦力に劣る秦が取り得る作戦は、ひとつしかなかった。
それは要衝・函谷関に全軍を集め、地の利を生かして敵を叩くことだ。函谷関が破られれば、その後は咸陽まで敵を遮るものはない。そこは最初で最後の決戦の地だった。
信は千人になった飛信隊を率いて函谷関へと向かう。切り立った崖にはさまれた函谷関は、容易に人を寄せ付けない巨大な城壁。しかし守る秦軍20万に対して、合従軍の兵力は50万。しかも各国が歴戦の将兵を送り込んで、まさに必勝の構えだ。
■感想・レビュー
2019年に第1作目となる『キングダム』が公開されて以来、『キングダム2 遥かなる大地へ』(2022)、『キングダム 運命の炎』(2023)、『キングダム 大将軍の帰還』(2024)と継承されてきた、古代中国戦国大河ドラマの第5弾。
映画の導入部は前作『大将軍の帰還』のクライマックスからの抜萃で、ここだけを見ただけでも既にかなり胸が熱くなる。僕は原作もアニメ版も見ていないが実写映画版の本シリーズは大好きで、今回の映画も楽しみにしていたのだ。
本作の舞台は函谷関(かんこくかん)。滝廉太郎の「箱根八里」(作詞は鳥居忱)で、「箱根の山は天下の険、函谷関も物ならず」と歌われている、あの函谷関だ。この歌の中では箱根の山と比べられているが、箱根の山ぐらいなら正月の駅伝選手でもみるみるうちに駆け上がってしまう。映画に登場する函谷関はエジプトのピラミッドも凌ぐような巨大建築物で(これはもちろんフィクション)、決戦の舞台にふさわしい凄まじい存在感を放っている。
今回の映画を観ていて改めて気づいたことだが、このシリーズは物語を徹底して「戦い」に集中させている。原作では宮廷内での権力闘争や陰謀などが織り交ぜられているようだが、それらを割愛してとにかく戦いしか描かない。物語は戦いの背景を描く最低限のことのみ。それが今回の映画では、より徹底していると思う。あれこれ理屈を言う前にまず主人公を動かしてしまう。そんなアクション中心主義こそが、この映画の魅力なのだと思う。
もうひとつこの映画の魅力になっているのは、万単位の軍隊がぶつかり合う戦闘シーンを、万単位の人間として描くことだ。VFXの力があってこそのスペクタクルシーンだが、人馬入り乱れて土埃が舞う大規模戦闘を、時には上空から俯瞰し、時には戦闘の中にカメラが分け入って共に動きまわる。この躍動感!
映画を映画館で観る醍醐味が、間違いなくここにあるのだ。
ユナイテッド・シネマ豊洲(10スクリーン)にて
配給:東宝、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2026年|2時間14分|日本|カラー
公式HP:https://kingdom-the-movie.jp/
IMDb:https://www.imdb.com/title/tt37544379/
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップは映画代や書籍代に使わせていただきます!