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ミニスカートの女王のその後と今現在 『ツイッギー』

1960年代のロンドンで、ひとりの少女は突然「時代の顔」になった。ミニスカートの女王、世界初のスーパーモデル、スウィンギング・ロンドンの象徴。本作はそうした伝説の誕生を追うだけでなく、モデル引退後に女優・歌手として活動を続ける現在の姿までを視野に収める。日本では断片的にしか知られてこなかったツイッギー像を、本人の言葉と貴重な映像資料から立体的に捉え直す伝記ドキュメンタリーだ。

4月24日(金)公開 新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、渋谷補和補とシネクイントほか全国順次公開

■あらすじ

 1949年。レスリー・ローソンはロンドン郊外の町ニースデンに生まれた。10代になったレスリーはロンドンの学校に通い、若者たちがたむろする店に入り浸るようになる。オシャレに目覚めたレスリーは、いつしかモデルになりたいと願うようになっていた。

 15歳になったレスリーは、10歳年上のナイジェルと交際していた。彼はモデルになりたいと言う彼女を後押しし、自分の友人や知人のコネを使って彼女をあちこちに売り込み始める。

 1966年。「ツイッギー」としてモデルデビューした彼女は、たちまち大旋風を巻き起こす。ファッション雑誌はこぞって彼女を取り上げ、彼女の行くところにはいつでも人だかりができた。ナイジェルはマネージャーとして彼女を支え、周囲の大人たちとの防波堤になっていた。

 マスコミに追われて世界中を駆け回る数年間。彼女は知り合いの映画監督から、ミュージカル映画『ボーイフレンド』の主演のオファーを受ける。

■感想・レビュー

 1966年に颯爽と登場するや、たちまち世界中で旋風を巻き起こしたツイッギー。彼女については今でも、「世界初のスーパーモデル」「スウィンギング・ロンドンの文化的アイコン」「ミニスカートの女王」などさまざまな異名が付いて回るのだが、この映画はツイッギー本人や周辺の人々のインタビューと、当時のさまざまな映像資料を織り交ぜた伝記ドキュメンタリー映画だ。

 ツイッギーは日本だと「1960年代に人気があった若いモデル」という認識なのだろうが、1970年代にはモデルを引退し、女優や歌手に転進して今も活躍している。このあたりの情報が、残念なことに日本にはほとんど入ってこないのだ。映画ファンなら、ケン・ラッセルの『ボーイフレンド』(1971)や、『ブルース・ブラザース』(1980)へのカメオ出演を覚えている人がいる程度だろう。そのためこの映画を観て、「モデル以後のツイッギー」を初めて知る人も多いと思う。

 映画はツイッギーの人生を時系列に紹介していくが、面白いのはやはり1960年代に無名の少女がいきなり世界的なトップモデルになるシンデレラストーリーだと思う。これは今でもあちこちで語られている「伝説」のようなものなのだが、本作は彼女の恋人兼マネージャーだったナイジェルことジュスタン・デ・ヴィルヌーヴを比較的公正に評価している。

 十代後半になったばかりの世間知らずの少女が、世界中でもみくちゃにされているのを守っていたのは、(映画を観る限りでは)善かれ悪しかれこのヴィルヌーヴだったように思う。映画に彼のインタビューがないのは残念だが、ひょっとすると彼自身「今さら語るべきことはない」と思ったのかもしれない。もう半世紀以上昔の話だからだ。

 監督のサディ・フロストは『マリー・クワント/スウィンギング・ロンドンの伝説』(2021)に次ぐ2本目の監督作で、2本は同じ時代を取り上げた変奏曲のような映画なのかも。

(原題:Twiggy)

シネスイッチ銀座(Screen 2)にて 
配給:アンプラグド 
2024年|1時間37分|イギリス|カラー 
公式HP:https://unpfilm.com/twiggy/
IMDb:https://www.imdb.com/title/tt23643456/

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