「カロリーゼロだから安心」…その考え、実は危険!? 毎日飲む人ほど知ってほしい落とし穴
コンビニで、
普通のコーラとゼロコーラが並んでいたら。
ダイエット中なら、
迷わずゼロを選ぶ。
そんな人、多いと思います。
カロリーほぼゼロ。
砂糖もほぼゼロ。
それなら、
「毎日飲んでも大丈夫そう」
と思いますよね。
でも、ここで少し驚く話があります。
2023年、WHOは、
「体重管理のために非糖質甘味料を使うことは勧めない」
という見解を出しました。
え?
ゼロなのに?
カロリーを減らせるのに?
なぜWHOは、ダイエット目的の“ゼロ”を積極的には勧めなかったのでしょうか。
実はここに、
「カロリーゼロだから安心」
というイメージだけでは見えてこない、意外な落とし穴があります。
まず、ゼロ飲料が“危険だから”ではありません
最初にここははっきりさせておきます。
WHOは、
「人工甘味料は危険だから飲むな」
と言っているわけではありません。
むしろ短期的には、
砂糖入り飲料を非糖質甘味料入りのものに置き換えることで、
摂取エネルギーが減ったり、
体重やBMIが少し下がったりする研究もあります。
ここだけ見れば、
「やっぱりゼロでいいじゃん」
と思いますよね。
ところが、
話はここで終わりません。
短期ではいい。でも長期では“思ったほど単純じゃない”
短期間では、
確かにカロリーを減らせる。
でも、
半年、1年、それ以上。
長く見ていくと、
「ゼロ飲料を使っている人ほど、ずっと体重管理がうまくいく」
とは言えなくなってきます。
つまり、
ゼロ飲料に替えれば、
その分ずっと痩せ続ける。
そんな単純な話ではなかった。
これが、
WHOが「体重管理のために使うことを勧めない」とした大きな理由のひとつです。
さらに、ちょっと気になるデータもある
長期間の観察研究では、
非糖質甘味料を多くとっている人ほど、
2型糖尿病や心血管疾患などが多かった、
という報告もあります。
ここだけ読むと、
「やっぱり人工甘味料って危険なんだ!」
と思いますよね。
でも、
そこまで単純でもありません。
例えば、
すでに太っている人。
血糖値が気になっている人。
ダイエット中の人。
こういう人ほど、
もともとゼロ飲料を選びやすい。
つまり、
ゼロ飲料を飲んだから病気になったのか。
それとも、
もともと健康リスクが高い人がゼロ飲料をよく飲んでいたのか。
そこまでは分かりません。
だから私は、
「人工甘味料は危険!」
とは言いません。
でも、
「ゼロだから、毎日何本飲んでも気にしなくていい」
とも思いません。
そして、私が一番気になるのはここです
ゼロコーラ。
ゼロサイダー。
ゼロのエナジードリンク。
カロリーはほぼゼロ。
砂糖も少ない。
でも、
ひとつだけ、まったくゼロになっていないものがあります。
何だと思いますか。
それは「甘さ」です

ゼロ飲料って、
かなり甘いですよね。
つまり、
砂糖は減った。
カロリーも減った。
でも、
「甘い飲み物を飲む習慣」は、そのまま残っている。
ここは、
私はかなり大事だと思っています。
「甘いものをとり続けると舌が鈍る」は本当?
よく、
「甘いものを食べ続けると、舌がバカになる」
「どんどん強い甘さじゃないと満足できなくなる」
と言われます。
感覚的には、
かなり分かる話です。
薄味に慣れたあと、
市販のお菓子を食べて、
「こんなに甘かったっけ?」
と思ったことがある人もいると思います。
ただし、
科学的には、
甘いものをとり続けることで甘味センサーの閾値がどんどん上がる
とまでは、はっきり証明されていません。
なので、
「人工甘味料で舌が壊れる」
という言い方はしません。
でも、
もっと単純な問題があります。
水やお茶を「物足りない」と感じるようになっていませんか?
朝、
ゼロのカフェ飲料。
昼、
ゼロ炭酸。
仕事中、
ゼロのエナジードリンク。
夜、
ゼロコーラ。
全部、
「ゼロだから大丈夫」。
でも気づけば、
水を飲むと、
「味がない」。
お茶だと、
「物足りない」。
炭酸水だけでは、
「なんか寂しい」。
そんな状態になっていないでしょうか。
舌が壊れている、
という話ではありません。
ただ、
飲み物に“甘さ”があることが当たり前になっていないか。
これは、
一度振り返ってみてもいいと思います。
私が「普通のジュースよりゼロを選べばいい」と思わない理由
ここは、
私個人の管理栄養士としての考えです。
私は、
普通のジュースを毎日飲むくらいなら、ゼロ飲料に替えればOK
とは思っていません。
私なら、
そもそも、
どちらも毎日の飲み物にしない
方向を勧めます。
普段は、
水やお茶。
ジュースが飲みたい日は、
たまに普通のジュースを楽しむ。
ゼロ飲料が好きなら、
それもたまに楽しむ。
つまり、
「砂糖を人工甘味料に置き換える」
ではなく、
“甘い飲み物を毎日飲む習慣”そのものを減らす
ほうを選びます。
「人工的だから危険」ではない。でも、毎日必要ですか?
ここも誤解してほしくありません。
私は、
人工甘味料だから即危険、
とは思っていません。
食品として使われている以上、
安全性の評価もされています。
ただ、
長期的な影響については、
まだ研究が続いている部分もあります。
なら、
わざわざ毎日、
必要のない人工甘味料をとり続ける理由があるでしょうか。
私は、
「危険だから避ける」より、
「必要ないから常用しない」
くらいの考え方が自然だと思っています。
では、結局どうすればいい?
答えは、
すごくシンプルです。

ゼロ飲料を“毎日の飲み物”から“たまに楽しむ飲み物”に戻す。
これだけです。
① 毎日飲んでいるなら、まず「毎日」をやめる
毎日1本なら、
いきなりゼロ本にしなくていい。
まずは、
週7本 → 週4〜5本。
これくらいで十分です。
② 喉が渇いたら、最初は水かお茶
これだけでもかなり変わります。
喉が渇いたとき、
まず水かお茶。
それでも、
「やっぱりゼロコーラが飲みたい」
と思ったら飲む。
そうすると、
本当に飲みたかったのか。
それとも、
ただ喉が渇いていただけなのか。
分かりやすくなります。
③ 「飲むなら絶対ゼロ」にしない
これは、
私はかなり大事だと思っています。
たまにジュースが飲みたい。
そんなときまで、
「カロリーが怖いから絶対ゼロ」
にする必要はないと思います。
たまにしか飲まないなら、
普通のコーラを楽しむ日があってもいい。
その代わり、
翌日はまた水やお茶に戻る。
そのほうが、
“毎日ゼロを飲む生活”より自然
だと思います。
④ 大容量を家に置かない
これも効果的です。
1.5Lや2Lのペットボトルが冷蔵庫にあると、
「あるから飲む」
が増えます。
飲みたい日に、
小さいサイズを1本。
これだけでも、
習慣化しにくくなります。
⑤ ゼロを「健康飲料」だと思わない
ここが最後のポイントです。
ゼロ飲料は、
水でも、
お茶でもありません。
カロリーを抑えた嗜好飲料。
そのくらいの位置づけで考える。
これだけでも、
付き合い方はかなり変わります。
一番怖いのは、「ゼロだから考えなくていい」になること
ゼロ飲料を飲んだから、
すぐに体に悪い。
そんな話ではありません。
でも、
「ゼロだから安心」
と思った瞬間に、
毎日の習慣になりやすい。
私は、
そこが一番の落とし穴だと思っています。
普通のジュースも、
ゼロ飲料も、
毎日飲むものではなく、
たまに楽しむもの。
普段は、
水やお茶。
そして、
ジュースを飲みたい日は、
普通でもゼロでも、
そのとき本当に飲みたいものを選ぶ。
そのくらいの距離感が、
ちょうどいいと思います。
今日、
冷蔵庫を開けたとき。
いつものゼロ飲料に手を伸ばす前に、
一度だけ、
自分に聞いてみてください。
「これ、本当に飲みたい?」
YESなら、
楽しんで飲む。
NOなら、
今日は水かお茶にする。
“ゼロだから毎日”ではなく、
“飲みたい日に楽しむ”。
それくらいが、
ちょうどいいのかもしれません。
